高橋昌一郎のレビュー一覧

  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    ディベート形式の内容は最初ちょっと食わず嫌いだったが、読んでみると作者の狙い通りに、知的好奇心を刺激される面白い本だった
    1作目となる理性の限界は未読なので是非読みたい

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    2019年02月09日
  • 反オカルト論

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    たとえそれが「サイエンス」であっても、それがほんとうに「サイエンス」なのかを疑うことなく、ただ「サイエンスだから」という理由だけで盲信することにより他人や自分に騙される。

    タイトルは反オカルトとなっているが、どちらかというとオカルト色は薄く、全編を通して稲川淳二は登場しないし、円盤が空を飛ぶこともない。簡単に言いすぎると「嘘つきが世間をだます」ことについて書かれている。

    驚くのは、彼ら嘘つきたちの「自分の嘘を、嘘と認めたくないがために嘘を現実だと信じ込む能力」と、「自分に追従して擁護してくれる人物を見つける能力」。そして、例えば祈祷師やシャーマンが頭パーになった状態と違い「しっかりと意識が

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    2018年03月09日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    『形而上学者:そうなのですが、彼が科学を発展させるべきだと言っているのは、人類を幸福に導くためではなく、人類があらゆる知識をもって「宇宙的無意識」を「宇宙的意識」に進化させ、宇宙が二度と生命を生みだしたりしないように、絶対的に宇宙そのものを消滅させる方法を見つけるためなのです!

    会社員:わかった!つまり、宇宙自身が自殺するということですね!

    形而上学者:そのとおりです。二度と「存在の悲劇」が繰り返されないように、宇宙を永遠に消滅させるということです。』

    分かりやすく面白い哲学解説書。デフォルメされた議論の参加者の発言が特徴を捉えていてうける。ハルトマン、ファイヤアーベント、ポパー、ロール

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    2018年01月05日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    不完全性定理について”文系”的に一番よく書かれている本だと思う。不完全性定理というのはとかく文系の人には拡大解釈されがちだが、適用範囲がきちんと限定された数学的な定理であって、決して”「うそつきのパラドックス」を数学的に言い換えたもの”ではない。この本をちょっとていねいに読めばそのことがわかるだろう。(読みたいことを読みたいように読み飛ばせばどんな本を読んでも同じことだが)
    ゲーデルのかんたんな伝記や晩年の思想についてもふれられたとてもコストパフォーマンスのよい入門書。

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    2017年12月26日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    本書は知性に関する議論を様々な視点から眺めるにはとても役立つ入り口だと感じました
    様々な議論の導入が概観できるので、次に何を読もうか迷っているときに開きたい本です。

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    2017年11月01日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

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    知性を刺激する見事な傑作。
    これは本棚の一番上手前に置かれ何度も開かれることになるマスターピースになる。
    つまり一読して理解していない。

    理解していないため、書評する資格があるかは疑問であるが、本書は見事な帰結を見せる。生きることの素晴らしさ、いや感情豊かに素晴らしく生きることの大切さを教えてくれた。

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    2017年01月13日
  • 反オカルト論

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    今まで読んだ科学哲学の入門書の中で一番腑に落ちた『科学哲学のすすめ』の著者が書いた本だけあって、わかりやすく明快。
    オカルトのそもそもの始まりから説き起こして、STAP細胞事件から江戸しぐさまで、ていねいに論拠を示しながら何がおかしいのかを説明してくれる。対話形式なのも読みやすくていい。

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    2016年09月29日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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     ネットの『理性の限界』評を読んで、本屋に駆けつけ、『知性の限界』を買ってきてしまった。こっちを先に読んだ方がいいかもとは著者の弁であるから、怪我の功名だが。

     『理性の限界』同様、架空のシンポジウムが組まれ、論理実証主義者、哲学史家、数理経済学者、複雑系物理学者、方法論的虚無主義者などが侃々諤々の議論をし、フランス国粋主義者やら、精神分析学者やらが茶々を入れる。いろいろな立場を説明するのに、総花的にやるより、高橋昌一郎氏が「××論者」になりきって極端な意見を述べた方が論旨が明快というわけである。そのうえ何とか論者たちが難しい話にはいっていくと司会者が「もっとやさしく」と言ってくれるし、議論

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    2016年02月11日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    文句なく、面白い。
    知的好奇心をくすぐられる本だっった。
    理性の限界が前作のようなので、そちらも読みたいと思う。

    遠目で読むと、コント。
    じっくり読むと、関連した本を探し読みたくなる。
    (実際辞書や関連本を見ながら読み進めた。)

    これ、家に欲しい本です。

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    2015年11月30日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    ネタバレ

    最高だ。笑った。こういう文章を書きたい。知識を使ったコメディ。
    わたしやっぱフランス国粋主義者好きだなー。ねじ曲がってるとことか話が長すぎるとことか。
    それと聞いたことある話が多かったけどファイヤーアベントの話は新しかったので新鮮だった。

