高橋昌一郎のレビュー一覧
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「科学者(というか、科学研究開発や科学教育を生業とするヒト)」だって、普通の人間だし、騙されることも騙すこともある、とよく言われる。では、「宗教家(昔ながらの葬儀坊主は除く)」の場合はどうか?彼らは人間性の無謬がプレステージの源泉なので、そういうふうには思われないようだ。ということは、一般には「科学的なものの見方、考え方」は、しょせん付け焼き刃で、人の精神性には影響を与えにくいと思われているということだろう。
また、STAP細胞の事件は、現代のオカルトであるが、昔日のオカルトよりも、大規模組織の自己保全や特許保護という概念の進歩や技術開発に必要となる巨額資金とそのコントロール権という要素が増え -
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様々な制度、理論の限界を紹介する本。「アロウの不可能性定理」ですべての人の希望を反映した決定ができないことを、「ハイゼンベルクの不確定性原理」で量子世界の予測不可能性を、「ゲーデルの不完全性定理」ですべての論理が証明できないことを、それぞれ紹介している。
それぞれのあんちょこ本なので、もっと掘り下げる場合はちゃんと調べる必要があるとは思う。とはいえ、専門としているわけではないためこれで十分か。
一番の収穫は名前しか知らなかった「シュレーディンガーの猫」の内容がわかったこと。「ゲーデルの不完全性定理」は非常に理解が難しかった。
ゲーム理論の話の中で、協調を基本とし裏切られたらしっかり仕返しする「 -
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ネタバレシリーズ三部作の最後をいきなり手に取ってしまいました。
順番に行くべきなのでしょうが、興味を持ったのがこちらからだったので。
できるだけわかりやすく、そしてトライしやすいようにシンポジウム形式で書かれているのでしょうね。
話の種的な、知的な考察についてのいろんな引き出しを増やすための本のように感じました。
これを読んで何かを深く理解したり納得したりというよりは、こちらを取っ掛かりにして深めていくためのきっかけ本なのでしょう。
内容は難しいですが、すごく工夫をしてできるだけ噛み砕いてという意図で書かれたことが伝わってきます。
「実存は本質に優先する」という言葉。初めて自分は知りましたが、ここ -
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勝ち負けを争うソフィスト的なディベートから、知を愛するソクラテス的な哲学ディベートへ!
そんな言葉が頭をよぎった。代理出産、死刑制度、安楽死などの「現代の〈倫理〉的問題を〈論理〉的に考える」(p.300)ことを目的とした架空のディベートから成る本書は、ともすれば感情的に語ってしまいがちな問題を理性的に考えるための一助になる。
対話を通じて整理された論点を虚心坦懐に眺めてみると、賛成派・反対派のどちらの側にも一理あることが分かる。いわば真理が分有されているのであるから、いくら議論を尽くしたとしても、「正しい答え」が出てくることはないのだろう。
倫理的な問題の解決は遅々として進まないのに、科 -
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ネタバレゲーデルは、不完全性定理によって、論理学から全数学を導出することができないことを明らかにしましたが、さらにタルスキーは、「真理性」を対象言語内で定義できないという事実を厳密に証明しました。すなわち、「ゲーデル・タルスキーの不完全性定理」によって、ウィーン学団が理想とする普遍的言語やそれに基づく統一科学も、厳密には実現不可能であることが立証されたわけです。皮肉なことに、ウィーン学団の「論理学という武器」によって、論理実証主義の理想が破壊されたのです。p54
【クワイン「指示の不完全性」】p81
たとえば、英語をまったく知らない人に"table"を教えるため、その語を発音しな -
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限界シリーズ3冊目ということで購入。
理性の限界や知性の限界に比べて、抽象的な内容が多かったように思う。
愛とはなにか、自由とはなにか、人間の存在とはなにか、などについて科学的な引用を交えて書いてある。
我々人間の認知における矛盾などに関しては科学的事実として楽しめた。
しかし、今までよりも曖昧で、本書で扱われた内容には明確な答えがないものが多かったように思う。
それこそ人々の思想であって、事実ではない。
そういう意味で、今までと同じ流れを期待すると少し当てがはずれるかもしれない。
内容は充分面白いし、単一の作品としてはありだと思う。
だが、シリーズで見ると少し異色。そんな感じ。 -
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☆4
色とりどりの知的刺激が魂を揺さぶる、とても面白い本だよ!
ウィトゲンシュタインが言う「言語的問題」にとても共感したよ。
私たちは、考える時に道具として「言葉」を使う。すると、ある言葉の定義が人間にとって普遍的なものでない限り、言葉によって考え出された理論は人間にとって普遍的な真理となるはずはないのではないか、というのが私のかねてからの疑問だった。
そこに明快な見解が示されており、更には自己矛盾まで含んでいるなんて!ここがこの本で一番興奮した部分かな。
他にも、帰納法の落とし穴やバタフライ効果など興味津々な話題あり、ビッグバンから原子が創られ人間に至るまでの途方もない数の偶然に愕然とす -
Posted by ブクログ
ネタバレ意思と意志。必ずしも合理的でない、理屈でない選択をする、ヒトの思考・行動の背景を深く考えさせるガイドブックだった。
「限界」シリーズ残りの二冊も読んでみよう。
メモ〉
ヒトの認知活動→ 二重課程モデル(共存する)
・ヒューリスティック処理システム(直感的)
・分析系・系統系システム(分析的)
認知的不協和→負け惜しみ
フレーミング効果→得をするフレームではリスクを避け、損をするフレームではリスクを冒そうとする。
意志と意思
・理性的、知性的に思考する意思
・感性的な自発性を主体とする意志(哲学的)
不条理から逃れる方法
自殺、盲信、反抗
小集団の論理
共感や排他など感情的な結合か