梶よう子のレビュー一覧

  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    広重ぶるうはなんとく記憶にあったが
    そうNHKのドラマやった
    ドラマを超えるはずと想像したが
    まあまあドラマと同じ感じ
    読みやすいが淡々

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    2025年07月04日
  • 京屋の女房

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    25.3.8の日経新聞の縄田一男さんの書評で興味を持った。江戸時代、戯作者山東京伝とその後妻ゆりの話。吉原界隈の話だけど読後爽やか。著名な戯作者、浮世絵師が多く出てきて楽しい。ゆりが前妻お菊への嫉妬から解放されていく姿が心地よい。

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    2025年06月09日
  • 吾妻おもかげ

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    202411/どこまでが史実エピなのかはわからないけど、ドラマティックな展開・丁寧な描写・魅力的な登場人物達(特に女性陣)、とても面白かった!そしていつもひっかかりなく読みやすくわかりやすい文章なのも梶先生のすごいところ。

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    2025年05月15日
  • 京屋の女房

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    山東京伝が吉原の女性を二人も妻に迎えたという話は知っていたが、京伝の詳しい人物像などは知らなかったので興味深かった。

    二人目の妻・ゆり視点と京伝視点で描かれる物語。
    現在放送中の大河ドラマでもすこし登場している京伝だが、本作の京伝もしなやかで、つかみどころがなさそうで、でも情が深い。
    ドラマの方では今後どのように描かれるだろうか。

    一人目の妻・菊との出会いから短い結婚生活の話
    二人目の妻・ゆりの、今はいない菊に対する苦悩と京伝への想い、そして自身の生い立ちに関する物語

    ゆりとの出会いのきっかけとなった若き侍の仇討ちエピソード、蔦重や歌麿、鶴屋などとの交流と享保の改革山東京伝が吉原の女性を

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    2025年04月19日
  • 立身いたしたく候

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    いつの時代も就職活動は苦労するんだなぁと思いつつ読んだ。幼馴染の二人の若者の考え方の違いも共感出来て面白かったし、時代は巡るのだと今の社会を鑑みた。ただ最後、お役につけるまで描いて欲しかった。

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    2025年04月17日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    浮世絵師・歌川広重の一代記。
    フォローしている方のレビューを見て「読みたい」に入れていた。

    私が子どもの頃に初めて浮世絵を認識したのは、当時流行っていた切手収集のカタログの中だった。
    国際文通週間に発行された「蒲原」や「箱根」、「日本橋」や「三条大橋」などの「東海道五十三次」の絵柄は記憶も鮮やか。「月に雁」は「見返り美人」と並んで手が届かないものの双璧だった。
    いずれも安藤広重(当時はそう呼ばれていた)の作品で、以来、葛飾北斎とともに浮世絵の巨頭として認識する。

    そんな広重だが、この本では、口は悪いが基本的には武家の出らしく真面目な人、という感じで描かれる。
    その人柄ゆえ、要らぬ苦労もたく

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    2025年03月23日
  • 京屋の女房

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    なるほど、大河ドラマと一緒に楽しめる本だ。次々に戯作者、絵描きの人物描写がとても活き活きしていて豊か。中弛み感もあったけれど、後半の展開に驚いた。

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    2025年03月05日
  • 焼け野の雉

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    読みやすかった。内容的にも突き詰めたものではなかったので疲れずに読み進めた。鳥の話も多かったけど、火事の話でもあったから避難の状況とか・・・
    言葉の出ない子供の話もあったりとか、なんかけっこう盛沢山だったかな ^^

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    2025年01月24日
  • 商い同心 千客万来事件帖 新装版

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    物の値段を見張り、店に指導する役回りの諸色調掛同心を務める澤元神人。
    今日も子分の庄太と江戸の町を見回るが、値段の裏にある様々な人情や思惑が絡み合い。澤元神人を悩ませる謎と悪事が次々を待ち受けていた。

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    2024年11月20日
  • 商い同心 人情そろばん御用帖

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    浅草に現れた評判の女占い師を「いんちき」と談ずる男の言い分は?
    高価なはずの薬用人参が安価で売られている、本物か、重罪となる偽薬か
    諸色調べ同心・澤元神人が子分の庄太とと江戸の商売の不正と謎を暴く

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    2024年11月07日
  • 噂を売る男 藤岡屋由蔵

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    日本史で習いましたねぇ…シーボルト事件。日本の地図を国外へ持ち出したとか持ち出さなかったとか…実際のところはどうだったんでしょう?という謎は残ったままなんですが、そこに絡んだとされる日本側の数名は捕らえられ処罰された―と習ったような気がします(^^;)そのシーボルト事件を噂話を核に描いたこのお話、主人公の藤岡屋由蔵が実在の人物とはつゆ知らず…噂話が商売になるとは、今も昔も変わらないのですなぁ。☆3.5

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    2024年10月29日
  • 焼け野の雉

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    「ことり屋おけい 探鳥双紙」の続編。
    調べてみたら、前作を読んだのは2014年だった。
    ボヤッとしか覚えていないが特に支障はなかった。

    羽吉と離縁し、羽吉が残した飼鳥屋を一人守ってきたおけい。カナリヤの番(つがい)を買って行った武家らしき老夫婦が、しばらくして何故か番屋を通してカナリヤを返してきた。
    不審に思い調べようとしたが、その直後大火事で焼け出されてしまう。
    店の鳥たちをなんとか一緒に避難させ、逃げる途中で知り合いの定町廻り同心・永瀬からある理由で口が利けない娘・結衣を託されるが、火が収まっても永瀬の行方は分からないままで…。

