高橋昌一郎のレビュー一覧

  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    ネタバレ

    ノイマンの魅力と狂気を紹介したもの。今の時代からこの時代の彼を悪魔と評価するのはフェアではないが、それでもかなりこの時代の中でも突出して狂気じみていたようだ。
    天才の魅力的なエピソードも沢山紹介されている。その彼がいかに生まれ故郷のハンガリーがソ連の属国のようになったとはいえ、また、フックスの裏切りに恐怖したとはいえ、ソ連に対する憎悪は大きすぎないか。

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    2023年09月04日
  • 情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学 編

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    行動経済学…とかのジャンル分けされても浅学なためによく分からなくて、常に「〇〇による先入観」として読んでた。
    本当にどれも自分や周りに当てはまるからこの本読むと呪いみたいに「あーこれは〇〇バイアス掛かってるな」って脳内に出てきちゃう。褒め言葉です。

    前作(緑)を読んだときの感想で、「人間臭さを決めてるのは何かしらバイアスから生まれる先入観だと思うので、だからこそ人間行動学や心理学、哲学などに繋がって来るとは思う」みたいな事をドヤ顔で書いてて、この本を読んだ時に「人はバイアスのない状態はありえない」ってもう書かれてあって、ドヤ顔してたのが恥ずかしい…

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    2023年06月05日
  • 情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学 編

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    バイアスを完全に排除して世の中を見つめることも、情報を発信することも、きっとできない。だからこそ、どんなバイアスがかかる可能性があるのか、知識としては一つでも多く知っておきたい。そして、この本自体にも何らかのバイアスがかかっている可能性があることも考慮しておきたい。

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    2023年05月16日
  • 情報を正しく選択するための認知バイアス事典

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    特段新しい発見があったわけではなかったけど、再確認にはなった。 自分が気をつけるだけじゃなくて、他の人がこういうバイアスを持ってることを考慮できたらより良いな。

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    2023年07月17日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

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    論理学の教授が東大で講師をすることになり、その際の東大生とのやりとりから感じた東大生の考え方等について書いてある本。論理学に関する難しい話が出てこないで比較的簡単に読める本かと思う。

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    2023年02月28日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    科学哲学の大家 高橋昌一郎氏の限界シリーズ

    前著 理性の限界の前振りから

    選択の限界 グー・チョキ・パーの三つ巴の状態では、二者選択の残りが勝者となることがある
    科学の限界 科学者が不可能を言ったものも、のちに撤回されて実現されている
    知識の限界 ゲーデルの不完全性定理、数学、論理学自体に矛盾を含んでいて、じつは不完全である。

    言葉は不完全なので、科学的なやり方に従って世界を実証しようがテーマ

    気になったこと

    ・ヴィトゲンシュタインは、過去の「哲学的問題」は「言語的問題」にすぎない
     言語そのものが不明瞭なものであるので、哲学、美学で取り上げられてきた問題は実は問題と呼べない

    ・ヴ

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    2023年01月18日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    この現代で、改めてノイマンの功績について考えると、深読みし過ぎて胸がいたい。
    悪魔かどうかは、解釈次第だと思いたい。

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    2023年01月11日
  • 実践・哲学ディベート 〈人生の選択〉を見極める

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    勝ち負けを争うのではなく哲学的な問題に切り込むための哲学ディベートを扱った,同じ著者の2冊目の本である.著者の高橋昌一郎先生の本は,いつも楽しく啓蒙的に読んでいるが,本書も多くの人にお勧めできる一冊であった.
    著者の創作である教授と学生が登場し,特に自分が学生の異なる意見のどれに近いかを問うコラムが各章に載せられている.学生の意見は当初の出発点を超えた大きな問題へと導くところもあり,自分ならどうかをじっくり考えながら読んでいた.

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    2022年10月06日
  • 哲学ディベート―<倫理>を<論理>する

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    相手に勝つディベートではない,考えを深めるための哲学ディベートを,仮想的な教授と学生たちの対話として具体的に示した本である.
    他に類を見ない良書だと思う.
    扱われた内容は,いずれも簡単に結論が出ないような問題であり,賛否両側の意見や教授によるまとめの解説も示されている.
    特に安楽死の問題は,ちょうど知り合いの医師の著書にも登場するため,後日比較してみたいと思う.
    論理学者としての著者の立場からも,妙なレトリックではなく論理的に課題にアプローチされている.
    最後に残るのは「公理系」の違い,すなわち価値観の違いであろう.

