高橋昌一郎のレビュー一覧

  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    久々に心から読んで良かったと思える本でした.改めて著者の高橋昌一郎先生のファンになりました.
    人間の思考(あるいは人工知能)はチューリングマシンで既述できるかという疑問に対しても,明確な示唆が得られたと思いました.
    私見ですが,人間の思考はチューリングマシンを超えていると思いました.機械に不足している要素は「完全な乱数」でしょう.以前からそのように考えていましたが,この本を読んだことにより,その確信を得ることができました.
    AIの研究者にもお勧めの一冊です.

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    2022年07月21日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    時間、言語、実証、論理、実在、知性、科学、生命、意志、正義、公平などなど。30のテーマについて、20世紀の論争を紹介した好著。だが、「助手」が毎回するコーヒーのうんちく話は、好みが分かれるかもしれない。個人的には、コーヒーも良いが紅茶話もしてほしい。

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    2022年03月05日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    教授と助手の対話という形式で書かれた論争史.最後まで読んで,「善」とか「正義」とかを再考する必要性を感じた.私が読んだ高橋先生の本としては6冊目.理系にも文系にもオススメしたい一冊である.

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    2021年06月10日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    内容はちんぷんかんぷんでした。本読んで眠気がきたの久しぶりです。でも、色々な○○主義者がでてきて、噛み合わないディベートしてる様子がとてもおもしろかったです。長々と持論を展開する○○主義者たちに、司会者が「その話はまた別の機会にお願いします」と何度もピシャリといってのける場面は、ほんと笑えます。笑笑

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    2021年05月17日
  • ノイマン・ゲーデル・チューリング

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    『20世紀を代表する3人の天才の論文と背景を読み解く』

    本書は、3人の代表的な論文、その解説、各人の伝記の3部構成。全体的には、三者三様の考え方の違いや関わり合いなど、面白かった!さすがに論文は難しすぎて、予備知識がないと理解できないので、後日、再チャレンジしよう!

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    2021年05月16日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    高橋昌一郎、戸田山和久、仲正昌樹は、ムツカシイ思想家のお話や主著のテーマなどを、誰にでもわかるようにズバッと柔らかく手にとって見せてくれるので、お気に入りである。

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    2021年04月10日
  • 20世紀論争史~現代思想の源泉~

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    だいぶ強引なまとめもあるけれど、これだけの分量でこれだけのトピックを読みやすくまとめているのはすばらしい。科学哲学よりではあるが、現代の哲学について大まかな見通しをつけるのにはとてもいいのではないか。後半は、特にこの手の”論争の歴史の概説書”などで取り上げられないとても現代的なものも多く、興味深い。

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    2021年04月01日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    限界シリーズの最終作。
    行為、意志、存在の限界から、人間がどのように選択し、行動して生きているのか3作品の中でも最も人間の内面の問題に迫る。
    具体例も多く、日々の生活に直結した問題を取り上げているのでシリーズの中で最も親しみやすく興味深く読めた。自分の頭で考えて判断して行動しているつもりでも、その根幹が揺らいでくる。
    科学の脅威や責任について語る場面で衝撃的だったのは、2002年、イギリスの雑誌にて「2020年までに100万人規模の死者を出すバイオテロが起こる」という予測について賭けが行われたという。コロナウイルスが人工かはさておき、これからの世界は武力テロだけでなく、バイオテロの脅威にもさらされているのである。ワクチンのないウイルスが突然出現したときに、生活に与える影響を私たちは身をもって経験している。高橋昌一郎さん、また新しいシンポジウム開いてくれないかな。

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    2021年01月27日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

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    論理、科学、数学それぞれに存在する「不」の定理。
    その共通点を、架空のシンポジウムを通して探るなんとも不思議な味わいの一冊。

    このシンポジウム形式が実に巧妙なギミックで、本筋とは関係ないが必要な補足を対話の「脱線」という形で実現している。

    読み物として面白いし、多角的に限界をつきつけられた理性へ想いを馳せる端緒ともなる。

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    2019年09月09日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    ディベート形式の内容は最初ちょっと食わず嫌いだったが、読んでみると作者の狙い通りに、知的好奇心を刺激される面白い本だった
    1作目となる理性の限界は未読なので是非読みたい

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    2019年02月09日
  • 反オカルト論

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    たとえそれが「サイエンス」であっても、それがほんとうに「サイエンス」なのかを疑うことなく、ただ「サイエンスだから」という理由だけで盲信することにより他人や自分に騙される。