    ここ最近日本各地で様々な災害が起きている。そういう時に生

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    2024年10月17日
  • 紺碧の海

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    ネタバレ

    海洋小説とも伝記とも違うが八丈島で生きづらさを感じた男たちの南洋の島々を目指し未来を夢みて実現していく物語。信天翁が羽毛のためにどんどん撲殺されていくのはいたたまれない気持ちになった。
    またこういう商人達によって、日本の領土は広がっていったのだ。

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    2024年10月06日
  • とむらい屋颯太

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    初めての作家さん。
    「文庫王国23」でも紹介されて、さらに敬愛する北上次郎さんが解説という事で期待して読み始めたが、うーん・・普通かな。

    江戸時代の下町が舞台で、当時は下に見られていたとむらい屋稼業の面々が主人公。
    いわゆる人情もので一遍一遍はいいお話で、特に颯太がとむらい屋になるきっかけを描いた六章は素晴らしい出来なのだが。
    しかし全体として見ると、なんなんだろう少しうす味。オチがミエミエだったり悪者が類型的だったり、あまりに予定調和的だったりして興をそいでいるのが否めない。

    やっぱりこの手のものは、周五郎だったり周平の方が一枚上手で私の肌に合うように感じた。

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    2024年08月14日
  • ご破算で願いましては―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

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    三十八文均一の店『みとや』の『お瑛』は、小物問屋を営んでいた両親を橋の崩落事故で亡くしてから、兄の『長太郎』と暮らしている。いずれ両親の店の看板を上げようと志してはいるが、風来坊の兄は少し心もとない。しかもたびたび曰くありの商品を仕入れてきて…

    今でいう『百均』の元祖。二文のおつりがすごく値引きされているように感じるなんて、本当に今も昔も変わらないんだなと、感じる。
    品物にまつわる謎解きと、江戸の人情やほろ苦さ、お瑛が生き生きと船を操る様などが楽しめた。

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    2024年07月10日
  • 北斎まんだら

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    信州小布施の豪商の総領息子・高井三九郎が葛飾北斎の元へ弟子入り志願にやってくるところから話は始まる。描くことしか頭にない北斎、その北斎を支える出戻り娘・お栄、弟子・渓斎英泉こと善次郎、そして問題児の孫・重太郎らが織りなす人間模様…タイトル通りの北斎を中心とした人間曼荼羅。北斎とお栄、お栄と善次郎、北斎と善次郎の江戸言葉の掛け合いも面白い。終始賑やかな感じだが、最後は互いに思いやる気持ちにじーんと来ました。

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    2024年05月28日
  • 商い同心 人情そろばん御用帖

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    北町奉行所諸色調係同心・澤本神人(じんにん)シリーズ第二作。
    前作を10年以上前に読んだので詳細を忘れていたが、問題なく読めた。

    『諸色調係』とは『市中に溢れる品物の値が適正かどうか調べ、あるいは無許可の出版物の差し止めなどを行うお役目』とのこと。
    よくある切った張ったの類の事件を扱う『定町廻り同心』とは違った地味な役職ではあるが、物語の方はなかなかシリアスだった。

    女易者に騙されたと男が暴れたり、南蛮の仕掛け鏡を巡って危険が迫ったり、偽の薬用人参が流通したり、雇われ中間が行方不明になったり、これは澤本の担当なのか?と思うような調べもあるが、そこは役人、上から頼まれれば嫌とは言えない。

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    2024年05月18日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    浮世絵師歌川広重の人生を描いた作品。
    火消同心である安藤重右衛門は絵師歌川広重としての顔も持つ。だが肝心の絵はなかなか売れなかった。そんなままならない日々を送っていた重右衛門はある日絵の版元から東海道五拾三次を描いてみないかと誘われる。北斎の富嶽三十六景に触発された重右衛門はその誘いに乗って描くことにする。
    己の絵の才を疑わない姿は鼻持ちならないが、絵に打ち込む様子はやはりすごい。特に北斎の富嶽三十六景で目にした藍色に心を奪われるのはさすが。異国から来たそのベロ藍と呼ばれる色を広重ぶるうとして絵に使うようになるがすぐには売れないのが残念に思われる。
    少々長いけれどもそれを感じさせない力作。

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    2024年03月31日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    新田次郎文学賞

    星3.5
    東海道五十三次などで知られる絵師、歌川広重。「ベロ(ベルリンのこと)藍」に魅せられ、当時、役者絵などより劣るものと思われていた名所絵で一世を風靡した。酒呑みで、喧嘩っ早い広重だが、心の奥に優しいものを持っているのが、小気味良い江戸弁でよく現わされている。時代物に強い著者ならでは。
    ネットで広重の絵を改めて見たが、色づかい、構図など素晴らしい。
    ドラマも楽しみ。

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    2024年03月30日
  • 江戸の空、水面の風―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    【収録作品】三つ揃って/さわりのゆらぎ/傍目八目/風を鎮める/残り蟬/鏡面の顔

    いつのまにかお瑛が結婚していて子どももおり、前作から急に時間が飛んでいるので、1作読み飛ばしたかと思った。が、解説を読むとそういうわけではないようだ。
    お瑛の夫の成次郎はなかなかいい人だが、何か秘めているようなので今後が楽しみ。

    今回のキーパーソンである圭太が不気味。名前が出てきたところからすでに不穏なのだが、案の定である。わかっていても騙されたい心の隙に入りこむ人間はいつの時代もいるのだろう。くわばらくわばら。

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    2024年03月21日