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    2022年08月08日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    久々に心から読んで良かったと思える本でした.改めて著者の高橋昌一郎先生のファンになりました.
    人間の思考(あるいは人工知能)はチューリングマシンで既述できるかという疑問に対しても,明確な示唆が得られたと思いました.
    私見ですが,人間の思考はチューリングマシンを超えていると思いました.機械に不足している要素は「完全な乱数」でしょう.以前からそのように考えていましたが,この本を読んだことにより,その確信を得ることができました.
    AIの研究者にもお勧めの一冊です.

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    2022年07月21日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    時間、言語、実証、論理、実在、知性、科学、生命、意志、正義、公平などなど。30のテーマについて、20世紀の論争を紹介した好著。だが、「助手」が毎回するコーヒーのうんちく話は、好みが分かれるかもしれない。個人的には、コーヒーも良いが紅茶話もしてほしい。

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    2022年03月05日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    天才と呼ばれる科学者の天才っぷりは、想像をはるかに超える。
    天才はなろうとしてなっているのではなく、生きているだけで自然にもう天才なのだなぁ。

    一般の人が自分を聡いかどうかなんて考えるのも愚かしいと思うくらい本当の天才はぶっちぎっててすごい。



    今も名前が知られている著名な天才たちの繋がりが興味深い。ギムナジウムや研究所で出会ったりしていている。20世紀の欧米は天才の宝庫。

    原爆が作られ落とされるまでの展開が、感情を入れず事実のみで語られているのがよかった。淡々としているからこそ科学者目線での当時の様子を素直に感じることができた。


    戦争と科学者を並べてみて改めて見えてくるのは、天才

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    2022年02月20日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    『フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔』(高橋昌一郎)

    ノイマンの頭の中の回路はどうなっているのか知りたい…そしてこんな人を知らなかった自分の教養のなさを恥じたい。。

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    2022年01月14日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    教授と助手の対話という形式で書かれた論争史.最後まで読んで,「善」とか「正義」とかを再考する必要性を感じた.私が読んだ高橋先生の本としては6冊目.理系にも文系にもオススメしたい一冊である.

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    2021年06月10日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    内容はちんぷんかんぷんでした。本読んで眠気がきたの久しぶりです。でも、色々な○○主義者がでてきて、噛み合わないディベートしてる様子がとてもおもしろかったです。長々と持論を展開する○○主義者たちに、司会者が「その話はまた別の機会にお願いします」と何度もピシャリといってのける場面は、ほんと笑えます。笑笑

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    2021年05月17日
  • ノイマン・ゲーデル・チューリング

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    『20世紀を代表する3人の天才の論文と背景を読み解く』

    本書は、3人の代表的な論文、その解説、各人の伝記の3部構成。全体的には、三者三様の考え方の違いや関わり合いなど、面白かった!さすがに論文は難しすぎて、予備知識がないと理解できないので、後日、再チャレンジしよう!

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    2021年05月16日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    高橋昌一郎、戸田山和久、仲正昌樹は、ムツカシイ思想家のお話や主著のテーマなどを、誰にでもわかるようにズバッと柔らかく手にとって見せてくれるので、お気に入りである。

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    2021年04月10日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    だいぶ強引なまとめもあるけれど、これだけの分量でこれだけのトピックを読みやすくまとめているのはすばらしい。科学哲学よりではあるが、現代の哲学について大まかな見通しをつけるのにはとてもいいのではないか。後半は、特にこの手の”論争の歴史の概説書”などで取り上げられないとても現代的なものも多く、興味深い。

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    2021年04月01日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    限界シリーズの最終作。
    行為、意志、存在の限界から、人間がどのように選択し、行動して生きているのか3作品の中でも最も人間の内面の問題に迫る。
    具体例も多く、日々の生活に直結した問題を取り上げているのでシリーズの中で最も親しみやすく興味深く読めた。自分の頭で考えて判断して行動しているつもりでも、その根幹が揺らいでくる。
    科学の脅威や責任について語る場面で衝撃的だったのは、2002年、イギリスの雑誌にて「2020年までに100万人規模の死者を出すバイオテロが起こる」という予測について賭けが行われたという。コロナウイルスが人工かはさておき、これからの世界は武力テロだけでなく、バイオテロの脅威にもさら

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    2021年01月27日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

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    論理、科学、数学それぞれに存在する「不」の定理。
    その共通点を、架空のシンポジウムを通して探るなんとも不思議な味わいの一冊。

    このシンポジウム形式が実に巧妙なギミックで、本筋とは関係ないが必要な補足を対話の「脱線」という形で実現している。

    読み物として面白いし、多角的に限界をつきつけられた理性へ想いを馳せる端緒ともなる。

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    2019年09月09日