高橋昌一郎のレビュー一覧

  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室

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    東大の論理学の授業の雰囲気を伝えてくれる一冊。授業の内容を紹介しながら、その内容に対する東大生の反応から、「東大生の10の論理」を考察してくれる。東大生の頭はキレていることがわかる反面、普通の大学生のようなところもうかがえる。論理学という真面目な授業内容とのギャップが面白い。

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    2011年02月07日
  • 理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性

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    「人間は、どこまで理解することができるのか?」

    これまで絶対とされてきた事柄に対して、「様々な分野の人たちがディベートを重ねていく」という形式で、その謎を解き明かしていく。
    科学や論理学などに関する様々な話題が盛り込まれており、時折むずかしい用語が飛び出してくることもあるが、それ以上にわかりやすい実例を挙げて説明してくれるので、とても飲み込みやすい。いずれも目からウロコの話題で、読み終えた後には世界への見方が変わったような、とても充実した読後感が得られる。
    ここ最近の教養新書では一番。むしろそんなカテゴリにとどまらず、幅広い人々に読んでほしい一冊。

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    2019年01月16日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    [ 内容 ]
    あなたが矛盾しないことをあなたは証明できない―人間の理性に限界があることを証明し、神の存在証明をも行った“アリストテレス以来の天才”。
    その思想の全体像を、はじめて平易に解き明かす。

    [ 目次 ]
    1 不完全性定理のイメージ
    2 完全性定理と不完全性定理
    3 不完全性定理の哲学的帰結
    4 ゲーデルの神の存在論
    5 不完全性定理と理性の限界

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参

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    2010年11月21日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    あまりに普遍的で完全だとおもっていたものが、実は本当の意味で完全ではなかったこと。そこに疑問を持つことと深堀していく勇気がすごい。

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    2010年07月10日
  • 知性の限界 不可測性・不確実性・不可知性

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    ?言語の限界
    →究極的には、概念(単語)は共有できない
    ヴィトケンシュタインの言語ゲームの話
    ラカンの玉葱の話と同一

    ?予測の限界
    帰納の限界。本質的には帰納には根拠はない。
    複雑系、地震予測の話。頻度の予測は出来ている(切り口による)

    ?思考の限界
    ファイヤーベントの知的アナーキズム。
    ホパーの反証主義すら、うまく機能しないケースは歴史に存在。(間違って、社会的に?反証される)

    人間原理。宇宙パラメーターの微調整の捕らえ方。
    強い人間原理と弱い人間原理。
    一般的な人間原理は弱いほう。強いほうは、グレッグイーガンの万物理論の元ねたか?

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    2021年06月24日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    長門有希の100冊の、23冊目。

    この手の哲学本にしてはものすごく読みやすい本です。
    新書だからというよりは、できる限り易しい言葉を使って、まずざっくりと全体感を捉えれるようにという割り切りで書いてある本だからだと。思考実験にページ数が割いてあることもあって、純粋に面白い!
    後半はゲーデル生涯の話とかも入ってくるので、定理だけにのめりこみたい人には不向きかもしれません。(でも哲学書は得てしてそういうものな気もする)

    ちなみに原作で、長門が言った「無矛盾の公理的集合は自己の無矛盾性を証明することができない」というのが、このゲーデルの哲学です。チェッメイト寸前だったチェスの王様を胸ポケットにし

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    2014年05月26日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    不完全性定理について概念的に理解できると共に、天才ゲーデルの思考に触れる事ができる。
    完全を求める数学の世界で、不完全を証明したゲーデルは数学の世界から哲学の世界に踏み出す。
    人間は機械なのか、神は存在するのか、
    このような議題も数学的観点から証明するゲーデルはやはり天才である。

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    2009年10月04日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    数学者ゲーテルの生い立ちや哲学的志向、そして彼による「不完全性定理」の説明とそれにまつわるエピソードなど、数学と歴史、哲学に至るまでを分かりやすく記述した本。

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    2009年10月04日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    難解&誤解にひたすら晒されている、「ゲーデルの不完全性定理」を詳述。一見難解ではあるが、文章は読みやすく精読すれば初心者でも理解可能です。そういう意味で良書。安価だしね。恐らく20世紀最大の知的業績(もしかすると、人類史でも)に、一度は触れてみませんか?
    ゲーデルによる(数学的な)「神の存在証明」も掲載されているのは必見かなぁ。理解できる人がいれば・・・・・。

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    2009年10月04日
  • ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論

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    不完全性定理で有名なゲーデルの哲学を紹介した本です。サブタイトルのとおり「不完全性定理」そしてゲーデルが行った「神の存在証明」について書いてあります。哲学や論理学、数学の予備知識は仮定されていないのでそれらをやったことがない人にもわかりやすく書いてあると思います。ゲーデルを効いたことがないがなくても不完全性定理は知っているという人は多いのではないでしょうか。哲学や論理学よりもむしろコンピュータ科学においてよく見かけるタームです。これによりラプラスの魔的に全てを予測する完全演算機械の出現が否定されるわけですがこの辺の話は実際に読んでもらった方が早いですね。かなり難解ですがゲーデルがこの理論にたど