    タイトルは反オカルトとなっているが、どちらかというとオカルト色は薄く、全編を通して稲川淳二は登場しないし、円盤が空を飛ぶこともない。簡単に言いすぎると「嘘つきが世間をだます」ことについて書かれている。

    驚くのは、彼ら嘘つきたちの「自分の嘘を、嘘と認めたくないがために嘘を現実だと信じ込む能力」と、「自分に追従して擁護してくれる人物を見つける能力」。そして、例えば祈祷師やシャーマンが頭パーになった状態と違い「しっかりと意識がある状態で計算の上での行動である」という点。
    ただ彼らは「サイコパス」と一言で終わらせてしまえるほど、彼らの思考は浅くない。

    そうした嘘の世界から抜けるように、「嘘つき」を改心させようとする人物もいる。本書では「欺瞞をやめるべきだ」と説得された人物も紹介されていて、欺瞞と倫理の間で「嘘つき」の心が揺れ動く。このページは本書の中で唯一の救いとなるページなのだが、かなり稀な例だと思うし、結果として嘘の世界から抜けられたのか?というとかなり怪しい。

    当たり前なのだが、基本的に嘘つきは改心することはない。なぜなら彼らは自分の嘘を現実だと信じ込むことで心の平安と経済的な利益を得ているので、その嘘が崩れるような不安定な状態を好まないからだ。結局のところ彼らは、嘘に追従する人物に囲まれ、そのことに幸せを感じて生きていくことを選んだ、稀な人たちなのだろう。

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    2018年03月09日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    『形而上学者:そうなのですが、彼が科学を発展させるべきだと言っているのは、人類を幸福に導くためではなく、人類があらゆる知識をもって「宇宙的無意識」を「宇宙的意識」に進化させ、宇宙が二度と生命を生みだしたりしないように、絶対的に宇宙そのものを消滅させる方法を見つけるためなのです!

    会社員:わかった!つまり、宇宙自身が自殺するということですね!

    形而上学者:そのとおりです。二度と「存在の悲劇」が繰り返されないように、宇宙を永遠に消滅させるということです。』

    分かりやすく面白い哲学解説書。デフォルメされた議論の参加者の発言が特徴を捉えていてうける。ハルトマン、ファイヤアーベント、ポパー、ロールズの著作はいずれちゃんと読みたいなぁ〜。

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    2018年01月05日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    不完全性定理について”文系”的に一番よく書かれている本だと思う。不完全性定理というのはとかく文系の人には拡大解釈されがちだが、適用範囲がきちんと限定された数学的な定理であって、決して”「うそつきのパラドックス」を数学的に言い換えたもの”ではない。この本をちょっとていねいに読めばそのことがわかるだろう。(読みたいことを読みたいように読み飛ばせばどんな本を読んでも同じことだが)
    ゲーデルのかんたんな伝記や晩年の思想についてもふれられたとてもコストパフォーマンスのよい入門書。

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    2017年12月26日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    本書は知性に関する議論を様々な視点から眺めるにはとても役立つ入り口だと感じました
    様々な議論の導入が概観できるので、次に何を読もうか迷っているときに開きたい本です。

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    2017年11月01日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

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    知性を刺激する見事な傑作。
    これは本棚の一番上手前に置かれ何度も開かれることになるマスターピースになる。
    つまり一読して理解していない。

    理解していないため、書評する資格があるかは疑問であるが、本書は見事な帰結を見せる。生きることの素晴らしさ、いや感情豊かに素晴らしく生きることの大切さを教えてくれた。

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    2017年01月13日
  • 反オカルト論

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    今まで読んだ科学哲学の入門書の中で一番腑に落ちた『科学哲学のすすめ』の著者が書いた本だけあって、わかりやすく明快。
    オカルトのそもそもの始まりから説き起こして、STAP細胞事件から江戸しぐさまで、ていねいに論拠を示しながら何がおかしいのかを説明してくれる。対話形式なのも読みやすくていい。

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    2016年09月29日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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     ネットの『理性の限界』評を読んで、本屋に駆けつけ、『知性の限界』を買ってきてしまった。こっちを先に読んだ方がいいかもとは著者の弁であるから、怪我の功名だが。

