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Posted by ブクログ
江戸時代の企業再生ならぬ、藩再生。
経営って結局、金でしょ?とか、
経営する人って何考えてるんだろう?
って思っている人には是非ご一読お勧めします。
過ちて改むるに憚ることなかれ
根本に優しさといたわり、思いやり
まず気づいた方から自分を改める
書を捨てて町に出よ
大会議の全員ヒアリングからの大決断
泣いて馬謖を斬る
など、たった500円で、自分が大切にしたい経営観を学びました。今読み返しても、ああここ、最近怠ってるななど反省します。
ひとつ、そんな立派な鷹山をもってしても、身分の違いからくる「越えられない壁」はあったようです。それについては一度はアプローチしたがその後はとやかくしなかった、と。
社会学でも同様のことは言われており、自分の介護施設での経験を考えても、ここは今、ただ見つめることしか出来ておりません。
Posted by ブクログ
【米沢藩元藩主の上杉鷹山に関する一冊】
困窮する米沢藩を自らの手腕で復活させた上杉鷹山。一節には、故ケネディ元大統領も尊敬する日本人のひとりとして挙げていたらしい(にしても、上杉鷹山を知っているケネディ大統領もそれはそれでスゴイ。勉強したんだろうな)。
鷹山が藩主に就任する前の米沢藩は、まさに火の車。収入の90%を城で働く人たちに支払うお金に当てていたというのだから驚き。
収入が少ないにもかかわらず、人は削減せず、伝統は重んじてパーティは継続する…藩内の士気は最悪な状況にあった。
そこに鷹山が入り、次々と改革を実行していくというものである。当然ながら反対派からの嫌がらせ、抵抗があった。支えになるはずの妻は「小児麻痺」であり、むしろ看病する側だったという。
このような逆風しか無い状況、困難な状況から米沢藩は見事復活させた彼の手腕は、本当に尊敬されるべきなのであろう。きっと孤独や憂鬱だったに違いない。けれど、彼は全く逃げること無く、真正面から立ち向かい、改革を成功させた。
封建時代の世の中に、民主主義の要素を取り入れた政治を行ったことは、本当に素晴らしいと思う。
本の中で一番印象的だったのが、『生きた学問』というフレーズだ。
「なぜ人は学ぶのか?」
それは、「学んだ知識を活かして現実に存在する問題を解決するため」であろう。「学んだだけ」「活きることがない学問(そんなのはあるのか?)」は時間の無駄だ。
これまで自分が時間をかけて学んできたことをどのように今の社会に還元していくのか。それは決して自分だけ、家臣たちだけが富むような形にはなってはいけない。一緒に生きる共同体の人々全てが富むような形で実行されるべきである。
それが出来たのがまさに上杉鷹山であり、それが彼が尊敬される所以なのであろう。私欲に溺れず、他人のために学問を活かして生きる。そんな人生を自分も送りたいと思った。
Posted by ブクログ
上杉鷹山といえば、一昔前随分とブームになり、もてはやされたことがある。本書も1990年の発行だから、たぶんその頃に書かれたものなのだろう。
著者の童門冬二氏は東京都の職員として局長級を経て、のち、作家となった。歴史の中から現代の素材を探すのが得意だそうだ。本書は同氏の「小説 上杉鷹山」から、現代のビジネスに通じるエッセンスを集め凝縮されているそうだ。
かつてアメリカのJ・F・ケネディ大統領が尊敬する日本人は誰かと問われて、「ウエスギ・ヨウザン」と答え日本人記者たちを当惑させたというエピソードがあるそうだ。以前はそれほどまでに鷹山はマイナーな存在だった。
しかし、江戸時代中期に米沢藩の財政改革を断行した手法は、幕府が行った三大改革が失敗したのに比べ、なぜうまくいったのか。それはすべて「愛」があったからだという。領民や部下へのいたわり、思いやりがあったからこそ改革を推進することができた。
鷹山の改革は、まず「火種を移す」ことから始まった。藩主になって初めて米沢入りしたときに見た荒れ果てた領内に絶望しかけたとき、カゴの中にあった煙草盆の灰皿の底に火種を見つけた。その火種を新しい炭に火を移すように、改革の火も少しずつ移していこうと決心し、供回りのもの達に訓示する。その火種になれと。それを聞いた藩士たちは感動し、国元で実行に移していく。大変感動的なエピソードである。
読み終えるまでに何度涙を拭ったことだろう。今度は是非とも「小説 上杉鷹山」のほうを読んで新たな感動に浸りたい。
Posted by ブクログ
江戸時代、米沢藩の9代目藩主である上杉鷹山(うえすぎ ようざん)の経営思想について書かれた一冊。
■上杉鷹山とは?
上杉鷹山とは、田沼意次〜松平定信が老中を務めた江戸時代中期に、財政破綻の危機に瀕した米沢藩の藩主を継承した大名。
当時の江戸時代は、士農工商制度による社会であり「民主主義」という概念・言葉はまだありませんでした。
そんな世の中にあって、上杉鷹山は独自の「民主主義的思想」により政策を展開し、窮地に瀕した米沢藩を救いました。
アメリカのジョンFケネディ元大統領が、『最も尊敬する日本人』として上杉鷹山の名を挙げたことで、日本でも一躍有名になりました。
■本書の概要
本書は、そんな上杉鷹山がいかにして米沢藩を救ったか、その政策や根底の思想について記した書籍となります。
なお、本書は童門冬二さん著作の歴史小説「上杉鷹山」の解説本的な位置付けの書籍であり、小説を読んだ人にとっては、その振り返りや解釈理解の助けとなります。
物語を進めながら時代背景等の解説も併記されているので、小説を読んだことがない人にとっても、楽しみながら読み進めていくことができます。
■本書のここが面白い
上杉鷹山の藩政治は、田沼政治と定信政治の変遷の中にあり、これら2つの中央政権との比較がとても面白いです。
田沼意次といえば、賄賂政治。
高度経済成長の裏側で根回し・贈賄による腐敗が進み、政治が混沌を極めました。
かたや、松平定信といえば、寛政の改革。
清廉潔白・質素倹約を重んじた粛清政策により、経済の成長は一気に鈍化しました。
とどのつまり、両政治共に失敗したわけですが、その片隅で、米沢藩は着々と財政改善を重ね、付加価値政策・人材育成において特に大きな成果を残しました。
成功と失敗の違いはなんであったのか?
上杉鷹山の政策は何が素晴らしかったのか?
なぜ一介の大名の名声が、異国アメリカの大統領にまで及んだのか?
本書ではそれらの答えが分かるとともに、
武力ではなく経営思想によって大成した稀有な大名のサクセスストーリーを楽しむことができます。
ぜひ読んでみては。
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