王騎の死んだ対趙戦から一年。呂不韋は趙王の寵愛篤い男妾の春平君を人質に、趙国宰相となっていた李牧を咸陽に呼び出す。ここで李牧は自らの身柄と引き換えに秦趙同盟を提案する。
三百将となった信のライバルとなるであろう王賁(おうほん)や蒙恬(もうてん)が登場するなど、次の対魏戦に向けて準備が着々と進んでいく。一方で、呂氏勢力に差をつけられつつある秦王派の元に、後宮の太后からの書簡が届く。
昔読んだ『秦の始皇帝』という小説では、秦王政は呂不韋と太后との間に生まれた子供だった説が採用されていたことを思い出した。