中谷友紀子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2015.1.25父親がアルツハイマー、その世話をしていた母親が癌になり、化学療法が必要たとの知らせを双子の妹が、マーゴか、受け、ライターをクビになって生活が行き詰まっていたこともあって、ニック・ダンはニューヨークでの暮らしを捨て、故郷ミズーリの田舎町に帰ってくる。妻、エイミーは心理学者の両親が書いた児童小説シリーズ『アメージング・エイミー』のモデルになった都会的で美しい妻だった。妻の資産を元に「ザ・バー」という酒場を開く。最近、妻との仲は冷えきっていた。そして、二人の結婚記念日にエイミーは失踪する。荒らされた家の様子にただならぬ気配を感じたニックは警察に通報し、捜査を待つのだが…。
失踪当日からのニックの視点と結婚前からずっと書かれてきたエイミーの日記が交互に出てくる。
最初、ニックの口から語られるエイミーは都会から田舎に連れてこられたことをとことん恨みに思う、底意地の悪い古女房なのだが、エイミーの日記からは冷めていく夫の姿にただただ戸惑う妻が描かれる。だんだん、暴かれるニックの裏の顔にいったい話はどうなっていくのか、上巻ではニックが追い詰められていくのだが、まだ、下巻一冊分残っているので話がそんなに単純なわけもなくこれからの展開が期待される。そして、上巻の終わり方!一刻も早く下巻が読みたい。
出てきた弁護士、妻殺しの嫌疑のかかった夫の弁護を引き受ける、亭主の切り札として名を馳せる辣腕弁護士タナー・ボルト。この人すごい! -
Posted by ブクログ
鑑識写真係のヒロインが幽霊に悩まされながら活躍する話。
ユーモラスで気楽に読めるコージー・ミステリかと思ったら、違った(笑)
リタは警察の仕事をしている。
事故や殺人の現場の写真を撮っているのだ。この描写が思いの外リアルで、いきなりのけ反りそうになりましたよ(汗)
子供の頃から幽霊が見えるリタには不向きな仕事だが。
そして、この幽霊は、ホントにうるさい!(笑)
アーマという女性の幽霊は、殺されたのだとわめきたて、犯人を探せとまで要求してくる。
そもそもナバホ族のリタには、周りの人間が受け入れてくれないという悩みがありました。
ナバホ族は、死を忌み嫌い、出来るだけ避けるので、幽霊の話を日常的にするなど、とんでもないことなのだそう。
優しい祖母には、以前から大いに心配されていました。
ナバホ族の暮らし、リタの育った環境や思い出は味わい深く、魅力的で読み応えがありますね。
その描写がかなり出て来るのは、この作品のよいところなのですが。
作者自身の経験が反映しているのは、鑑識写真係を16年やっていたキャリアと同様。
生き生きしていて、自伝の方が面白かったかも?みたいな。チラッとね。
ミステリ色は薄めになってる印象があり、幽霊ともそこまで関係ないかもな~…
専門知識を生かすのは、ある意味、王道。なんですけど。
微妙に読後感がちぐはぐな感じになってしまった次第。
面白かったんですけどね? -
Posted by ブクログ
ドラッグの依存症から抜け出して、裕福なマクスウェル夫妻の一人息子テディのベビーシッターとして働くことになったマロリー・クイン。夫婦に暖かく迎え入れられ、テディもよく懐き、充実した毎日を送っていたある日、テディのお絵かきの中に度々不気味な女が描かれていることに気付く。
物語の合間にテディの描いたイラストが挿入されていて、最初のうちは可愛い子供のタッチで描かれていたものが突然写実的なスケッチに変わるところが怖かった。ホラーかと思って読んでたらミステリ要素もあり、最後は驚かされた。マロリーがさっぱりとした性格で好感の持てる女の子だったので、最後はハッピーエンドでよかった。翻訳も読みやすくて面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ圧巻の正統派警察小説。
休暇中のヴィスティングに届いた無記名の手紙。
そこに記されていたのは過去の事件番号。
気になり調べているうち、届く2通目の手紙。
今度はヴィスティングも手がけた事件の番号が。
一つ目の事件の冤罪の可能性。
二つ目の事件との見過ごせない共通点。
この事件を掘り返すことを誰が望んでいるのか?また、掘り返すに値する真相は埋まっているのか?