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    2009年10月04日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    コンピュータの父にして数学や量子力学、経済学といった多様な分野で著しい功績と多大な影響を与えた偉大な天才、フォン・ノイマンの生涯で生み出した天才エピソードと彼の周囲にいた天才たちの天才エピソードとがてんこノンフィクション。柞刈湯葉が著作(まず牛を球とします)のあとがきで「小説よりも小説じみてる」みたいなことを書いていて手に取ったけれど、確かにこんな多様な分野で革新的な成果を挙げる人物を20世紀に成り立たせるのは創作ではリアリティラインを維持するのが難しいだろうという「万能の天才」ぶりである。副題が「人間のフリをした悪魔」であり、原爆開発を推進(日和る同僚を「われわれは科学的な課題解決に取り組ん

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    2025年11月12日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    カズレーザーが今読んでる本としてYoutubeで紹介されていたので、試しに読んでみた。ノイマンの人柄や雰囲気はわかったが、あまり積極的な関心を持てなかった。ただ、ファインマンやオッペンハイマー、アインシュタインが出てくるので、この辺りの時代の解像度を少し上げられたのは良かった

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    2025年11月09日
  • 新書100冊~視野を広げる読書~

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    著者の新書に対する熱量を強く感じた。今まで新書を読む機会は少なかったが、興味を惹く新書がいくつかあったので読んでみようと思う。

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    2025年09月27日
  • 情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学 編

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    私たちは「正しい判断」をしているつもりでしばしば錯覚に陥る。人間の思考がいかに偏りやすいかを明かす。印象に引きずられ都合のいい情報だけを集め感情で結論を急ぐ――それが認知バイアスの罠だ。だがそれを「知る」ことが第一歩となる。情報があふれる時代、賢く選び、冷静に考える力がますます問われる。思い込みから一歩距離を置けば見える世界も変わってくる。

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    2025年07月19日
  • 詭弁・暴言・論破に打ち勝つロジカルコミュニケーション

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    これは、よくわからん。

    「PかつQ」
    とかの記号化の部分を、雑に書かれているからよく分からないのだと思う。

    「これが分からない人は論理的ではない」と言っている気がして、
    それこそ作者は一種のパラドックスに陥っている気がする。

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    2025年07月17日
  • 反オカルト論

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    タイトルを見て本書を手に取った人は、それも反オカルトってなんだろうって思った人は、かなり混乱するのではないか。

    まあ非科学的な欺瞞を「オカルト」と定義すればいいのかもしれないが、最も中心で溢れてくるのがSTAP細胞の捏造問題。
    だったらそこだけ取り上げればいいのにと思うくらい。

    オカルト部分は大半有名な話しばかりだと思ったし、原因を話したいのか影響を話したいのかどこを掘り下げて「論」としたいのか見えづらい。かなり広範囲に影響を語っているのか。

    読み物としての一冊には悪くない。

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    2025年07月01日
  • フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

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    超天才ジョン・フォン・ノイマン。

    同じ名前を原爆だったり、コンピュータだったり、ゲーム理論だったりいろんなところで見るのだが、全部同じ人間というネジの外れた超天才。

    その、超天才の一生を描くというより、彼が関わった領域の他の天才も含めて描くという、世の中には天才がいっぱいいるんだとう言う絶望と諦観を十分に味合わせてくれる。

    薄い本だし、深みはない。
    ノイマンの人生にさほど踏み込んだ感じもない。
    人間のフリをした悪魔と言うほどのエピソードもほとんどない。ただ、原爆を京都に落とそうと主張したところで、現世に責任を持つ必要はないという、科学至上主義者が言いそうなこと、あとソ連へ予防的核攻撃をし

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    2025年06月11日
  • 天才の光と影 ノーベル賞受賞者23人の狂気

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    23人のノーベル賞受賞者。その、変な一面を紹介する。
    ノーベル賞受賞者がみんな変なんではなくて、変なやつをピックアップしてる。ドイツーユダヤ絡みの核物理学界隈の方々も上がっているが、核廃絶の理想論を最後までぶった方を、この枠に入れるのはどうかと思ったが。

    オカルトとか、ヤバい方面に残った知力を全開投入する展開が多いが、嫉妬に狂ったクソみたいな小人物のエピソードが不愉快にも面白い。今の、SNS全盛時代に居られれば、大変面白くも不愉快なドラマが見られたのではないかと思う。

    残念なのは、各章の掘り下げが浅い。しょうがないと思うが、もうちょっと絞って続編作るくらいの勢いの方がなお楽しめたかと。研究

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    2025年05月30日
  • 天才の光と影 ノーベル賞受賞者23人の狂気

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    ノーベル賞受賞者の、光と影を克明に記録した書籍。<ノーベル賞病>(若くしてノーベル賞受賞したことによる万能感)を頂いて、ユリ・ゲラーに騙される化学者などもいるが、やっぱりアインシュタインの章が面白かった。アインシュタインの隠し子の存在が気になる。

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    2025年03月26日
  • 情報を正しく選択するための認知バイアス事典

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    いろいろな認知バイアスの羅列ではあるが、一つ一つには根拠となる実験やその認知を避けるための考え方などが書いてあり、これまでの行動と照らし合わせると腑に落ちる部分はあった。

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    2025年02月20日