宮城とおこのレビュー一覧
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シリアス路線の方の月村作品。「マスター、いつものやつ」でした!目新しさはないけれど、ささくれた心を癒してくれるような優しさがあって安定の読み心地でした。
センセの話には、親兄弟や子供たちへの愛に満ちあふれている「家族」をテーマにしたいい作品が色々あります。今作もタイトルそのまま、親を早くに亡くした苦学生の空が抱く隼人への想いとともに、彼の家族への気持ちが思いのほか強く伝わってくるようなストーリーでした。
空は、とても頑張り屋さんで何でも心にため込んでしまう、ちょっと後ろ向きでイジケ性な男子。センセの話によくあるタイプだけど苦労してきた分、さらに重度でした!根はとても優しくて良い子なのですが。
生活に苦労していて就活にも惨敗という、リアル感も切ないです。
そんな空を救うのが、下町で定食屋を仕切っている隼人です。彼がとにかくカッコいいんです。さらっと自然な気の使い方と、包容力の素晴らしさ…
イジケて本音をなかなか晒せない空みたいな子には、これくらいおおらかで器の大きい男がぴったりです。
そして、隼人の家族…というか、家族関係に今回は胸打たれました。
血縁よりもしっかり結ばれた絆が暖かく、優しい気持ちになれました。いつもどおり子供たちが元気良く生き生きと描かれていて微笑ましかったです。
空は隼人の家族の気持ちを考えすぎて自己完結もはなはだしく、危ないところでした…
ラストは重い雰囲気の中、かなえがいい感じで笑わせてくれたのがよかったです。
エロ的にはノンケ攻だったせいか、あれこれ疑問が浮かんでしまって今ひとつ。
イラストもデッサンに??となるところがありました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレダイヤモンドが記憶喪失になってしまったところから始まる話。
ジオラルドと別々に残り二つになった宝石を手に入れるため、別行動をとることになったダイヤモンド。
そのダイヤモンドは、ライーと共に残り二つのうちの一つの宝石を手に入れるために、コバーリムの司祭の娘・ミナに会うために出かけたところ、盗賊に捕まっていた当のミナ自身に体当たりされ、記憶を失ってしまうところまでが前回までのあらすじ。
そのダイヤモンドは記憶を失ってしまったがために、男性化が進行。口調までも男の人になってしまって、挙句の果てに助けたミナに惚れられて、結婚を迫られてしまう。
そこを何とか避け切ったものの、混乱したダイヤモンドはライーの勧めにより、ジオラルドに会いに行くことにする。
一方のジオラルドは、もう一つの宝石を持つというロゼウス卿の屋敷に滞在していたけれど、ライーの手紙でダイヤモンドのピンチを知り、取り乱してダイヤモンドの元へ駆けつけようとする。
それをアガットこと、タロットワークに止められて、ロゼウス邸に滞在していたもう一人の魔法使いにより魔法をかけられた鎖を、足にはめられ獣に変身することもできなくなり、囚われの身になってしまう。
そんなジオラルドの元へ、ダイヤモンド伯爵としてダイヤモンドが宝石を盗むために乗り込んでくる。
結局、記憶がないままにジオラルドを大切な人だと認識したダイヤモンドは、ジオラルドを救おうとしたけれど、ジオラルドは魔法にかけられた鎖のせいで屋敷から出ようとすると同時に鋭い痛みに襲われ、気を失ってしまう。
気を失う前のジオラルドは、ダイヤモンドに対して逃げるように言うけれど、そんな状態のジオラルドを放っておくことができなかったダイヤモンドは、逃げ出さずロゼウス卿に捕まってしまう。
というところまでがこの巻のあらすじでした。
記憶を失っても、ダイヤモンドとジオラルドの絆は健在。
