高橋昌一郎のレビュー一覧

  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

    Posted by ブクログ

     専門的な知識がなくても読めるよう、身近な例をもとに限界や矛盾について話が進められる。
     序盤の、完全に民主的な投票方式は存在しないという話や、終盤の、ゲーデルの「すべてを証明することはできない」という不完全性定理の話はなかなか面白く感じた。
     ただ、読者層を広げるためか、会話調で内容が進められるが、話がそれるのを司会者が止めるやりとりが無駄に多い。その部分にあたるたびに何か損した気になる。

     評価としては、標準を☆3つとして、内容の面白さで+1、前述の無駄な部分で-1で☆3つとしました。

    0
    2016年03月14日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

    Posted by ブクログ

    一つの問題に対して,いろいろな分野から,いろいろなアプローチがあるのはわかるが,どれも確かな問題解決に結びつかないのがもどかしい.それはここで扱われた問題が本質的に孕んでいるものなのかもしれない.
    このシンポジウム形式に飽きてきたのもある.
    やはり1冊目が一番刺激的だった.

    0
    2015年10月27日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

    Posted by ブクログ

    相変わらずの縦横無尽な知的デフォルメ劇場。
    前作よりもやや散漫な印象もあるが、要再読。

    ◯言語の限界
    科学は言語の問題に集約されるのか。

    ・ウィトゲンシュタインのパラドックス
    「規則は、それに従う行動を決定するもの」だが、有限個の観測事例から読み取れる規則は一意に定まるとは限らないので、「規則は、それに従う行動を決定できない」
    ・指示の不可測性
    「語が何を指しているのか」という問題を追究するとき、言語を用いて答え続けるしかなく、どこまで適用範囲を狭めて問題に答え続けたとしても、その言語が言語外世界の特定の対象に対応していると確定することができない。
    ・翻訳の不完全性
    「指示の不可測

    0
    2015年08月22日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

    Posted by ブクログ

    理性の限界の続編.各章のタイトルは言語の限界,予測の限界,思考の限界.
    前回と違って各章に核となるものがいくつもあって,議論が若干散漫.宇宙原理のことをはじめ他の本で既に知っていたことも多く,前著よりも私的なインパクトは弱かった.

    0
    2015年08月14日
  • 哲学ディベート―<倫理>を<論理>する

    Posted by ブクログ

    『理性の限界』、『知性の限界』、『感性の限界』という限界三部作を書いた高橋先生の著作。『知性の限界』の書評で好意的な中にも「もしかしたら(『理性の限界』の)出がらしかもしれない。」と書いたら「出がらしではないです」とTwitterでコメントされてしまったといういわくもあるのを思い出しながら読んだ。

    本書でも、限界三部作でも使われたディベート形式が用いられている。自身の授業でもディベート形式で進めているというが、きっとこのフォーマットがフィットするのだろう。このフォーマットには、自身の主張やスタンスを明確にせずに進められるというメリットがある。一方、それはデメリットでもある。何となれば、内容と

    0
    2015年03月07日
  • ノイマン・ゲーデル・チューリング

    Posted by ブクログ

    ノイマン、ゲーゲル、チューリングという3人の天才それぞれにつき、代表論文または講演、その解説、生涯という構成。論文の部分が難しい…。

    0
    2019年02月04日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

    Posted by ブクログ

    冒頭の選択の限界が面白かった。どの選択法を用いるかで結果が決まってくるなんて。戦略的に重要だ。科学の限界は言い古された感じ。最後の知識の限界は9割がた『ゲーデルの哲学』のコピペだったのが残念。

    0
    2014年10月28日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

    Posted by ブクログ

    最初が面白かったので、
    不完全性定理をわかりやすく説明してくれているいい本だと
    のめり込んでいったが、

    途中から完全ストップ。
    何度読んでも分からない箇所が続出。
    あとは鈍行運転で、なんとか終了。

    不完全性定理は不完全にしかわからなかった。

    数学と哲学はつながっているようだ。

    0
    2014年06月08日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    感想は難しいが。

    ・論理学というものの存在を知れた。
    ・学生時代にもっと、レベルの高いヒトと触れ合う機会を作ればよかった
    ・理性的な結論はないということ。集団での最適解と、個人の最適解は違う。

    0
    2013年06月02日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

    「理性の限界」の著者が東大で非常勤講師として「記号論理学」を教えたときの記録.「理性の限界」にでてくるような話題もあるが,こちらはあくまでもお話しで,それよりもその話に東大生がどのような反応をしたかが主体.積極的に講義にかかわった学生がサンプルなので,やる気があって優秀な人ばかりなのだろうけれど,大学に入ったばかりの人たちとは思えないような人も多くて,私も著者同様にその能力に感心することしきりだった.

