【感想・ネタバレ】警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月06日

ヨルン・リーエル・ホルストの初読。
ヴィスティング警部の未解決事件シリーズ第一弾。

静かな物語だった。
派手な事件が起きるわけでもなく。外連味があるわけでもない。だけどとんでもなく面白い。

24年前にカタリーナという女性が数字の羅列を残して消えた。ヴィスティング警部はカタリーナの夫マッティン・ハ...続きを読むウゼンと、被害者の親族と捜査官を超え、ある種親友のような付き合い方をしている。
一方、26年前の大学生行方不明事件に新たな証拠が出る。その証拠から、カタリーナの夫が容疑者として浮かび上がり。。。

北欧の小説によく見られる、重く暗く残酷な感じは一切せず。ヴィスティング警部らが地道に、コツコツと捜査を重ねて真実を特定する、静かな作品。アン・クリーヴスのような。
途中の場面でもあるが、波一つ立っていない湖面に向かってボートを漕いでいく、オールで水をかく音しか聞こえない、そんな静けさと寂しさが感じられる作品だった。

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Posted by ブクログ 2023年01月21日

またひとつ、面白い北欧ミステリのシリーズを見つけてしまった。嬉しい。

いきなりこう言ってはなんだけど、事件自体は、地味というか、もちろんタイトルにもなっている「暗号」であったり、犯人との駆け引きだったりと盛り上がりも謎もふんだんにあるのだけれど。
私の好きなところは違った、が正しい言い方なのかもし...続きを読むれない。解説の杉江松恋さんにとても共感するのだが、この作品は「人間を描いた」ミステリだと思う。

主人公の警部ヴィスティングは、妻に先立たれ、娘のリーネ(職業は新聞記者)と孫のアマリエと共に(同居ではないものの)暮らしている。仕事一筋。
冒頭のヴィスティングがアマリエ(2歳)の子守りをしていて、あることが起こるシーンがとても好きで、ミステリの中の日常というか、事件とは関係ないところが、とても印象深く描かれている、と私は思う。
アマリエかわいいな〜と、言ってしまえばそれが大きな理由なのかも知れないけれど。(笑)

また、犯人との対決で、微妙な心理戦になる場面があるのだが、追い詰める方と追い詰められる方の心の動きというか、会話の感じがとても良いテンポだった。

小学館文庫の続編2作と、ハヤカワミステリから出ている『猟犬』も読む予定。続きもどんどん訳されたらいいな。

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Posted by ブクログ 2022年08月30日

北欧・ノルウェーのハードボイルドな刑事が事件を追うミステリー。ヴィスティング警部が24年前に失踪したカタリーナという女性の捜査資料を定期的に見返す。彼は失踪日には彼女の夫マッティンと会い、事件を見返す。そこに国家犯罪捜査局の捜査官スティレルが現れ、26年前のナディア・クローグ事件を捜査し、捜査線上に...続きを読むマッティンが浮上。ヴィスティングはマッティンを友人として、容疑者として裏で捜査する。カタリーナが残した数字の羅列暗号によりナディア・クローグ事件が一気に重なる!ヴィスティングとマッティンの心理戦が見どころ!!⑤

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Posted by ブクログ 2022年06月20日

ノルウェーの人気ミステリ、警部ヴィスティングもの。
「猟犬」もとてもよかった、あのシリーズです。

ノルウェーの地方都市ラルヴィク警察の警部ヴィリアム・ヴィスティングは誠実な男。
24年前に失踪したカタリーナ・ハウゲンの事件をいまだに気にかけていました。
カタリーナ・コード(暗号)とは、台所に残され...続きを読むていたメモのことで、意味が解らないまま。
失踪した10月10日には、カタリーナの夫マッティンを訪ねて、語り合うのが習慣となっています。
ところが今年、行ってみるとマッティンは留守。