    ロマン主義者は日常で出会うと嫌いだけど、こういうガチガチの人たちに囲まれている場合には癒し系に映るね。

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    2015年07月20日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    「感性の限界」高橋昌一郎
    哲学思考ディベート。無色。
    講談社現代新書。

    「限界シリーズ」の3冊目では最も哲学的な命題、人間に関わる根源的なことがらについて取り上げられています。即ち、愛(行為)・意志(自由)・死(存在)の限界について。
    誰にとっても最も身近な問題で、かつ考えても考えても答えのでない問題というのは、面白いんだけれども、面倒くさい。安直に逃げてしまいがちな命題です。
    前二作同様、架空のシンポジウム形式で多くの異なる視座をもった出席者達のディスカッションを通じ、命題を切り開いていきます。
    生理学者、神経生理学者、社会心理学者、行動経済学者、動物行動学者、認知科学者、ロマン主義者、行

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    2015年07月06日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    それぞれの立場の登場人物がディベートをする形式で、哲学、科学、宇宙論、神の存否等々を論じるなかで、不可測性、不確実性、不可知性などを探求する、大変に好奇心を掻き立てられる書です。理性の限界も読み直さないとと思いました。

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    2015年04月16日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    これまで読んだ本と知識がつながっている部分がありすらすら楽しく読むことができた。
    もっと本を読みたくなった。

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    2014年12月29日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    序章 シンポジウム「感性の限界」開幕ー結婚披露宴会場より
    第1章 行為の限界
    1.愛とは何か
    2.カーネマンの行動経済学
    3.二重過程理論と不合理性
    4.人間行為の限界と可能性
    第2章 意志の限界
    1.自由とは何か
    2.ドーキンスの生存機械論
    3.進化と不自由性
    4.人間意志の限界と可能性
    第3章 存在の限界
    1.死とは何か
    2.カミュの形而上学的反抗
    3.意識と不条理性
    4.人間存在の限界と可能性

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    2014年03月18日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    序章 シンポジウム「知性の限界」開幕ー「理性の限界」懇親会場より
    第1章 言語の限界
    1.「論理哲学論考」のパラドックス
    2.ウィトゲンシュタインの言語ゲーム
    3.指示の不可測性
    4.言語理解の限界と可能性
    第2章 予測の限界
    1.帰納法のパラドックス
    2.ポパーの開かれた宇宙
    3.予測の不確実性
    4.未来予測の限界と可能性
    第3章 思考の限界
    1.人間原理のパラドックス
    2.ファイヤアーベントの知のアナーキズム
    3.究極の不可知性
    4.人間思考の限界と可能性

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    2014年03月18日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    限界シリーズの第三作。導入部分はやや難しくついていけない感じだったが、二重過程論のあたりから何とか理解することができた。しかし、理性を持った人間が、理性に基づく合理的な判断ができないのは、生物としての限界であったというのはややショックを覚えた。

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    2014年02月02日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    「理性の限界」の続編である。今回はウィトゲンシュタイン、ポパー、ファイアアーベントらの思考を中心に、世の事象をどのようにとらえるべきなのか、についての議論がなされている。特に、自然科学において常識と考えている理論化の限界については非常に興味深い内容であると感じた。但し、素人にも理解しやすいように平易に書かれているものの、後半の宇宙論や存在論は難解であり、理解が難しかった。

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    2014年01月27日
  • 改訂版 小林秀雄の哲学

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    小林秀雄とかつての戦争との接触面を知ることができ、自分のもつ小林秀雄像が豊かになったと感じる。そしてその不可解な魅力は増すばかり…。

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    2013年10月30日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    読み応えのあるゲーデル本。やはり縦書きの本であり、不完全性定理の証明のテクニカルな側面よりも、歴史的な背景と哲学的な意義について詳しく解説している。1930年のケーニヒスベルク会議と、1951年のギブス講演について詳細に書かれているのがとても嬉しい。ケーニヒスベルク会議は、ヒルベルトの記念講演「自然認識と論理」に加えて、数学基礎論における3学派(論理主義、形式主義、直観主義)の討論会が行われたり(フォン・ノイマンも講演している)と、華々しく開催されたのであるが、皮肉なことに、ゲーデルが初めて不完全性定理のアイデアを公表したのも、このケーニヒスベルク会議だったのである。結果的に数学界では受け入れ

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    2013年07月01日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

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    科学はここまで迫ったのか~!というのが第一の感想です。
    ヒューリスティックやアンカリング効果は知っていましたが、それが『自律的システム』と『分析的システム』による二重過程理論として説明し、また機械的運命論と非機械的運命論を一歩進めて『両方存在する』としたのはビックリです。
    神様の気持ちになれば、『せっかく世界をつくったけれど、機械的に決められた世界は面白くないだろうなぁ。ランダム要素を入れた方がいいかな?』なんて考えたりする……という考え方にはなるほど納得です。大学生Aの思考が最新の科学で明らかに……というのは刺激的です。

    感性の限界。感性といえば、うまく言語化できないインスピレーションを想

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    2013年06月04日