童門冬二のレビュー一覧
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勝海舟といえば、・徳川の御家人から、幕府の要人に出世し・家茂、慶喜に仕え・にもかかわらず、坂本龍馬の師匠・江戸城無血開城を行うなどにより、大政奉還成功の立役者・明治政府でも主要人物といったことで有名である。出世したのち、大恩ある家茂るから、慶喜、そして敵方である明治天皇に仕えたことで福沢諭吉らに「二君に仕えた」ことを批判されるものの「行いは自分のもの、評価は他人のもの」と受け流す様は、小義を捨てて大義を取る(徳川から明治政府へと転身した)大人物として、江戸後期の綺羅星のごとく輝く人材の中でも、一際異彩を放つ。一方、その徹底した合理主義は、ある種の冷たさを感じざるを得ない。 このような人物の生き
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男がほれる男の「行き方」てんこ盛り集。特に目を引くのが戦国時代の武将として有名な立花宗茂。秀吉に可愛がられ、主家を抜く官位と羽柴の姓を申し受ける。が、主家の顔を立てるためその官位を拒否した。このとき彼は、若干19歳の若者であった。 関が原の合戦の折も、家康か光成かで迷う戦国大名をよそに、秀吉の恩顧に義理立てし颯爽と西軍に参加。光成との確執によりあっさりと秀吉の恩顧を捨てた加藤清正らとは一線を画す圧倒的な剛直さは、思わず「家臣なりたかったなー」と思わせる。 こんないい話がたくさん出てます。本当に面白いです。社内政治のグダグダに心が疲れている人に特にお勧めします。
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上杉鷹山、いい本だった。どの時代にも、慣習にとらわれずに、大事なことをしっかりと自分で考え、実行する人がいる。勉強になった。
何よりも大切なのは、自分を変えることだ。そして、自分を変えるときに、いちばんさしさわりになるのは、古い考えへのこだわりだ。そして、それは、自分がこの考えは絶対に変えられないのだ、と思いこんでいることだ。
お互いに、信じ合って、何でも話せる、今では貴重なことだ。
過って改むるに憚ることなかれ
徳
やさしさ、忍びざるの心
人と人との出会いというのは、人間にとって、大変な事件なのだ
人が人に与える影響というのは、大変なものだ
どんな絶望的な状況にあっても複眼 -
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古いしきたりに囚われてきた結果、財政難に陥った米沢藩の当主となった上杉治憲が、仲間と共に反対派勢力を始め様々な壁と向き合いながら改革を進めていく様を描いたお話。
途中、筆者による解説も少し含まれているが、そのまま現代の組織改革にも活かせる学びがたくさんあった。
その中でも一番大きいと思ったのは
国を変えたいなら、改革を進めたいなら、
まず自分自身が変わるべきだ、ということ。
あとは変えることももちろん大事だけどその結果を急ぐのではなく、その過程を大切にすべきだ、その過程で本来すべきでない方法を取ってしまうと結局はもとの木阿弥である、という話もすごく印象に残った。
会社・組織をより良くす -
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【米沢藩元藩主の上杉鷹山に関する一冊】
困窮する米沢藩を自らの手腕で復活させた上杉鷹山。一節には、故ケネディ元大統領も尊敬する日本人のひとりとして挙げていたらしい(にしても、上杉鷹山を知っているケネディ大統領もそれはそれでスゴイ。勉強したんだろうな)。
鷹山が藩主に就任する前の米沢藩は、まさに火の車。収入の90%を城で働く人たちに支払うお金に当てていたというのだから驚き。
収入が少ないにもかかわらず、人は削減せず、伝統は重んじてパーティは継続する…藩内の士気は最悪な状況にあった。
そこに鷹山が入り、次々と改革を実行していくというものである。当然ながら反対派からの嫌がらせ、抵抗があった。支