国家犯罪捜査局(クリポス)未解決事件班の捜査官アドリアン・スティレルがやってくる思いがけない事態に。
26年前のナディア・クローグ誘拐事件の新たな証拠が出て、マッティンが容疑者だというのです。

ヴィスティングの娘のリーネはすぐ近くに住んでいて、「猟犬」の頃は大手新聞社の記者でしたが、今はフリーのシングルマザー。
ヴィスティングは関連した事情を探る手伝いに、いずれは記事にもできるかと取材に慣れたリーネに参加させることにしていました。
そこへ、有能だが癖のあるスティレルが加わり…

マッティンとどこか友人のような穏やかな関係になっているヴィスティング。
無実を信じているから悲しみに寄り添っているようにも見えるし、親しくなったから事実がわかった場合に斟酌しそうにも見える。
しかし…
どうなるのか?
息詰まるような関係と、少しずつ判明する事実。
元警察官である著者ならではのリアリティと、いや規則違反ではと思う面も一部ありつつの人間模様。
真実を追求する執念、長い年月を経た真相は。
心に残る作品でした。

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Posted by ブクログ 2020年03月24日

 人間に寄り添った小説、と巻末解説でミステリ評論家杉江松恋が書いている。ミステリ―国籍では珍しいノルウェイ。人口2万3千の地方都市ラルヴィクは著者の住む町でもある。ヒーローは初老の警部ヴィスティング警部。ジャーナリストの娘リーナは、組織的に対立に近い立場でありながら、作品の一方のヒロインでもある。
...続きを読む
 この地方都市にやって来たのは、出世頭であり冷血ぎみの手段を択ばぬ実績主義者の捜査官スティレル。鑑識技術の進歩により、27年前の未解決失踪事件の新たな証拠が出たという。ヴィスティング担当した25年前の別の未解決事件の被害者の夫がスティレルの第一容疑者として狙われる。マッティン・ハウゲンは妻が暗号を残して失踪し、その後毎年命日が近づくとヴィスティング警部の訪問を受け、私的に親しくなっていたので、スティレルは警部を利用しようと考えたのだ。

 スティレルはマスコミをも捜査に利用としてリーナにも近づき、古い事件の捜査再開ののろしをあげる。かくして出来上がる捜査のトライアングル。ヴィスティング警部と娘のリーナ、最新技術を駆使して捜査計画を描くスティレル。中心には失踪したカタリーナの残した暗号。

 地方都市の暗い10月が良い。警部と容疑者の25年の関係がもたらす距離感が良い。二人の間に流れる静かな男同士の血と温もりが良い。ヴィスティングを取り巻く家族たちの温かみが良い。容疑者マッティン・ハウゲンとの山小屋でのアウトドア・キャンプのシーンがクライマックスとなる。映画の如くノルウェイの美しい森と湖。小さなボートでのルアー・フィッシング
や薪ストーブにコーヒーとコニャック。

 とてもとても大切に事件を扱うヴィスティングを、とてもとても重厚に、人間愛で包み込むように描く作家のペンが良い。疾走型のサービス過剰な作品が多い中で、時にはゆっくりした時間の中で、人間たちの営みを深く描きこむようなシック極まりない作品に飢えることがある。そうした望みを満たしてくれる時間が、この作品にはこめられている。

 極上のミステリ。優しさと残酷さが交差する北欧の家族や兄弟や夫婦や恋人たちの物語。本編は毎年一作ペールのシリーズ作品ということだが『猟犬』(こちらも素晴らしい作品である)以来邦訳は二作目。これだけ魅力的なレギュラー・キャラたちだ。日本でも人気シリーズとなって邦訳が進むことを強く願いたい。

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Posted by ブクログ 2021年02月21日

数十年も前の未解決に終わった女性失踪事件に取りつかれ、書類を家に持ち帰り事件の細部を日夜見直す警部ヴィスティング。
流れゆく歳月の中で、被害者の夫であるハウゲンとは交友を深め毎年事件のあった日には言わずもがな集い、想いを馳せる習慣すら生まれている。

