あらすじ
水上草介は、薬草栽培や生薬の精製に携わる小石川御薬園同心。人並み外れた草花の知識を持つものの、のんびり屋の性格と、吹けば飛ぶような外見からか、御薬園の者たちには「水草さま」と呼ばれ親しまれている。御薬園を預かる芥川家のお転婆娘・千歳にたじたじとなりながらも、草介は、人々や植物をめぐる揉め事を穏やかに収めていく。若者の成長をみずみずしく描く、全9編の連作時代小説。
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Posted by ブクログ
202110/小石川御薬園の御薬園同心の水上草介シリーズ全3作まとめて。これはめちゃめちゃ良作!読めてよかった!御薬園という設定も、個性豊かで魅力的な登場人物達もいい。言動や外見等の描写も見事なので、どのキャラにも息吹を感じこの世界を楽しめる。
1)柿のへた 御薬園同心水上草介
2)桃のひこばえ 御薬園同心水上草介
3)花しぐれ 御薬園同心水上草介
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた作家さんのシリーズ。御薬園同心の水上草介が、事件を植物や漢方などの視点から謎とく連作短編集。ひょろっとしてどこか頼りなさげな草介、周囲や部下からも水草と呼ばれてしまうような人だけれど、穏やかでおごらず、植物たちに対する真摯な人。植物や漢方の視点から話が進むところが興味深く、主人公の性格からか穏やかに話が進む。健康を保つことを大切に改めて思える。相対する千歳の性格が勝気でまっすぐすぎる気もするけれど....。二人の関係が少しずつ進化していくのかな?とその辺りにも期待。
Posted by ブクログ
御薬園同心・水上草介は御薬園の人々から“水草さま”と呼ばれ親しまれている。のんびりした性格だが、周囲の揉め事を植物の知識を生かして穏やかに収めていく。
剣劇は無いけど、のんびり草食系の草介とお転婆な千歳に癒されます。
Posted by ブクログ
御薬園同心という役職にある青年
水上草介を主人公にした連作短編集。
時代小説だけど、剣劇はほとんどなし!
こういうのが好きだなぁ。
幕府直轄の薬草園「御薬園」を管理する
優しい心根の「水草さま」は
その薬を求める患者たちや
そこで働く周囲の人々の
ちょっとした問題を解決して
心と体の病を治すのです。
草介の上役の娘で、男勝りの千歳が
ちょいちょい顔を出しては
問題を持ち込んだり、引っ掻き回したり。
でも、これが何だか可愛いのよね〜。
小石川養生所の蘭学医師との交流から
薬草を中心とした和漢の医療と
西洋医学の違いを知り
どちらも患者を救うためには
大切と考える草介に
長崎留学を勧める男があらわれて
物語はまだまだ続きそうです。
Posted by ブクログ
小石川御薬園で働く、“御薬園同心”の水上草介が主人公の連作短編。
植物オタクの草介にとって、御薬園同心はまさに天職。植物の知識を活かして様々な問題を解決していきます。
薬草等の種類や効能についてもわかりやすく書かれていて、興味深く読ませて頂きました。
Posted by ブクログ
じいじ(私の父)が孫(私の子)に読ませて欲しいと渡された本、その2。とりあえず私が読んでみた。。。
御薬園同心、水上草介が主人公。のんびりとした性格で、そののんびりとしたペースで話が進み、江戸物が嫌いでなければ、読みやすい本と思います。