中谷友紀子のレビュー一覧

  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    気温を肌に感じる小説と思っていたが、その答えは雨。あまりにも雨の場面が多い。肌寒さや風や木立の葉の揺れなど想像してしまう。
    主人公と表紙のイラストがぴたっとと重なる。
    シリーズいつまで続くのかわからないが読破したい。

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    2022年08月14日
  • 警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~

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    閣僚を歴任してきた大物政治家バーナール・クラウセンが心臓発作で急逝した。
    直後、ラルヴィク警察の主任警部ヴィリアム・ヴィスティングは検事総長に呼び出される。
    クラウセンの臨終に立ち会った労働党幹事長が、機密文書の有無を確認するため故人の別荘を訪ねた際、大金のつまった段ボール箱を発見したのだという。
    クラウセンは外務大臣を四年務め、議会の防衛委員会の重鎮でもあった。見つかったのは巨額の外国紙幣であり、汚職につながる可能性があった。

    鑑識員のエスペン・モルテンセンに声をかけ、ヴィスティングは別荘に向かった。問題の段ボール箱は全部で9箱。紙幣は米ドル、英ポンド、ユーロの三種類で、総額はノル

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    2022年03月28日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    評価は4に近い。ゆったりした展開。家族関係が安定していて読んでいて好感が持てる。このシリーズの他の作品も読んでみたい。

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    2022年03月24日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    ノルウェーが舞台の初読み作家さん。
    24年前に失踪したカタリーナ、彼女が残した暗号のメモを手がかりに、警部ヴィスティングはずっと事件を追い続けていた。
    このヴィスティングと娘で新聞記者のリーネ、コールドケース担当のスティレルの3人の視点から物語は描かれてます。最初は暗号の意味もわからないし、遅々として進まない。
    でも半分くらいから、犯人はこいつだ、ってバラされて、そこからどうやって自白をさせるか…がおもしろかった。
    囮捜査もどきの、ヴィスティングと犯人の2人っきりの旅行、リーネの取材、スティレルの証拠集めなど結構緊迫感がありました。
    もうひとつのコールドケースとのつながり、どちらのコールドケー

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    2022年03月13日
  • ゴーン・ガール 下

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    下巻では夫婦の更に熾烈な攻防戦が繰り広げられ、ジェットコースターさながらの急展開が続く。キャビンでのくだりなど、エイミーが完全無欠ではないことが歪さをより一層強調しているようだ。ハッピーエンドorバッドエンドの二極化では括れない結末だが、最後の一言でニックはエイミーに一矢報えたのだろうか。人は誰しも表の顔と素の顔を持ち合わせており、他者の前で自分を演じるのはある種のマナーだが、それが行き過ぎると引き返せなくなる。無駄なプライドや虚栄心を捨てれば、きっとその分だけ楽になるはず。これは自戒の念を強く込めて…。

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    2021年09月24日
  • ゴーン・ガール 上

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    失踪した妻が残した日記による過去パートと、妻の行方探しに奔走する夫の視点で綴られる現代パートが平行して描かれていく。序盤は所謂【ままごと婚】夫婦のすれ違いが執拗に描写されていて辟易するが、中盤過ぎからは未成熟な夫と献身的な妻という構図に変わり始める。著者は元々批評家で、よくぞここまで全方位に穿った見方ができるモノだなと感心するほど痛烈な筆致だが、経済不況による地方の惨状は日本もアメリカも大差はない様子が伺え、何ともじめついた気分に。夫に不利な証拠ばかり集まる中、上巻は幕引き。下巻は一体どうなることやら…。

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    2021年09月23日
  • アニーはどこにいった

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    前作よりホラーに寄り、スティーブン・キングに寄っている。前作と同じく、現在と過去を交互に描かれており、少年時代の友情や憎しみ葛藤、そして暗い秘密が徐々に明らかになる構成で物語には引き込まれる。

    キャラにも工夫の跡があり、主人公と悪友その彼女の愛憎入り混じった三角関係?は切ないし、女性ギャングのキャラも面白い。

    しかし、”アニー”の設定自体ですぐに話の構図が、キングの有名作品と同じ、というのがわかってしまうので盛り上がりにかける。

    前作と続けて読んだこと、期待が大きすぎたこともあり少し残念だったが、文章が抜群にうまいし構成も見事なので、次回作に期待。

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    2021年09月15日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    たまたま書架で発見して借りた。ヴェランダー警部に憧れ警察官になったという著書(杉江松恋の解説より)。北欧ミステリー界では若手なのかな。その志は主人公ヴィスティング警部の私生活(とは言ってもシングルマザーの娘と軍人の息子)も含めて細かく書き込まれている。せっかく長編なのだから、本題の事件解決以外のサイドストーリーがあっても良いのに、と思うくらい愚直に解決まで丁寧に描く。特に最後の山小屋で男二人が静かにお互いの腹を探りながら釣りをしたり料理をしたりする場面は緊迫感と自然描写のバランスが見事。
    3.8

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    2021年07月17日
  • マンハッタン・ビーチ

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    ジャケ買い。爽やかな表紙カバーとは裏腹に、表紙と本体は渋いブラックで、意外な組み合わせだなと感じていた。最後まで読んで分かったのは、物語に合わせた装丁ということ。大人の男らしい無骨な黒が登場人物と時代の空気を彷彿とさせる。
    物語は全体的に重苦しい空気が漂っていて、個人的に期待していた潜水の描写もそんなにないのだが、主人公のタフさに励まされる。周りに流されない気丈な女性が魅力的に描かれていた。

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    2021年06月23日
  • ゴーン・ガール 上

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    ここ最近流行りの「信頼できない女」(女性主人公の一人称ナレーションで、信頼できない語り手パターン)の嚆矢となったNY Times No.1 ベストセラー。中盤のあっと言わせる場面展開は見事だが、終盤の展開は陳腐で、ラストもそれなりの緊張感を孕むものの読後感はすっきりしない。出てくる登場人物、登場人物、全部ロクなのがいないのも(まともと言える人間は、警官のボニーとニックの妹マーゴくらいか)、印象を損う一因。

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    2021年06月12日
  • 警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~

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    CL 2021.5.22-2021.5.26

    地道な捜査で事件の真相が明らかになっていく過程はしっかりした作りで見事だと思う。
    ただ、ジャーナリストで一般人の自分の娘をトップシークレットの捜査に加えるなんて、ちょっと現実離れしていないか?