けれど、囚われて、おまけに死刑の日付まで決められたダイヤモンドを誰が救うのかと思いきや、最後の最後でこの巻でほとんど出番のなかった三つ子ちゃんとその保護者が登場。
出番がなさすぎて、すっかり存在を忘れかけてたんですが、逆境にものすごく強そうな人たちの登場に一安心かなーと思います。
ラブラブな夫婦を迎える災難なんですが、それ以上にタフそうだし、捕まっても主人公が死ぬわけがないので、作者さんには何か他に考えることがあるんだろうなーと思いながら、とてもラノベらしい王道ラノベを楽しんでいます。
ラノベが読みたいなーと思う人にはぜひ、シリーズ最初から読むことをオススメします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ貧乏な澤井家の長男・耀。
耀は、病弱な父親に代わり、5人の弟妹のために、毎日アルバイトに家事に、と忙しい生活を送っている。
本当は、幼稚園の先生になりたいという夢もあったのだけれど、今の家庭状況じゃ叶えられるはずもなく、耀は諦めていた。
そんな耀の運命が、嵐の夜から変わり始める。
酔っ払い、玄関で行き倒れていた男・龍生をかわいそうに思った耀が家に上げてやると、いきなり耀に手を出してきた。逃げようにも相手の力は強くて、思うようにならない。
どうにか最後の一線は免れたものの、いいようにされてしまった耀は龍生に対して、警戒心バリバリ。
おまけに初対面なのに「耀の嫁になりたい」と言い出す。
戸惑う耀をよそに、お人よしの耀の家族たちは龍生に懐き、ますます龍生を追い返しづらい雰囲気に。
耀は、なんとか龍生がどうしてここにいるのか、何をしにきたのか、尋ねようとしたけれど、そのことさえも龍生の笑顔を見てしまうとどうでもよくなってしまう。
という話でした。
結局のところ、龍生は大企業の御曹司で、次期会長の座を継がないといけないのだけれど、そこから逃げ出して、同じように幼い頃に逃げ出した時に、プロポーズしてくれた相手の家までフラフラと行っちゃって、あらすじのような状況に至ったわけですが。
当然、耀は過去に龍生と会ったことなんて覚えてないし、ましてやプロポーズしたことなんて覚えてない。
それでも、「妻になる」と言い、健気に日々の家事をこなす龍生に次第にほだされていってしまうお人よし。
受けが抜けてるわけでもないのに、とにかくお人よしで、最後にはほだされちゃうんですが、最初の一回と最後に「家に帰れ」と言われた時の無理やり以外は、龍生も紳士だし大人しいし、で話のテンションとしてはほのぼの系でした。
兄弟もかわいくて、読んでて和みました。
ほだされ系お人好し受けがお好きな方にオススメです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ野獣へと姿を変えられた、穏やかで穏便な王子様と、ちょー美しいお姫様のお話。
王子様の名前はジオラルド。お姫様の名前はダイヤモンド。
ジオラルドが親友だと思っていた魔法使いタロットワークに獣になる魔法をかけられたところから物語は始まっていて、そんな獣の姿のまま山にこもっていたジオラルドのもとに、人間にはあまり魅力を感じないダイヤモンドが無理やり押しかけ女房をしにきて、真実の愛に目覚めた二人は、見事呪いを解くことに成功する、めでたしめでたし、のはずが。
ダイヤモンドは、ジオラルドの獣の姿の方が好きだったと言い出し、もう一度魔法をかけてもらうために、ジオラルドの生まれ故郷へと旅立つ……
という話でした。
いい意味でも悪い意味でもぶっ飛んでいるけれども、正統派ラノベらしいオチに正統派ラノベらしいヒロインとラノベ好きなら、一回読んで損はないと思います。
男は紳士に(時にヘタレに)女はかっこよく!
個人的には、それが一番ラノベのいいところだと思っているので、それを完璧に満たしている本はなかなかないかと。
一昔前のラノベですが、それゆえに本当の少女向けラノベの面白さを体感できるんじゃないかなーと。