高橋昌一郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前著「理性の限界」の姉妹編になる作品で、「理性の限界」のシンポジウムが終わった所へ、女子大生が駆け込んでくる所から話は始まる。
「ウィトゲンシュタインのパラドックス」「ニューカムのパラドックス」「バタフライ効果と複雑系」「宇宙論的証明と存在論的証明」などが、今回もシンポジウム形式で分かりやすく紹介されている。
前著「理性の限界」は、運動選手がA子さんを競技に誘うところで終わったが、今回のシンポジウムでも「また僕の競技を見に来てくださいね!」と言って終わる。「また」ということは、シンポジウムは数日間行われていて、シンポジウムが行われなかった日に実際に見に行ったということだろうか。ともかく、運動 -
Posted by ブクログ
素晴らしい名著。知的興奮が味わえる。
囚人のジレンマ、ゲーム理論、嘘つき村のパラドックス、相対性理論とか、そういう話が好きな人には間違いない。
専門知識がなくても、論理学、科学、哲学を楽しめる。広く浅くな内容だけど、各分野への入門としてちょうどよい。
各界の専門家が一堂に会して議論する…という設定で、ひとつの議題に対して、色んな観点からの意見があって面白かった。
-----
【MEMO】
◆第一章
アロウの不可能性定理…完全な民主主義は成立しない。
◆第二章 ハイゼンベルクの不確定性原理…ミクロなものの位置と運動量は原理的に不確定である。(観測するには光を当てる必要があり、それは対 -
Posted by ブクログ
【目的】:自分に役立つ情報を得る。
・<哲学>から出発した<倫理>を<論理>する。
・論理的思考法。すべてのケースを想定してみる。2つの要素の組み合わせが二者択一になるのは妥当でない。
・普遍的道徳主義と功利的快楽主義。
・文化普遍主義と文化相対主義、そして自文化中心主義。
・応報主義(目には目を)と人道主義(赦し)。
・自己決定権とパターナリズム。
・アリストテレスの中庸の道徳。
#ディベートといっても勝敗を決めたり、他者の意見を攻撃したりするものではなく、また、特定の見解を押し付けるような内容ではないところが、個人的に好きだ。
#命の授業、犬食、代理出産、死刑、売春、安楽死など、実際の事 -
Posted by ブクログ
ネタバレ事典として家に置いておいて、普段の生活でバイアスを感じた時に振り返りたいなと思った。実体験と結びつけられると、より無駄遣いやウソの統計、情報の妄信に気をつけられると思う。
以下、備忘録。
✿--------------------------------------------------✿
・フレーミング効果
同じ情報、結果、内容であっても、伝え方や質問表現を変えることで受け手の判断に影響すること。
・利用可能ヒューリスティック
自分がよく見てきたもの、印象に残っているもの、アクセスしやすい情報を基準にして、意思決定や判断を行うこと。
・グーグル効果
インターネットの検索エンジンの利用で -
Posted by ブクログ
ネタバレ本当は☆4.5。
良い本。すごく分かりやすいし良くまとまっている。これを一通り読んで「こういうバイアスがあるんだな」と認識すれば、全てを記憶することはできなくてもきっとその後に影響がある(はず)。
一番良かったのが最後に「知識の呪縛」で終わるところ。
「さて、この本を読み終えると、あなたはバイアスについてある程度の知識を手に入れることと思う。ここで考えを巡らせてほしいのは『バイアスについて知識のない人たち』のことである」というように、この本を通して知識をつけた読者に向かって、そうでない人へバイアスを持っていないかと釘を刺して終わる。これをいわば「あとがき」の代わりとしているのである。去り際が