ある意味ありがちな型だ。
過去の事件に告発が寄せられる→調べてみると確かに怪しい点が浮かび上がる→関係者に聞いて回るうちにそれを喜ばない者が圧力を掛けてきてますますきな臭くなる→少しずつ明らかになる新事実を追いつつも、掴めそうで掴めない真相がするすると手をすり抜けていく→やっと掴めた手掛かりは。。。
この王道の型の中で、くせ強なキャラが出てくるわけでもなく、衝撃的なな謎が牽引していくわけでもなく、地味に着実に歩を進めて行く感じ。
ヴィスティング自身がとにかく腰が据わっていて、ザ・安定のいぶし銀。
結末(どころか話の骨組み自体も?)は既刊の別の話に似てるなぁーと思う節もあるものの、この何でもない型の中でこれだけダレずに飽くことなく読ませるのは凄い。
引き込まれる物語性ってわけでもないので、たぶん急ぎすぎずに抜け目なく細部を書き込んでいくところとか、次の展開への自然な筋道のつけ方とか、余計なツッコミを入れたくなるようなとこが殆どないとかそういとこなのかなって思う。
これにてコールドケースカルテット完結。
完結と言ってもこの4作品で特別何か大きな事案に決着がつくとかそういうことではなくて、過去の事件に端を発して話が進む同型のテーマ性にちなんで付けられているシリーズ内の一区切りが終わるに過ぎない。
本国では続きも出ているようだし、シリーズ内の既刊未訳も沢山ある。
概ね評判がいいと思われる本シリーズで翻訳の動きが鈍いのがほんと不思議。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2026年の15冊目は、ヨルン・リーエル・ホルスト&ヤン=エーリク・フィエルの「クライムキャスト Vol.1届かなかった叫び」です。ノルウェーを代表する作家2人による共作です。
ヨルン・リーエル・ホルストの本を読むのは、警部ヴィスティング・シリーズの「疑念」以来、約2年振りです。これが予想以上に良いです。今年の新刊では、ここまでで1番ではないでしょうか。
主人公は、キャンピングカーを拠点に〈クライムキャスト〉という犯罪専門のポッドキャストを配信しているマルクスです。マルクスの元に地方紙の新聞記者マチルデから連絡が入ります。エピソード1しか発信していなかったレアという少女の失踪事件のポッドキャストを聞き、興味を持ったという事でした。少女は、現在まで発見されておらず、いくつかの状況証拠から少女の父親が犯人として逮捕されていました。そしてその父親は、獄中で自殺を遂げていました。マチルデは、独自に調査を始めますが、彼女の身にある事が起きてしまいます。
そして、マチルデへの対応を悔むマルクスも事件を調べ直します。少女の父親が犯人なのか?果たして、真犯人は他にいるのか?
最初から最後まで飽きさせません。ストリーテリングは秀逸です。マルクスの父で刑務所で服役中のフランクが良い味を出しています。ポッドキャスターの息子と服役囚の父親が事件に取り組むという設定も斬新です。ぜひとも次を読みたいものです。
☆4.8 -
Posted by ブクログ
印象的な表紙絵に惹かれて手に取った北欧ミステリー、「警部ヴィスティング カタリーナ・コード」
タイトルもカッコいい。
北欧ミステリーと言えば
個性強めな主人公(あの人やあの人)を思い浮かべてしまうけど、この作品の主人公はごく真っ当で
性格も穏やか。普段は娘と孫を気にかける優しい男。
仕事に関しては
地道にあきらめず、証拠を積み上げ真相に迫るスタイル。
じゃあ退屈なのかと聞かれると、意外とそうではなかった。
性格が良いので、変にキャラクターにイライラすることなく物語に浸れるし、
静かだけど不穏な空気も感じられ、緊張感も最後まで持続。序盤で散りばめられた事件のヒントもきれいに回収。
ノルウェーの生活スタイルや自然の描写も興味深く、釣りのシーンとか、とても良かった。
あと、賞味期限がかなり切れたものを
まいっか、みたいな感じで使っちゃうところとか
好き。