梶よう子のレビュー一覧
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御薬園同心・水草様と千歳様の物語
ずっと続きが気になってはいたのですが
ようやく完結編を読みました!
今回も連作短編集になっていて
園丁頭の娘さんの
結婚話に関わる問題を解決したり
急に不仲になった嫁姑の謎を突き止めたり
千歳様や蘭方医の河島先生らと共に
大小さまざまな出来事があります。
中でも『接骨木(にわとこ)』は
診療所に発生した疫病の話で
やはりハラハラしました。
水草様には紀州に医学の勉強へ行くという
近い将来の目標があって
それまでに身を固めさせようと
ご母堂から見合い話ラッシュ(笑)
一方、蘭学を目の敵にする役人が
水草様と河島先生を陥れるべく
虎視眈々と狙っている。
この -
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御薬園同心という役職にある青年
水上草介を主人公にした連作短編集。
時代小説だけど、剣劇はほとんどなし!
こういうのが好きだなぁ。
幕府直轄の薬草園「御薬園」を管理する
優しい心根の「水草さま」は
その薬を求める患者たちや
そこで働く周囲の人々の
ちょっとした問題を解決して
心と体の病を治すのです。
草介の上役の娘で、男勝りの千歳が
ちょいちょい顔を出しては
問題を持ち込んだり、引っ掻き回したり。
でも、これが何だか可愛いのよね〜。
小石川養生所の蘭学医師との交流から
薬草を中心とした和漢の医療と
西洋医学の違いを知り
どちらも患者を救うためには
大切と考える草介に
長崎留学を勧める男が -
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山東京伝が吉原の女性を二人も妻に迎えたという話は知っていたが、京伝の詳しい人物像などは知らなかったので興味深かった。
二人目の妻・ゆり視点と京伝視点で描かれる物語。
現在放送中の大河ドラマでもすこし登場している京伝だが、本作の京伝もしなやかで、つかみどころがなさそうで、でも情が深い。
ドラマの方では今後どのように描かれるだろうか。
一人目の妻・菊との出会いから短い結婚生活の話
二人目の妻・ゆりの、今はいない菊に対する苦悩と京伝への想い、そして自身の生い立ちに関する物語
ゆりとの出会いのきっかけとなった若き侍の仇討ちエピソード、蔦重や歌麿、鶴屋などとの交流と享保の改革山東京伝が吉原の女性を -
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浮世絵師・歌川広重の一代記。
フォローしている方のレビューを見て「読みたい」に入れていた。
私が子どもの頃に初めて浮世絵を認識したのは、当時流行っていた切手収集のカタログの中だった。
国際文通週間に発行された「蒲原」や「箱根」、「日本橋」や「三条大橋」などの「東海道五十三次」の絵柄は記憶も鮮やか。「月に雁」は「見返り美人」と並んで手が届かないものの双璧だった。
いずれも安藤広重(当時はそう呼ばれていた)の作品で、以来、葛飾北斎とともに浮世絵の巨頭として認識する。
そんな広重だが、この本では、口は悪いが基本的には武家の出らしく真面目な人、という感じで描かれる。
その人柄ゆえ、要らぬ苦労もたく -
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「ことり屋おけい 探鳥双紙」の続編。
調べてみたら、前作を読んだのは2014年だった。
ボヤッとしか覚えていないが特に支障はなかった。
羽吉と離縁し、羽吉が残した飼鳥屋を一人守ってきたおけい。カナリヤの番(つがい)を買って行った武家らしき老夫婦が、しばらくして何故か番屋を通してカナリヤを返してきた。
不審に思い調べようとしたが、その直後大火事で焼け出されてしまう。
店の鳥たちをなんとか一緒に避難させ、逃げる途中で知り合いの定町廻り同心・永瀬からある理由で口が利けない娘・結衣を託されるが、火が収まっても永瀬の行方は分からないままで…。
ここ最近日本各地で様々な災害が起きている。そういう時に生 -
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初めての作家さん。
「文庫王国23」でも紹介されて、さらに敬愛する北上次郎さんが解説という事で期待して読み始めたが、うーん・・普通かな。
江戸時代の下町が舞台で、当時は下に見られていたとむらい屋稼業の面々が主人公。
いわゆる人情もので一遍一遍はいいお話で、特に颯太がとむらい屋になるきっかけを描いた六章は素晴らしい出来なのだが。
しかし全体として見ると、なんなんだろう少しうす味。オチがミエミエだったり悪者が類型的だったり、あまりに予定調和的だったりして興をそいでいるのが否めない。
やっぱりこの手のものは、周五郎だったり周平の方が一枚上手で私の肌に合うように感じた。