摺師が主人公というのは新しい。梶さん作品には、目の付け所が良いというか、ちょっと「へぇ」と思う職業(副業含む)の人がよく出てくるので、知識的にも楽しめる。
この作品であれば、版画摺りの技術のいくつかをかい摘める。
人物でおもしろかったのは、王道の(?)直助。お調子者だけど、筋の通った気持ちのいい奴です。
主人公・安次郎の性格もあって全編通して落ち着いた作品。や、事件は起こっているので、穏やかではないはずなんだけれども、何かどっしりとした、静かな優しさで包まれているような空気がずっと流れていました。