だが、今年に限ってハウゲンを訪れると不在。
そん...続きを読むなとき、また別の未解決事件の新たな証拠が見つかりその容疑者として浮上したのがハウゲンだった。
クリポス(国家犯罪捜査局)からの協力要請を受け、ハウゲンに探りを入れることに半ば強引に同意させられたヴィスティングだが、肝心のハウゲンは所在不明。

容疑者不在の真相を追いかけるのかと思いきやあっけなく帰還。ヴィスティングとハウゲンの交友は実は疑いを礎に築かれていたと知らされるワンシーン。序盤から中々の引き込みっぷり。

容疑を裏付ける事実が徐々に固まり、自白を引き出そうとするヴィスティングとハウゲンの間の緊張感の高まりも読みどころ。

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Posted by ブクログ 2020年08月30日

肝心のコードの真実があっけなかった。カタリーナが道路に関わる仕事についていたのに、24年も分からないことか?と感じてしまった。

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Posted by ブクログ 2020年03月17日

ノルウェー警察の24年前と26年前の失踪事件。失踪前に残されたメモが暗号として題名になっている。主人公とチーム、さらに記者である娘らが真相に迫る。主人公のキャラに好感が持てた。

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Posted by ブクログ 2023年07月31日

途中まで展開がかったるいなぁと思ってたのですが、トーマスが帰省した章辺りから面白くなって一気に読んでしまいました。派手さはないですが、登場人物の背景や心理描写など深みがあり、頭の中でドラマ化して読めました。小説としては終わりがもうちょっと……という思いは感じますが。土地勘が全然無いので、地図で調べな...続きを読むがら同シリーズの他の作品を読んでみたいと思います。

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Posted by ブクログ 2023年02月12日

透明だが暗くて深い湖の底を覗き込む様な小説。警部ヴィスティングの仕事や人間に向き合う誠実さが、物語全体の空気感をを清浄し、(あくまで私的にではあるけれど)森林浴でもしたかの様な感じが残る。

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Posted by ブクログ 2022年11月10日

ヴィスティング警部シリーズ12作目。邦訳としては『猟犬』に継ぐ2作目。今回もヴィスティングは過去の事件と向き合うことになる。

24年前、主婦カタリーナ・ハウゲンは、忽然と姿を消した。キッチンに不可解な暗号を残して。警察は徹底的に捜査したが、カタリーナは発見されないまま現在に至る。かつて捜査を担当し...続きを読むたヴィスティングは、年に一度、夫のマッティンに捜査の報告をしに訪問を重ねるうちに、彼への疑惑を抱きつつ、友情に近い感覚も覚えるようになっていた。
そんな折、スティレルという国家安全捜査局の人間がヴィスティングを訪れる。マッティンが、同時期に起きたナディア・クローグ失踪事件の犯人と目されるというのである。スティレルはヴィスティングに、マッティンとの関係性を利用して自白に追い込むよう持ちかける…。

本書でも人間心理を捉える描写は現在である。また娘のリーネも絡んできて、ヴィスティングのパートと静と動が交互に入れ替わり、飽きさせない。リーネには娘が生まれており、なんとヴィスティングはおじいちゃんになって、孫娘に目尻を緩める姿も描かれる。

ヴィスティングは優秀だが、天才型の警官ではない。コツコツと証拠を漁り、積み重ねた知識が沸点に達した時点で天啓を得るタイプの捜査官だ。家族思いだが、完璧な男でもなく、不器用で、我々と同様に些細な嘘もつく。そこが彼の魅力でもある。

本書最大の山場は、山小屋でのヴィスティングとマッティンとのヒリヒリするようなやり取り。どんどん緊張感が高まり、このままどこへ進むのかと、手に汗握らずにいられない。このシーンだけでも読む価値あり!

