梶よう子のレビュー一覧

  • 雷電

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    孤高の大関・雷電のキャラクターがとにかく良かった。
    稽古や取組のシーンの迫力も素晴らしく、一気読み。
    歴史小説兼スポーツ小説といった読み味だが、組織の理論に振り回される主人公の様子はサラリーマン小説のようでもある。

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    2025年12月01日
  • 空を駆ける

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    梶よう子さん結構面白おかしく描くイメージだけどこれも事実をきちんと残していて良かった。カシの一本スジの通った行き方がずーっと綴られていて頼もしい。結婚が女性の足枷になってはならない先駆けだ。北斗の拳のラオウを見ている様でした。肺病になって何年生きたのだろう病気に負けない明日死んでも今出来ることをする行き方

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    2025年11月03日
  • 京屋の女房

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    もう最高!いまちょうど大河ドラマの「べらぼう」にハマっているので、なんともタイミングよく読めました。これを読むと山東京伝役が古川雄大さんというのがもうぴったりで、頭の中では少し老けた古川さんを妄想しながら読んでいました。
    京伝の吉原出身の前妻と後妻がなんともよくできた奥さんで、読んでいてスカッとする瞬間が何回もあった。
    とにかく話に引き込まれて一気読み。
    最後まで驚きの展開で飽きさせない筆致が素晴らしい。

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    2025年08月14日
  • いろあわせ 摺師安次郎人情暦

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    梶よう子さんの連作短編集です。以前読んだ江戸の職人の短編集に入ってた作者の一人が、梶さんでした。良かったので読みました。
    やはり良かったです。
    安次郎は摺師という職人です。訳あって、家族が居らず、長五郎という摺師に拾われて、育てられたのです。いまは、一人前になり、直助という若いのに慕われてもいます。
    安次郎を主人公とした人情味のある、やさしい話です。
    私は昔から解説が好きなのですが、解説者と同じで、安次郎があたたかい家庭を持てたらなあと思います。
    続きも読みたいですね。

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    2025年07月08日
  • 柿のへた 御薬園同心 水上草介

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    ネタバレ

    登場人物たちに根っからの悪人がいない。読んでいて心が温かくなる。草介と千歳が恋仲にならず終わるのも良い。

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    2025年06月08日
  • 京屋の女房

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    面白かった!!夜中まで読むのをやめられなかった。お菊さん、ゆりさん、京伝、相四郎、京屋の奉公人、みんな大好き!

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    2025年06月05日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    ネタバレ

    江戸を生きて、なかなか日の目の当たらない日々が続くが信念を貫きとおし、文句は言うが妻と弟子と目に映る景色や人々の情景を愛した男の心情と、取り巻く人々や事情、版画の作りかた売り方までとても細かく書かれていて読み応えがあった。
    あたりまえだけど、教科書に載ってた人もその時代を生きてたんだなあとしみじみ実感した。
    歌川広重がこだわったあのブルーを実物で見たい。

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    2025年04月23日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    広重が名所絵や景色の絵を得意としていたこと、ブルーを上手に使ったことなどがくわしくわかる面白い小説です。「東海道53次」「江戸百景」が観たくなりました。

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    2025年02月09日
  • 京屋の女房

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    ネタバレ

    戯作者の山東京山は、吉原から2人の女房を迎えているが、菊は病で亡くなり、後妻に入ったゆりは、家のそこここに漂う菊の気配を感じ、引け目を感じてしまう。その葛藤が描かれる。

    戯作の裏話のようなエピソードと、2人の女房の物語を描いて、想像と、史実の部分をうまく組み合わせ、飽きさせない展開だ。今の大河ドラマとも重なるので、とても楽しめた。
    それにしても、山東京山の、粋で惚れ惚れするような男っぷりが、これでもかと描かれる。読んでるこちらも惚れてしまうくらい、江戸の粋人の見本のような人物だ。

    そして、相変わらずの、馬琴の面憎さ(笑)女房のお百も登場する念の入り用だ。あちこちの小説に書かれるが、どの馬琴

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    2025年01月23日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    久しぶりに小説が読めた。歌川広重のぶるう、ベロ藍、プルシアンブルー。自分は何かを面白がる眼を持っているだろうか?多分あるんだと思う。私は絵ではなく写真を撮る。創作意欲が湧いてくる、そして好きなことをやりたいと思わせてくれる面白い作品だった。

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    2024年12月31日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    歌川広重の生涯を描いた物語。
    本当に、広重は、江戸の町が大好きだったんだなあと思う。
    大切な人を失う悲しみ、災害で、大好きな江戸の町が壊れてしまう悲しさ、そういうものすべてが、広重の作品に込められているんだろうなと感じ、ゆっくり広重の作品を鑑賞したい気分になる。
    北斎の良い作品と比べて楽しむのもなかなかおもしろだろうと思う。

