中谷友紀子のレビュー一覧
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ネタバレ数十年も前の未解決に終わった女性失踪事件に取りつかれ、書類を家に持ち帰り事件の細部を日夜見直す警部ヴィスティング。
流れゆく歳月の中で、被害者の夫であるハウゲンとは交友を深め毎年事件のあった日には言わずもがな集い、想いを馳せる習慣すら生まれている。
だが、今年に限ってハウゲンを訪れると不在。
そんなとき、また別の未解決事件の新たな証拠が見つかりその容疑者として浮上したのがハウゲンだった。
クリポス(国家犯罪捜査局)からの協力要請を受け、ハウゲンに探りを入れることに半ば強引に同意させられたヴィスティングだが、肝心のハウゲンは所在不明。
容疑者不在の真相を追いかけるのかと思いきやあっけなく帰還 -
Posted by ブクログ
傑作ですね。評判通り。
たっぷり怖いです。腐臭もカビ臭さも不穏さもムシのガサガサ感もしっかり味わえます。イギリスの田舎が舞台ですので、ゴシックとまではいかないですけど現代のやさぐれ感のバックキャストに土地の呪いが浮かび上がる語り口は上手い。
そして綺麗な回収に謎解き。くわえて敢えて解かない「遊び」としてのオカルト部分の配分が超絶妙。ぱっきりと合理的に説明されちゃうのが欲しいなら横溝正史を読めばいい。このハイブリッドな読書感が本作の1番の魅力でしょう。油断してるとびっくりするくらいの騙しに遭ってるし。
僕にとって最も味わい深かったのはハードボイルド要素ですね。主人公はギャンブル依存症で作っ -
Posted by ブクログ
第二次世界大戦下のニューヨーク。エディ・ケリガンは一時、デューセンバーグを乗り回すほど、羽振りを利かせていたが、株の大暴落があってからは、すっかり落ち目に。今は養護院仲間で港湾労働組合委員長のダネレンに雇われ、裏金の運び屋稼業で辛うじて家族を養っている。難病で寝たきりの娘に車椅子を買ってやりたい一心で、十二歳の姉アナを連れ、アイルランド系と角逐するイタリア系のギャング、デクスター・スタイルズの邸を訪れる。
デクスターは十六歳の頃、父に内緒でギャングの陰のボス、ミスター・Qの下で働き始めた。禁酒法時代は田舎道を高級車で走り、法を破る快感に酔いしれた。禁酒法時代が終わるのを予見したデクスターは、