中谷友紀子のレビュー一覧
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タイトルや装丁のイメージだと、殺された幽霊と悶着しながら事件解決を図るミステリものっぽいのですが、読んでみるとその要素はとても薄く、主人公の幽霊が見えて「しまう」リタの複雑な半生と、死が傍にリアルにいることの辛さが前面に出た作品でした。
コミカルさはほぼなくて、幽霊もほんと「うるさい」という感じで……、ミステリとしては一つの証言でさくっと解決していくので付け足した要素のようにも感じました。
彼女に死んだ者が否が応にも寄り添ってくるために、救えなかった親しい死者への想いや苦しみがいつまでも割り切れない、そういった辛さは克明に描かれていたので、ミステリ要素を入れずにその方面で描ききってくれても -
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・あらすじ
ノルウェーのラルヴィクが舞台。
もうすぐ定年を迎える警部ヴィスティングとその娘、フリージャーナリストのリーネが主人公。
未解決のまま24年経過した失踪事件と
26年前の誘拐事件を未解決事件担当捜査官のスティレルと捜査して解決していく。
・感想
スティレルと反目しあい最後にお互いを認め合う!的な有りがちな展開…じゃなかった!!
みんな大人でプロフェッショナルに仕事してた。
ドラマティックで派手な出来事が起こり、二転三転するような作風じゃなく、人間模様を大事にしてるミステリー。
容疑者と24年間友人として関係をもってきた主人公と容疑者のひりついた空気感と対話が印象的だったな。
しか -
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あらかじめのお断り・・ノーベル文学賞でも本屋大賞でも東大卒作家の作品でもオックスフォード首席の作品でも10以上の賞ゲットの作品ですら、オールラウンドの人々がこぞって拍手とは言えない・・とうっすら感じている。
でもこうしたプラットで書く以上社会常識を逸脱しない程度に言わせていただければ、面白くなかった。
理解できないというわけではなく、夏目漱石ではないけど猫語を文字にして人間とほぼ同じ考えを持っているんだ。。ということは驚かない・・驚いたところで何にも感銘はない。
ただ、障害を持った方が少しでも良い方向へという道を歩くことへの賛美はたたえたい~解離性人格障害というスタンス
筋を書いても、ネ -
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ネタバレ煽り文句に期待をし過ぎて、期待を超えなかったパターン。面白かったし、なるほど、と思うとこもあるにはあったのに、最後にどんなオチがくるか待ち構え過ぎてがっくりしてしまった。
頭部を持ち帰っていたのが主人公であるのは、プロローグと途中の主人公の描写で明らかだし、父の若年性アルツハイマーの話は何度も何度も出てくるので、最終的に主人公にも兆候が出てくるのも予想ができた(とびこえて、ストーリー全部が彼のアルツハイマーからくる妄想か何かのオチかな?とさえ考えていた)ので「え?終わり?衝撃的な展開は??」となった。
郵便受けが郵便穴になることで、アルツハイマーを発症した以外に特別な意味があるのなら読み足 -
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「妹になにがあったか知っている。 同じことが起きようとしている。」
不吉なメールで故郷に帰ってきた僕。 25年前、確かに妹のアニーには何かが起こってて、その正体は分からないまま死んでいった。 忌々しいあの夜の記憶、あの夜の出来事からアニーは変わってしまった、まるで別人のように。
二度と戻ってこないとは思っていた故郷。 僕の前任の教師は自分の息子を殺したのち、自殺を遂げた。 「息子じゃない」という血文字を残して。
生粋のキングファンであるC・J・チューダーの長編二作目。 匿名のメールによって過去の記憶の封印を解いた主人公が自身の妹の謎に迫っていくストーリー。 この主人公のジョー・ソーンが中 -
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ネタバレ私世代の読書は夢中になったS・キングがTwitterで「出来のいい作品を読みたい?書店のベストセラーチャートを見てもだめだ。新作だから。でも、そのうちきっとランクインする。C・J・チェダーの『白墨人形』だ。私の書くものが好きなら、この本を気にいるはずだ」と発信したという作品、それが本書。
スティーヴン・キング強力推薦!
少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。
最終ページに待ち受けるおそるべき真相。
世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。
あの日、僕たちが見つけた死体。そのはじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、悲