原泰久のレビュー一覧
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ネタバレなんでこんなに、話の展開させ方が上手いかね。気づかぬ間に視点誘導されとるなあ。そしてそれが気持ち良い。
仁と淡兄弟の登場なんて、明らかに次の大戦に向けての戦力補強、伏線やのに、新たな成長物語が始まるような期待感芽生えてるもん。その新人達が、信やキョウカイなんかを羨望の眼差しで見たり、追いつこうと頑張ることで、レギュラーキャラの成長や存在感を感じて誇らしげな気持ちにもなる、という…恐るべき多重構造。これは逃げられへんはずやわ。
飽きさせない一番の理由は王道なのに定型と感じさせないところ、やとおもってたけどこの「視点ずらし」が妙技があるのかもな。
ただ、唯一。
あれ。あの子。信の親友。
そも -
Posted by ブクログ
ネタバレとうとう李牧率いる趙軍との対決ですか。まともに彼とやりあうというのは初めてのような気がする。初めて出てきたときは後半にならないと出てこなかったし、合従軍は入り乱れてたから。
そこはやっぱり李牧なので正攻法が通じない。というわけで……これ、成功するのかいな。
久しぶりの王箭将軍。彼はまだまだよくわからんのでここですごい奴だと見せてもらいたい。合戦よりこういう探り合いみたいなのを見てるのが好きなんでねえ。
あ、もちろんタンワ様は大活躍してください(笑)。
この巻で李斯が政の正式な部下になりますが、今までこれと言って法家っぽいことしてなかったからいまひとつだったけど、こいつがいないと中華統一後の -
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信や羌瘣たちの戦いに燃え、信のいつの間にか強くなった姿に武者震いし、尾平の思いに涙し、慶舎の心にも思いを馳せ…
たった1巻の間に様々な感情が揺さぶられた。
けどでも、読後の印象はとにかく桓騎に持っていかれてしまった…
味方でありながら悪の権化、その切れ者具合には惹かれるものがあることは否めないけれど、それはいくらなんでも駄目ですよ桓騎兄さん…。
どこが味方でどこを応援したいか頭が混乱しだしたけれど、とにかく飛信隊は変わらずいてくれる。
信が言っていることは確かにきれいごとで、けれど信も飛信隊も、そのきれいごとを命がけで貫く覚悟を持っているから、彼らを信じてついていきたくなる。
次の巻、ど -
Posted by ブクログ
切れ者、強者揃いの一癖も二癖もある武将や軍師。
彼らの思惑が重なり合い絡まり合う。
誰かの行動で別の誰かが瞬時に行動を変え、状況が変わり、また誰かがすぐに次の行動に移る。
死ぬか生きるかの場で戦を動かしていく人々のギリギリの騙し合い、命の懸け合い、道徳的にいい悪いは別問題として、その命を燃やす姿は輝いていてとても眩しい。
信は、その背についていけば、自分でも何かどこかから予想もつかない力が湧いてくるのではないか、と思わせる武将に成長しつつある。
信と飛信隊のこれから、政の野望、渦巻く人々の希望や欲望がこの先どこに向かうのか、楽しみにせずにはいられないのだ。