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    2024年08月09日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    テレビでドラマ化されるということで、では原作よみたいな~ということで早速買って読みました。
    ドラマの方もめっちゃよかった。

    優香と阿部サダヲの夫婦役もぴったりって感じ。

    広重の一生をこんな形で見るのも素敵。原作とどのくらい違ったか?とかそんな比較なんかせずともよいと思いました。
    青、特に群青の色がとても私は好きなので、おのずと広重作のものには目がいきます。

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    2024年07月04日
  • はしからはしまで―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

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    内容(ブックデータベースより)

    看板娘のお瑛と兄の長太郎が営む三十八文店の「みとや」。のんきで憎めない兄が仕入れる品々は、毎度ちょいとした騒動を巻きおこす。その日も長太郎は、仕入れの荷も解かずに、笑顔で出掛けていったのだが……。残された板紅、紅筆、水晶。品々に込められた優しい思いとは(「水晶のひかり」)。ほか、思い出も涙も胸に、今日という日を生きるお瑛の姿を描く全六編。健気な姿が、しみじみ温かい思いを誘います。好評シリーズ、秋晴れの第三弾。

    令和6年6月3日~4日

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    2024年06月05日
  • 五弁の秋花―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

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    内容(ブックデータベースより)

    看板娘のお瑛と兄の長太郎が切り盛りする雑貨屋『みとや』。一律三十八文が売りの小さな店だが、のんきな兄が鼻高々で仕入れてくるのは、おかしな品ばかり。大量の黄表紙、煙臭い市松人形、小花の簪、山ほどの下駄。訳あり品に秘められた下町人情、意外な縁、嫉妬の罠とは……。時代小説の名手が、背負った過去にも負けずに生きる人びとの姿を、しみじみと描き出す。好評シリーズ第二弾。

    令和6年5月31日~6月3日

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    2024年06月03日
  • ご破算で願いましては―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)

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    内容(ブックデータベースより)

    お江戸の「百円均一」は、今日も今日とててんてこまい!

    看板娘の妹と若旦那気質の兄のふたりが営む

    人情しみじみ雑貨店物語。

    令和6年5月29日~31日

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    2024年05月31日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    浮世絵師歌川広重の代表作 錦絵『名所江戸百景』の藍色、大好きな色合いです。また、構図も斬新かつ心を擽ります。何故こんな色彩、何故こんな視点、話を読む中で分かったように思われます。
    主人公含他、チャキチャキの江戸っ子の姿を垣間見るようで、映像としてもきっと面白いでしょう。今の東京とは異なる江戸の街を楽しめます。
    〜気になるセンテンス〜
    『歌川豊広(広重の師匠)の風景の描き方、色。何を見て、何を切り取り、何を見せるか。そうしたことが知らぬうちに身に沁み込んんでいたのだ。』
    『いいかえ、寅吉(広重の弟子)。花鳥風月が風流の喩えだっていうのを知ってるだけでも上出来だ。ただな、おれぁちょっと違う。風と雨

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    2024年04月24日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    以前読んだ白蔵盈太氏の「画狂老人卍」の北斎の人物像にかなりぶっ飛んだが、この物語の主人公の歌川広重も負けず劣らずの変人。その広重がベロ藍に出会って風景画の名作の数々が如何にして生まれて来たか。版元、弟子との関係、そして広重の絵に対する熱意が伝わって来る。「画狂老人卍」と併読するとより浮世絵の世界が広がって面白いと思う

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    2024年03月19日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    広重という題材も含め、非常に新鮮でかつ面白かったです。当時の時代考証はもとより感情が浮き出ており、時代ものとしては秀一だと思いました。

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    2024年03月18日
  • 広重ぶるう(新潮文庫)

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    「描きたいんだ、江戸の空を、深くて艶のあるこの『藍色』で。歌川広重あ絵師を志すが、人気を博していたのは葛飾北斎や歌川国貞。広重の美人画や役者絵は酷評で、鳴かず飛ばず。そんな広重が出会ったのは、舶来の顔料「ベロ藍」だった。遅咲きの絵師・歌川広重が「名所の広重」になるまでの、意地と涙の人生を鮮やかに描く傑作。

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    2024年02月24日
  • とむらい屋颯太 漣のゆくえ

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    やっぱりいいです、面白い。吟味方の50叩きを必死で食い止めるこうざぶろうにお叱りだけのお裁きの吟味方、めちゃくちゃ優しいわ。姉が名前を変えて目も見えなくて妓楼にいたのを必死で探して説得して妓楼主がお金を持ち出して、朝顔の種を交換条件にして、分かりました200両を楽しみながら育てますと姉を自由にする妓楼主のめちゃくちゃ優しいから。そんな所が好きなんだよ、殺す殺されるだけの時代小説は反吐が出るし。あと三好って誰なの、何者、何で助けるの。次回があるのかな

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    2024年01月23日