あらすじ
未曽有の流行り病が広まる中、漢方蘭方融合の施術を快く思わない目付の鳥居耀蔵が送り込んだ役人により、水上草介は危機を迎えてしまう。薬草栽培、生薬精製を行う小石川御薬園同心としてつとめながら人を救い己も救われてきたことを思い、草介は決意を新たにするのだった。「ここは命を救う処であって、命を奪おうとする者はひとりもいません」と。時代の幕開けは近い。シリーズ大団円の全八篇!
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Posted by ブクログ
202110/小石川御薬園の御薬園同心の水上草介シリーズ全3作まとめて。これはめちゃめちゃ良作!読めてよかった!御薬園という設定も、個性豊かで魅力的な登場人物達もいい。言動や外見等の描写も見事なので、どのキャラにも息吹を感じこの世界を楽しめる。
1)柿のへた 御薬園同心水上草介
2)桃のひこばえ 御薬園同心水上草介
3)花しぐれ 御薬園同心水上草介
Posted by ブクログ
御薬園同心・水草様と千歳様の物語
ずっと続きが気になってはいたのですが
ようやく完結編を読みました!
今回も連作短編集になっていて
園丁頭の娘さんの
結婚話に関わる問題を解決したり
急に不仲になった嫁姑の謎を突き止めたり
千歳様や蘭方医の河島先生らと共に
大小さまざまな出来事があります。
中でも『接骨木(にわとこ)』は
診療所に発生した疫病の話で
やはりハラハラしました。
水草様には紀州に医学の勉強へ行くという
近い将来の目標があって
それまでに身を固めさせようと
ご母堂から見合い話ラッシュ(笑)
一方、蘭学を目の敵にする役人が
水草様と河島先生を陥れるべく
虎視眈々と狙っている。
このふたつの問題が、どう着地するのか。
見届けられてよかったです。