    0
    2013年05月27日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

    Posted by ブクログ

    人が考えて行動するプロセスに関しての様々なアプローチをシンポジウムを模してバリバリ紹介していく感じ。考え方の詳細や最新性などは個別で別の本を見る必要がありそう。

    0
    2012年11月26日
  • 感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     帯の「人間はなぜ生きるのか?行動経済学、認知科学、進化生物学、実存哲学まで―愛と自由と死とは何か?」という文字に引かれ、購入しました。
     最初「司会者、科学史家、哲学史家、カント主義者、会社員、大学生、運動選手などの対話形式になっている」ことに違和感を感じますが、これは、この本のテーマが、解答の無い問いに、現時点で解っていることを答えるという形式を取っているためでした。
     結論から言おうと、買って読んで良かったです。並行して読んでいた内田樹先生の寝ながら学べる構造主義を理解するためにも役立ちました。
     私は、より良く生きるために、脳や心のメカニズムについて知っていた方が良いと思います。しかし

    0
    2012年09月09日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

    東大の授業風景がわかった。奥が深くて面白そう。内容としては、東大生の…というよりは、他でも同じような思考をする人はいるだろうし、東大生の論理という訳ではなかった。

    0
    2012年02月23日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

    著者の東大に対するミーハーぶりがうかがえます。当然東大生がこの著者をしてもミーハーにさせてしまうだけのことがあるからなのですが。この前読んだ「官僚の責任」では東大卒の官僚はくそみそだったので、大変複雑な気持ちです。賢い人達は卒業しても学生の時に持っていた気持ちも忘れないで欲しいですね。

    0
    2012年01月08日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

     駒場で行なわれたディスカッション形式の講義「論理学」を通して,東大生の思考を観察。若き優等生たちが,受験とは異質の哲学的な問いに対しどんな答えを返してくるか,著者も楽しんでいる。本の内容としては,同著者の『理性の限界』『知性の限界』の方が濃くてためになるが,「進振り」とか「シケ対」とか懐かしく読んだ。
     理性と神秘の間,として例に挙げられていた,ファインマンの妻への手紙がしんみりした。高校時代に知り合い,病気を分かっていて一緒になった妻とお別れしたあと,彼は亡き妻へ手紙を書いて机にしまい,折に触れて何度も読み返していたらしい。いわずもがなだが,彼はノーベル賞もとった物理学者。といっても理性主

    0
    2011年11月07日
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

    Posted by ブクログ

    駒場での「記号論理学」講義を通した東大生観察日記。本についての感想はまあ教授の大学関連エッセーくらいのものだが(「東大生はやっぱり違う!」的な)、「大学でもっと勉強すべきだった…」といういつもの後悔が頭をよぎる。論理学の内容はほとんど含まれていないのでご注意を。本格的な入門には野矢茂樹『論理学』あたりがオススメです。

    0
    2011年05月07日
  • 哲学ディベート―<倫理>を<論理>する

    Posted by ブクログ

    代理出産や死刑など今日的な倫理テーマを学生達どうしのディベートで本質を論議する。答えがあるようでなく、ないようであるプロセスがこの本の真骨頂。

    0
    2009年10月04日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

    Posted by ブクログ

    ゲーデルという哲学者の人物像、アインシュタインなど科学者たちとの関係、彼の生きた時代背景、といったことは知れるしそれなりに興味深い。だが、彼の哲学そのもののについてとなると、本書では例えを使って解説しているが、門外漢にとってはやはり難解すぎる…。

    0
    2010年09月25日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

    Posted by ブクログ

    孤高の天才数学者、ゲーデルさんについての本です。

    定理っつぅと計算式やら机上の理論ってのが一般的な印象ですが、コレは人間の理性の限界を数式で証明したという、半分哲学の入ったカンジです。

    人智が全てを知るコトは出来ないコトを、数式一つで表した物凄い人です(笑)

    この本は、講談社なのにブルーバックスじゃないコトからもお分かりのように(?)文系でも分かりやすく比喩を交えて説明してあるので、数学が全然アレでも大丈夫です♪

    このゲーデルさんはアインシュタインとも親交のあった高名な数学者なんですが、あまりにも頭が良すぎたみたいで…最後は神の存在を数式で表そうとした挙句に精神を病んで餓死してます(爆

    0
    2009年10月04日