あらすじ
優しくて内気な少年テディ。その面倒を見るベビーシッターのマロリーはある日、テディが奇妙な絵を描いていることに気がつく。森の中で、女の死体を引きずっている男の絵だ。テディが何かに取り憑かれたように描き続ける、不気味な絵に隠された真相とは――?
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Posted by ブクログ
フォローさせていただいてる方々のレビューを見て気になっていたこの本、めっちゃくちゃ面白かった!
ふいに出てくる不気味な絵にギョッとしつつ、もう続きが気になりすぎて、貴重な1日なんの予定もない休みの日をほぼ使って一気読み。日頃本を読まない人でも楽しめる作品なんじゃないだろうか。
強すぎないホラーと、巧みな伏線回収で、本当に楽しい読書だった。
Posted by ブクログ
スティーブンキングと雨穴とを掛け合わせたような、
じわじわと迫りくる恐怖感があった。
解説にもあるように、絵だけを先にパラパラと見ないほうが良い。
ストーリーに沿って、順番に絵を見ていくと、全ての謎がすっきりと解決する。
薬物依存症の回復中の主人公がやっと見つけた居場所。
過去を隠して恋人にも巡り会い、
シッターの仕事での可愛い5歳の子とのふれあい。
なのに、徐々に奇妙な絵を描き始める子・・・
ラストに近づくころには、ハラハラドキドキ!
何より、母親の子を思う熱い愛情、
それが胸を打つ。
絶対おすすめの本!
Posted by ブクログ
薬物依存を克服し、新しい生活に臨むマロリーは、マクスウェル家でのベビーシッターという職を得る。温かな夫妻に気に入られ申し分のない生活のはずだったのだが、唯一の不安は五歳のテディが描く謎の絵だった。テディの「見えない友達」アーニャの存在、そして過去に起こったアニーという女性が殺されたという事件。やがてテディの絵は不穏さを増していく。随所に挿入された絵が不気味で、とっても楽しいホラーミステリです。
ありがちなテーマかと思いきや、ミステリとしても実に見事。終盤の展開からは目を離せず一気読みでした。ホラーとしての盛り上がりも良いのですが、絵に関しては、子供の稚拙なタッチの絵の方がより一層怖く感じます。のちの絵はあまりに巧すぎて、恐怖感は薄れた気がしました。でもそこから導き出される真相への道筋にはどきどきしっぱなし。まさかこういう展開に持っていかれるとは思いもしませんでしたよ。
マロリーにかなり好感が持てるので、彼女がピンチに追いやられるたびにスリルが増します。彼女が薬物依存に陥った理由にも同情できるし、そこから立ち直ろうとする姿勢も応援したくなるし。彼女のテディへの思いやりも素敵なんだよなあ。ラストの一枚の絵にはほんとうにほっとさせられます。
Posted by ブクログ
超★5 五歳児テディが描く可愛らしい絵に不気味な女性が… 極上エンタメなホラーミステリ #奇妙な絵
■あらすじ
薬物依存症の治療をうけ回復中の主人公マロリーは、裕福な家のベビーシッターとして雇われることに。その家に住む夫婦は意識が高く、テディは優しく無邪気で、お絵かきが大好きな子どもであった。ある日マロリーは、テディがスケッチブックに奇妙な絵を描いていることに気づく。そこには不気味な女性が描かれており…
■きっと読みたくなるレビュー
面白い!★5
本作は物語が進むにしたがって、五歳児テディがスケッチブックにしたためる絵が挟まれる。昨今は本に興味を持ってもらえないご時世のためか、こういった変わった仕掛けがよく見られる気がしますね。個人的にですが、こういった作品はどうも面白味を誤魔化される気がして、小説として邪道っぽく感じちゃうこともあるんです。
でも本作は違いました。単に世界観を作り上げるだけの効果ではなくて、しっかりと物語に組み込まれて意味を成し、小説としてのエンタメ要素を倍増させてくれているんです。いやー上手でした。
表紙とあらすじから、ホラーっぽいお話ですよね~と思って読み始めます。幽霊ものかしら?とあたりはつけるのですが、なかなかどうして一筋縄ではいきません。想像した以上にいろんな要素が仕込まれていて、しかもプロットが抜群にうまいホラーミステリーに仕上がってます。
薬物依存症から復帰したマロリーをはじめ、両親や子供、その他様々な登場人物がでてきますが、まぁ魅力たっぷりに描かれてます。夫婦は鼻につくけどテディは可愛いし、隣人は怪しすぎるし、そしてなんといっても絵に描かれている人物ですよ。こえーよ、マジ怖い。
ぷるぷる震えながら物語を読み進めると、単なるホラーでないことがわかってきます。描かれる絵の内容、それぞれの背景や過去が見え始めると…もうミステリーファンとしてはたまらない展開に!
