高橋昌一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不完全性定理で有名なゲーデルの哲学を紹介した本です。サブタイトルのとおり「不完全性定理」そしてゲーデルが行った「神の存在証明」について書いてあります。哲学や論理学、数学の予備知識は仮定されていないのでそれらをやったことがない人にもわかりやすく書いてあると思います。ゲーデルを効いたことがないがなくても不完全性定理は知っているという人は多いのではないでしょうか。哲学や論理学よりもむしろコンピュータ科学においてよく見かけるタームです。これによりラプラスの魔的に全てを予測する完全演算機械の出現が否定されるわけですがこの辺の話は実際に読んでもらった方が早いですね。かなり難解ですがゲーデルがこの理論にたどり着くまでの思考の変遷はかなりエキサイティングです。これを読むと論理学、数学と哲学の近さに気づかされますね。また、後半の「神の存在論」はゲーデル晩年の「神の存在証明」を紹介したもの。これは学術的にはあまり意味はないかもしれませんが、ここでも彼の論理展開は見事です。一般人とはかけ離れたまさに天才なんだなと思わずにはいられませんね。あとこれと一緒に以前紹介した「無限論の教室」もあわせて読むと理解がしやすくなると思います。
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Posted by ブクログ
コンピュータの父にして数学や量子力学、経済学といった多様な分野で著しい功績と多大な影響を与えた偉大な天才、フォン・ノイマンの生涯で生み出した天才エピソードと彼の周囲にいた天才たちの天才エピソードとがてんこノンフィクション。柞刈湯葉が著作(まず牛を球とします)のあとがきで「小説よりも小説じみてる」みたいなことを書いていて手に取ったけれど、確かにこんな多様な分野で革新的な成果を挙げる人物を20世紀に成り立たせるのは創作ではリアリティラインを維持するのが難しいだろうという「万能の天才」ぶりである。副題が「人間のフリをした悪魔」であり、原爆開発を推進(日和る同僚を「われわれは科学的な課題解決に取り組んでいるだけど、(人道的な)責任を感じる必要はない」と鼓舞)したマッドサイエンティスト的な振る舞いや、戦後もソ連に対する先生攻撃を主張した背景が考察されるけれど、この辺の記述はわりとさっぱりしていてもう少し思想的な掘り下げが欲しかったとは思う。
高橋昌一郎といえば同じ講談社新書『理性の限界』シリーズをおもしろく読んだ記憶があるけれど、本書も題材であるノイマンらのエピソードが強いというのもあるけれど、非常にリーダビリティに優れた著者であるなと。
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Posted by ブクログ
超天才ジョン・フォン・ノイマン。
同じ名前を原爆だったり、コンピュータだったり、ゲーム理論だったりいろんなところで見るのだが、全部同じ人間というネジの外れた超天才。
その、超天才の一生を描くというより、彼が関わった領域の他の天才も含めて描くという、世の中には天才がいっぱいいるんだとう言う絶望と諦観を十分に味合わせてくれる。
薄い本だし、深みはない。
ノイマンの人生にさほど踏み込んだ感じもない。
人間のフリをした悪魔と言うほどのエピソードもほとんどない。ただ、原爆を京都に落とそうと主張したところで、現世に責任を持つ必要はないという、科学至上主義者が言いそうなこと、あとソ連へ予防的核攻撃をしようと言ったこと。
やってないやん。
東京投下は止めてるし。
天才ゆえの、壊れた人ではあろうが、悪意を持った悪魔ではないと思う。
それをいうなら、民間人を狙った大規模空襲やった奴とか、民間人を狙って原爆落とした奴じゃないの、悪魔って。
ああ、あと主題に関係なく中途半端に大日本帝国の先の大戦についてぶっ込むのやめてもらいたい。 -
Posted by ブクログ
23人のノーベル賞受賞者。その、変な一面を紹介する。
ノーベル賞受賞者がみんな変なんではなくて、変なやつをピックアップしてる。ドイツーユダヤ絡みの核物理学界隈の方々も上がっているが、核廃絶の理想論を最後までぶった方を、この枠に入れるのはどうかと思ったが。
オカルトとか、ヤバい方面に残った知力を全開投入する展開が多いが、嫉妬に狂ったクソみたいな小人物のエピソードが不愉快にも面白い。今の、SNS全盛時代に居られれば、大変面白くも不愉快なドラマが見られたのではないかと思う。
残念なのは、各章の掘り下げが浅い。しょうがないと思うが、もうちょっと絞って続編作るくらいの勢いの方がなお楽しめたかと。研究実績についても、全く知らない人が読んだら何を言ってるのか言葉がそもそもわからないと思うので、先に受賞内容について解説するとかしても良かったのではないか。
でも面白い本だった。 -
Posted by ブクログ
【評価】
内容 :★★★☆☆
読みやすさ:★★★☆☆
難易度 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆
【所感】
認知バイアスについて『論理学』『認知科学』『社会心理学』の3つの観点で各20項目の計60項目の概要をまとめた一冊。
もともと行動経済学と組織論から認知バイアスに興味を持って読んだのだが、期待していた内容は第3部の『認知科学』アプローチに偏っていた。
『論理学』『認知科学』アプローチについては「それって認知バイアスの括りなの?」と疑問に感じる項目が多々あったが知識としては面白いものがあったのでまぁ良しとする。(本書を読んで「認知バイアスとは?」の迷宮に迷い込んでしまった笑)
60項目目の説明でそのまま終わる構成になっているが、個人的には最後に全体を通してのまとめが欲しかったところ。この3つの学門カットで認知バイアスを取り上げた意義とそこから導かれる示唆や可能性など。
複数学問の視点から一つのテーマを学べるのでそこそこ面白く読めた。