本書から版元が早川書房から小学館に移り、コールドケースシリーズと銘打たれて3作が訳出されている。ヴィスティングものの迷宮事件を扱うということか。これは次も読んでしまおう。

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Posted by ブクログ 2022年02月28日

北欧ミステリーには珍しく淡々とした話の進み方、主人公もエクセントリックでは無くじっくり人間像の描き方。

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Posted by ブクログ 2021年09月21日

どんでん返しや疾走感とか派手さはないが、じっくりと向き合いながら真相にじりじり近づいていくなんとも言えない感覚を味わうことが出来ました。充実感。
解説「嘘をついているからと言ってそこで生じる感情が全て偽物だとは限らない」

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Posted by ブクログ 2021年08月01日

猟犬を読んだ時も感じたが警察とマスコミとの関わり方が独特。面白かったんだけどミステリーを読むには勢いが必要、暑さとオリンピックに阻まれてすごいノロノロ読みになってしまった。

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Posted by ブクログ 2021年07月25日

最初から最後までずっと面白かった。中だるみすることもなくどんどん進んでいき、気づかぬうちに夢中になってしまっていた。シリーズ化されているのも納得だ。著者の他作品も読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2020年03月21日

読み終えてからじわじわと来た。地味で、最初からその方向でしたよね?ともやもやしたが、最終盤の急展開に、人間とはわからないものなのだなぁという感慨深いと言ってよい読後感が残り、忘れ難いものとなった。

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Posted by ブクログ 2020年03月09日

ラルヴィク警察の警部ヴィリアム・ヴィスティングが、失踪したカタリーナ・ハウゲンの行方を追い始めて二十四年がたっていた。事件が起きた十月十日、今年もヴィスティングは夫のマッティン・ハウゲンを訪ねたが、彼は不在だった。異例のことだった。翌日、国家犯罪捜査局のアドリアン・スティレルが来訪する。スティレルは...続きを読むカタリーナ事件の二年前に起きたナディア・クローグ誘拐事件を殺人事件と見なして再捜査を始めていた。そしてその被疑者としてマッティンの名をあげた。

「猟犬」に続いて、翻訳は二作目だが、原書ではシリーズ12作目なのだそうだ。ツイストは一切なく、ひたひたと物語が進行するのだが、それがかえって良かったりする。

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Posted by ブクログ 2021年05月05日

CL 2021.5.1-2021.5.5
ノルウェーミステリー。
タイトルのカタリーナコードの真相がけっこう好き。
落ち着いた語り口の、派手さはないが、山小屋での自然描写もしみじみとして、期待以上に楽しめた作品だった。

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Posted by ブクログ 2021年03月28日

本国ノルウェーではシリーズ十二作目に当たる長編らしいが、邦訳は今作で二作目とのこと。猟奇的な犯罪、癖の強い登場人物、犯人との乱闘、終盤のどんでん返し…といった北欧ミステリーの特色は一切なし。二十四年前の失踪事件に再度スポットを当てる地味な展開ながら、容疑者との心理戦に重点を置いた堅実な筋運びが実に読...続きを読むませる。ヴィスティングとスティレル(クリポスのエリート)の関係性を対立構造へと持ち込まない潔さも好印象。淡白な作風ではあるものの、それが読み易さにも繋がっていて、追いかけたいシリーズがまたひとつ増えてしまった。

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Posted by ブクログ 2021年02月09日

スリリングな展開を繰り広げるミステリではなく、人と人との対話で物語が進んでいく。疑う者と疑われる者の心理戦。
タイトルにもなっている〝code〟は予想外に呆気なかった。また、登場人物の長い名前がフルネームで何度も繰り返され読み難いと感じた。

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

・あらすじ
ノルウェーのラルヴィクが舞台。
もうすぐ定年を迎える警部ヴィスティングとその娘、フリージャーナリストのリーネが主人公。
未解決のまま24年経過した失踪事件と
26年前の誘拐事件を未解決事件担当捜査官のスティレルと捜査して解決していく。

