高橋昌一郎のレビュー一覧
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行動経済学…とかのジャンル分けされても浅学なためによく分からなくて、常に「〇〇による先入観」として読んでた。
本当にどれも自分や周りに当てはまるからこの本読むと呪いみたいに「あーこれは〇〇バイアス掛かってるな」って脳内に出てきちゃう。褒め言葉です。
前作(緑)を読んだときの感想で、「人間臭さを決めてるのは何かしらバイアスから生まれる先入観だと思うので、だからこそ人間行動学や心理学、哲学などに繋がって来るとは思う」みたいな事をドヤ顔で書いてて、この本を読んだ時に「人はバイアスのない状態はありえない」ってもう書かれてあって、ドヤ顔してたのが恥ずかしい… -
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科学哲学の大家 高橋昌一郎氏の限界シリーズ
前著 理性の限界の前振りから
選択の限界 グー・チョキ・パーの三つ巴の状態では、二者選択の残りが勝者となることがある
科学の限界 科学者が不可能を言ったものも、のちに撤回されて実現されている
知識の限界 ゲーデルの不完全性定理、数学、論理学自体に矛盾を含んでいて、じつは不完全である。
言葉は不完全なので、科学的なやり方に従って世界を実証しようがテーマ
気になったこと
・ヴィトゲンシュタインは、過去の「哲学的問題」は「言語的問題」にすぎない
言語そのものが不明瞭なものであるので、哲学、美学で取り上げられてきた問題は実は問題と呼べない
・ヴ -
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天才と呼ばれる科学者の天才っぷりは、想像をはるかに超える。
天才はなろうとしてなっているのではなく、生きているだけで自然にもう天才なのだなぁ。
一般の人が自分を聡いかどうかなんて考えるのも愚かしいと思うくらい本当の天才はぶっちぎっててすごい。
今も名前が知られている著名な天才たちの繋がりが興味深い。ギムナジウムや研究所で出会ったりしていている。20世紀の欧米は天才の宝庫。
原爆が作られ落とされるまでの展開が、感情を入れず事実のみで語られているのがよかった。淡々としているからこそ科学者目線での当時の様子を素直に感じることができた。
戦争と科学者を並べてみて改めて見えてくるのは、天才 -
Posted by ブクログ
限界シリーズの最終作。
行為、意志、存在の限界から、人間がどのように選択し、行動して生きているのか3作品の中でも最も人間の内面の問題に迫る。
具体例も多く、日々の生活に直結した問題を取り上げているのでシリーズの中で最も親しみやすく興味深く読めた。自分の頭で考えて判断して行動しているつもりでも、その根幹が揺らいでくる。
科学の脅威や責任について語る場面で衝撃的だったのは、2002年、イギリスの雑誌にて「2020年までに100万人規模の死者を出すバイオテロが起こる」という予測について賭けが行われたという。コロナウイルスが人工かはさておき、これからの世界は武力テロだけでなく、バイオテロの脅威にもさら