中盤からは一気読みだし、終盤なんてマジかよオイって感じで最高。読み終わった後も納得感もあり心地イイ。詳しくは言えないのでぜひ読んで楽しんでください。
ちなみに私がお気に入りの絵は、エイドリアンが芝刈り機を運転している一枚(69ページ)です。可愛すぎだろうと…
最後に、読む前にパラパラと本をめくらないようにご注意を。
■ぜっさん推しポイント
私は大学を途中退学しています。当時アルバイトに精をだし、中途半端に手に入れたお小遣いで夜な夜な友人たちと遊んでばかりいたためです。その後、後悔とともに社会復帰のため苦労を重ねるのですが、今になって思えばよい経験でしたね。子供たちが社会に出て手を離れたら、もう一度大学に入って、世界中の文学を学んでみたいなーと夢みたいなことを思ってたりしてます。
そんな未来の可能性を感じたり、やり直す勇気をもらえるような素敵な物語でした。
Posted by ブクログ
絵がたくさんあって、読み進めているうちにだんだん謎が解けてきて楽しかった。
翻訳ものだけど、スラスラ苦痛なく読めた。
主人公が頑張っていて好感がもてる。
キャロラインは怪しいな〜って思ってたけど、テディの真相には気づけなくて、素直に驚いた。
良い読書の時間だった。、
Posted by ブクログ
幽霊系の話か…と思ってたけど、
ちゃんとミステリー。
エイドリアンいいやつ。隣人のミッツィも悪い人ではないと思う。
マロリーがこうなってしまった過去も、面白かったというか納得だった。
Posted by ブクログ
本屋さんで「ダ・ヴィンチ」4月号を買った時に
染谷将太さんが選んだ一冊として
この本が紹介されてました。
せっかく買ったダ・ヴィンチだし
新しい本と出会えたらと思い読んでみました。
マクスウェル夫妻の子供、テディのベビーシッターとして
働くマロリー。
彼女はもともと薬物中毒者で、今はもぅ
薬物にも手を出してない。
そんなテディと過ごしてると、テディが奇妙な絵を
書いてることに気づく。
森の中で女性の遺体を引きずる男性の絵。
どうやら昔、この土地で殺人事件があったようで…。
だんだんとテディの描く絵が変化していき、
マロリーはその絵の謎を解き明かしていく。
とにかく、夜に読んでたから怖かったーwww
ところどころに、テディが描いた絵が入ってるんだけど
これが、普通に見てって、最後「ひぇーー」って
なるくらい、怖かったーー(ノ*0*)ノ
でも、オチは全然思ってたのと違って
もぅ気になるから後半イッキ読み!!!!
ハッピーエンドって感じではないけど
なんか気持ちよく終われた!!
そして、めっちゃ久しぶりに本読めたーwww
今年は5冊くらい読むのを目標にしてます!!
Posted by ブクログ
ホラー+ミステリー。面白かった!
私は人間心理のミステリーは怖いけど、幽霊は全く信じてないのでホラーは怖くない。
お化け屋敷もどうやって楽しむのか全くわからない冷めた人間です。
でもこの作品はミステリー的な面白さもあるので、そんな自分でも楽しかった。
【少年の描く奇妙な絵の真相とは?】
5歳の男の子テディが描く不気味なイラストが本文中に複数箇所挿入されている。
まるで、自分も物語の中に入ってこのイラストを見つけてしまったような没入感を体験できて楽しかった。
ネタバレになるので詳しくは書かないけど、驚きもあり、読後感も良かった。
欲を言えば、ミステリーがもっと強い方が良かったかな…。そんな奴はホラーミステリーを読むなよ!と言われそうですが…(^_^;)
でも謎を解いていく過程や、誰を信じて良いのかわからない恐怖、真実がわかっていくドキドキやイラストの没入感が楽しくて一気読みだった。
ブク友さん達の本棚から出会った本。
ありがとうございました(◍•ᴗ•◍)
Posted by ブクログ
2024年初の1冊。
ジャケ買いに近い感じで購入。
薬物中毒を克服中の主人公が
とある家庭のベビーシッターとして雇われる。
5歳になるテディとはとても親しくなれて
社会復帰への第1歩を踏み出す主人公だが
テディが描く絵に違和感を覚える。
作中に沢山の絵が出てくるのだが
ドキッとするような絵が多く、
不意をつかれて心臓バクバクになる。
ホラーとして読み進めていくが
ミステリとホラーが融合されたような、そんな感じ。
ラストは賛否両論ありそうだが
私は最後まで楽しんで読むことが出来た。
年明けから気が沈むような事が沢山あり
とにかく思いっ切り本の世界へと入り込みたいと思って手に取ったのだが
先が気になり一気に読めて、とても満足。
Posted by ブクログ
ホラーでミステリー。
文章が読みやすくて、ちょうどよいドキドキワクワク。
謎を解いたり軽い恋愛もあったり。
ストーリー自体は普通なんだけど、オピオイドやカレンなど、今のアメリカの社会問題みたいな話が組み込まれていて面白かった。
薬物依存症になってしまうような薬を簡単に処方してた時代は恐ろしすぎるし、十二のステップで依存症を乗り越えようとする人はみんな偉くて、頭でっかちな金持ち偽善女にはうんざりするけど、どれもアメリカっぽい。