・感想
スティレルと反目しあい最後にお互いを認め合...続きを読むう!的な有りがちな展開…じゃなかった!!
みんな大人でプロフェッショナルに仕事してた。
ドラマティックで派手な出来事が起こり、二転三転するような作風じゃなく、人間模様を大事にしてるミステリー。
容疑者と24年間友人として関係をもってきた主人公と容疑者のひりついた空気感と対話が印象的だったな。

しかしリーナが他人の家系図まで調査してたけどノルウェーもアイスランドみたいな家系図管理してんのかな??
北欧の静かな雰囲気があるミステリーだった。

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Posted by ブクログ 2023年05月10日

北欧ミステリーはスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドの5か国だが、
初のノルウェー作品。
キャンプをして釣りをする場面が印象的で、
北欧を肌で感じたような気がした。
静かで落ち着いた作風だが、
一方で家族の在り方が親しみやすい。
娘リーネの結婚の経緯も気になるし、
息子ト...続きを読むーマスのその後も気になる。
警部ヴィスティングのシリーズを読むしかないかな。
これまで、スウェーデンとデンマークのミステリーは
読んできたので、
その違いを感じてみたい思う。

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Posted by ブクログ 2022年08月14日

気温を肌に感じる小説と思っていたが、その答えは雨。あまりにも雨の場面が多い。肌寒さや風や木立の葉の揺れなど想像してしまう。
主人公と表紙のイラストがぴたっとと重なる。
シリーズいつまで続くのかわからないが読破したい。

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Posted by ブクログ 2022年03月24日

評価は4に近い。ゆったりした展開。家族関係が安定していて読んでいて好感が持てる。このシリーズの他の作品も読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2022年03月13日

ノルウェーが舞台の初読み作家さん。
24年前に失踪したカタリーナ、彼女が残した暗号のメモを手がかりに、警部ヴィスティングはずっと事件を追い続けていた。
このヴィスティングと娘で新聞記者のリーネ、コールドケース担当のスティレルの3人の視点から物語は描かれてます。最初は暗号の意味もわからないし、遅々とし...続きを読むて進まない。
でも半分くらいから、犯人はこいつだ、ってバラされて、そこからどうやって自白をさせるか…がおもしろかった。
囮捜査もどきの、ヴィスティングと犯人の2人っきりの旅行、リーネの取材、スティレルの証拠集めなど結構緊迫感がありました。
もうひとつのコールドケースとのつながり、どちらのコールドケースも死体が発見されていない中での捜査、なかなかおもしろかったです!
続編にも期待☆

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Posted by ブクログ 2021年07月17日

たまたま書架で発見して借りた。ヴェランダー警部に憧れ警察官になったという著書(杉江松恋の解説より)。北欧ミステリー界では若手なのかな。その志は主人公ヴィスティング警部の私生活(とは言ってもシングルマザーの娘と軍人の息子)も含めて細かく書き込まれている。せっかく長編なのだから、本題の事件解決以外のサイ...続きを読むドストーリーがあっても良いのに、と思うくらい愚直に解決まで丁寧に描く。特に最後の山小屋で男二人が静かにお互いの腹を探りながら釣りをしたり料理をしたりする場面は緊迫感と自然描写のバランスが見事。
3.8

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Posted by ブクログ 2020年07月06日

ノルウェー、カタリーナが行方不明になって24年経過。警部ヴィスティングは彼女の夫マッティンの友人となった。そして国家犯罪捜査局から来た捜査官スティレルが別の女性の失踪事件でマッティンの関与が疑われていると言う。最新の技術で脅迫状から指紋が出たのだ。スティレルは、ヴィスティングとマッティンの仲の良さを...続きを読む利用しようとする・・・

ちょっと長いかなと思って途中まで読んで脱落していたけれど、また読み始めたら面白くなった。静かな緊張感が持続する珍しいミステリー。真相は想像だにしないものだったけれど、言われてみれば納得。

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