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    2021年05月26日
  • 警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~

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    前作「カタリーナ・コード」に続き、今作も地味ながら地に足の着いた堅実な筋運びで読ませてくれる。複数の事件が入り乱れる分、物語の構図もより複雑になっているが、丹念な地取り捜査により、徐々に全貌が明かされていく展開が毎度素晴らしい。ヴィスティング父娘の危機管理意識など、疑問符が付く場面も多々あれど、このクオリティなら充分満足。帯の謳い文句通りに切ない犯行動機ではあるが、その余波で不幸に見舞われた人々のことを思うと決して擁護は出来ない。<未解決事件四部作>の残り二作品も邦訳されるらしいので、首を長くして待とう。

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    2021年05月07日
  • アニーはどこにいった

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    なんかスッキリしない。読みやすいし、変な文章の絡まりがなく、自分の物語の作り方が出来る人なんだろうけど、最後に向かうにつれ、色々種明かしというか、また見えてきた所にカバーかけるみたいな、よくわからなくなった。なぜ子供の墓地がないのか?自閉症の意味、父親を刺したのは自分?炭鉱に骨があるのはなぜ?ゆっくり読んだのにわからなかった。

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    2021年05月03日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    CL 2021.5.1-2021.5.5
    ノルウェーミステリー。
    タイトルのカタリーナコードの真相がけっこう好き。
    落ち着いた語り口の、派手さはないが、山小屋での自然描写もしみじみとして、期待以上に楽しめた作品だった。

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    2021年05月05日
  • ゴーン・ガール 下

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    映画版の方が好きだったな〜。

    デジー映画だとナヨナヨ金持ち元彼だったのに原作はマザコンクソ野郎だった。

    エイミー子供作るのは無しだろう…
    子供が可哀想だ…

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    2021年03月28日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    本国ノルウェーではシリーズ十二作目に当たる長編らしいが、邦訳は今作で二作目とのこと。猟奇的な犯罪、癖の強い登場人物、犯人との乱闘、終盤のどんでん返し…といった北欧ミステリーの特色は一切なし。二十四年前の失踪事件に再度スポットを当てる地味な展開ながら、容疑者との心理戦に重点を置いた堅実な筋運びが実に読ませる。ヴィスティングとスティレル(クリポスのエリート)の関係性を対立構造へと持ち込まない潔さも好印象。淡白な作風ではあるものの、それが読み易さにも繋がっていて、追いかけたいシリーズがまたひとつ増えてしまった。

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    2021年03月28日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    スリリングな展開を繰り広げるミステリではなく、人と人との対話で物語が進んでいく。疑う者と疑われる者の心理戦。
    タイトルにもなっている〝code〟は予想外に呆気なかった。また、登場人物の長い名前がフルネームで何度も繰り返され読み難いと感じた。

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    2021年02月09日
  • アニーはどこにいった

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    ネタバレ

    悪趣味で派手な装幀からアメリカものとばかり思っていたら嬉しいことにイギリスの地方ものだった。ノッティンガムシャーの閉山して久しい炭鉱町に久々に帰郷した語り手。はて何か起こるか。
    息詰まるような田舎町、不良による陰湿ないじめ、有力者の手下共の暴力となんとも鬱陶しい出来事が次々と。そして異様にハードボイルドなプロの犯罪女。うーん、期待していたイギリスの地方ものとはかなり違ってきたなあ。なんか違う、と思ったら作者、スティーヴン・キング好きなのね。道理で。ごめん、キングはあまり好きではない。
    物語が半ばを過ぎるころまでは面白い、確かに。でも残り4分の3くらいで何か期待はずれとなり、最後に至ってはえ?何

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    2021年01月24日
  • ゴーン・ガール 下

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    失業し、都会から夫の故郷の田舎に帰り住んだ夫婦。結婚5周年記念日に、妻が自宅から行方不明となる。争った跡、血痕、疑われる夫。夫の事件後進行形の視点、妻の日記の過去語り。両親が出版した、子供向けベストセラー本の主人公として描かれてきた理想の人生。

    謎だけではなく、それぞれの人が何を思いどう考えて行動してきたか、で織りなされているのがすごい。ニューヨークとミズーリって、アメリカの人には都会と田舎の差が実感としてあるんでしょうね。

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    2020年10月09日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    ノルウェー、カタリーナが行方不明になって24年経過。警部ヴィスティングは彼女の夫マッティンの友人となった。そして国家犯罪捜査局から来た捜査官スティレルが別の女性の失踪事件でマッティンの関与が疑われていると言う。最新の技術で脅迫状から指紋が出たのだ。スティレルは、ヴィスティングとマッティンの仲の良さを利用しようとする・・・

    ちょっと長いかなと思って途中まで読んで脱落していたけれど、また読み始めたら面白くなった。静かな緊張感が持続する珍しいミステリー。真相は想像だにしないものだったけれど、言われてみれば納得。

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    2020年07月06日