梶よう子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戯作者の山東京山は、吉原から2人の女房を迎えているが、菊は病で亡くなり、後妻に入ったゆりは、家のそこここに漂う菊の気配を感じ、引け目を感じてしまう。その葛藤が描かれる。
戯作の裏話のようなエピソードと、2人の女房の物語を描いて、想像と、史実の部分をうまく組み合わせ、飽きさせない展開だ。今の大河ドラマとも重なるので、とても楽しめた。
それにしても、山東京山の、粋で惚れ惚れするような男っぷりが、これでもかと描かれる。読んでるこちらも惚れてしまうくらい、江戸の粋人の見本のような人物だ。
そして、相変わらずの、馬琴の面憎さ(笑)女房のお百も登場する念の入り用だ。あちこちの小説に書かれるが、どの馬琴 -
Posted by ブクログ
浮世絵師歌川広重の代表作 錦絵『名所江戸百景』の藍色、大好きな色合いです。また、構図も斬新かつ心を擽ります。何故こんな色彩、何故こんな視点、話を読む中で分かったように思われます。
主人公含他、チャキチャキの江戸っ子の姿を垣間見るようで、映像としてもきっと面白いでしょう。今の東京とは異なる江戸の街を楽しめます。
〜気になるセンテンス〜
『歌川豊広(広重の師匠)の風景の描き方、色。何を見て、何を切り取り、何を見せるか。そうしたことが知らぬうちに身に沁み込んんでいたのだ。』
『いいかえ、寅吉(広重の弟子)。花鳥風月が風流の喩えだっていうのを知ってるだけでも上出来だ。ただな、おれぁちょっと違う。風と雨