     『理性の限界』同様、架空のシンポジウムが組まれ、論理実証主義者、哲学史家、数理経済学者、複雑系物理学者、方法論的虚無主義者などが侃々諤々の議論をし、フランス国粋主義者やら、精神分析学者やらが茶々を入れる。いろいろな立場を説明するのに、総花的にやるより、高橋昌一郎氏が「××論者」になりきって極端な意見を述べた方が論旨が明快というわけである。そのうえ何とか論者たちが難しい話にはいっていくと司会者が「もっとやさしく」と言ってくれるし、議論が脱線すると「その話はまた別の機会に」と言って、本書に書ききれない議論のふくらみを教えてくれるという仕組みになっている。
     「言語の限界」「予測の限界」「思考の限界」の三章で、副題には「不可測性・不確実性・不可知性」とある。取り上げられたテーマの主要なものはだいたいかじったことがあるのだが、もう一度勉強させてもらうとともに、帯にもあるように、「哲学から経済学、宇宙論まで」様々な関連をたぐっていくところが、たいへん刺激的であった。そうすると、あっちもこっちももう限界だ、どうにもならない、ということがよくわかる本である。

     後書きに『理性の限界』に対して「理性にも科学にも限界はない」と大槻義彦氏に叱られたとあるが、この限界とは原理的に予測不能であったり、確実性を得ることが不可能だったり、どうにも知り得なかったりということである。こうしたわれわれの知性の状況についてノイラートという学者が、大海に投げ出されてすでに海上を走っている船にたとえているという。エンジンに故障が見つかれば修理して、別の故障がデッキに見つかればふたたび修理して、とにかく沈没しないようにしながら、走り続けるしかないというのだが、なんて勇気づけられる言葉であろうか。
     なに、人生だってそういうものだ。限界があるときにこそ、人間の創造性は最大限に発揮されるのだ。

     それでは『理性の限界』を買いに行こう。

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    2016年02月11日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    文句なく、面白い。
    知的好奇心をくすぐられる本だっった。
    理性の限界が前作のようなので、そちらも読みたいと思う。

    遠目で読むと、コント。
    じっくり読むと、関連した本を探し読みたくなる。
    (実際辞書や関連本を見ながら読み進めた。)

    これ、家に欲しい本です。

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    2015年11月30日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    ネタバレ

    最高だ。笑った。こういう文章を書きたい。知識を使ったコメディ。
    わたしやっぱフランス国粋主義者好きだなー。ねじ曲がってるとことか話が長すぎるとことか。
    それと聞いたことある話が多かったけどファイヤーアベントの話は新しかったので新鮮だった。

    ロマン主義者は日常で出会うと嫌いだけど、こういうガチガチの人たちに囲まれている場合には癒し系に映るね。

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    2015年07月20日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    「感性の限界」高橋昌一郎
    哲学思考ディベート。無色。
    講談社現代新書。

    「限界シリーズ」の3冊目では最も哲学的な命題、人間に関わる根源的なことがらについて取り上げられています。即ち、愛(行為)・意志(自由)・死(存在)の限界について。
    誰にとっても最も身近な問題で、かつ考えても考えても答えのでない問題というのは、面白いんだけれども、面倒くさい。安直に逃げてしまいがちな命題です。
    前二作同様、架空のシンポジウム形式で多くの異なる視座をもった出席者達のディスカッションを通じ、命題を切り開いていきます。
    生理学者、神経生理学者、社会心理学者、行動経済学者、動物行動学者、認知科学者、ロマン主義者、行動主義者、実存主義者、進化論者、哲学史家、科学史家、フランス国粋主義者とフランス社会主義者、カント主義者、論理実証主義者、形而上学者(!)、急進的フェミニスト、会社員、運動選手、大学生…、
    等々。

    いろいろなセオリーや学史のつまみ食いなので、興味を持ったことはさらに自分で深めていくことができる、てつがくの入門書です。
    また3冊通して読みかえしたい。
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    以下メモ

    行為の限界のパートに出てきた二重過程モデルについて。
    システム1=直感的、素早い、無意識。
    システム2=分析的、熟考する、顕在的。
    計算機科学分野においては、ヒューリスティクス処理システム(システム1)と系統的処理システム(システム2)という用語が使われている。

    問題点。人間は、理性的に判断すれば合理的と分かっていても直感的に判断した不合理な事柄に対して、”後付けの理屈”をつけて矛盾を軽減しようとする(認知的不協和)。
    つまり、人間の行為には直感という認知バイアスによる限界がある、という論旨。

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    2015年07月06日