柴田よしきのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ女性刑事を主人公にした小説はいくつかあるが、その主人公たちは、警察という男社会の中で男に馬鹿にされないように男以上にストイックに生きる女性ばかりだった。
本作の主人公、緑子のように女を武器にして男に復讐をする女性は珍しい。
選考した佐野洋氏が言っていたように、緑子という女は「読者の顰蹙を招きかねない女性」であり、彼女に共感できるか否かにより、この小説の評価は大きく変わってしまう恐れがある。
実際、私は村上緑子という女性に一ミリも共感できなかった。
それは緑子という女性が実に「女」丸出しだからだ。
女であることを自覚し、それを利用し、性愛で男に復讐をする…。
「女性刑事は潔癖である」という先入 -
Posted by ブクログ
ネタバレ阪神大震災から5年後の神戸を舞台としたミステリー。
3.11以前なら全然別の印象をもったのだろうけど、やっぱりあの地震は社会にとって色んな所で大きな転換点になっているんだなと痛感した。神戸で人間の無力さとそれでも再生するしぶとさを肌で感じてきたんだけど、3.11はもう全く別次元の災害なんだなと
前半から謎が解き明からされるまでの展開はなかなか読ませる。読み始めに思っていたものと違ってきて、そのギャップがエエように作用してるなと思ったのだけど。
物語の構図が分かり出した後半から、ちょっと行き過ぎたご都合主義や新興宗教に対する遠慮気味の描き方が鼻につき出し、結果的に中途半端な感じがぬぐえなか -
Posted by ブクログ
RIKOシリーズ第二弾。
前回と同じく共感できない部分、いきすぎ感もありましたが、母親となったりこには同じ女性として共感できる部分もでてきたかな。
すごく面白い訳ではないのだけど、なんとなく読んでしまうシリーズ。
【一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。その彼女の前に、男の体と女の心を持つ美人が現れる。彼女は失踪した親友の捜索を緑子に頼むのだった。そんな時、緑子は四年前に起きた未解決の乳児誘拐事件の話をきく。そして、所轄の廃工場からは主婦の惨殺死体が…。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。互いに関連が見えない事件たち、だが、そこには恐るべき一つの真実が隠 -
Posted by ブクログ
警視庁捜査一課に配属されながら、事件で失敗し出世の道を閉ざされた黒田岳彦。一方、過疎の村にあるI県警上野山署捜査課係長の小倉日菜子は警官の夫を職務中に亡くしていた。捜査を通じて心を通わせてゆくが、いくつかの事件がふたりの距離を変えはじめる。悩み、葛藤する男女を描く「遠距離恋愛」警察小説。
「BOOK」データベース より
この本はどちらかというと、事件の推理より、事件を通して人と人が距離を縮めていく様を描いた作品.
人と人が惹かれあうのは、ちょっとした空気とか感覚なんだろうなぁと思う.桃色東京塔では、ちょっとした接点がときに鮮やかな桃色をともなって、ときに淡い風景をともなって重なっている.人と -
Posted by ブクログ
中学時代から十年来の仲間である歌義、陽介、綾、まり恵の四人は、今は作家として京都郊外の山奥に独居する恩師・浅間寺のログハウスに招待され、その途中の山道で一組の男女と出会う。幸福そうに見えた二人だったが、一ヵ月後に心中死体で発見され・・・・・・。出会いと別れ、つらい恋、そして事件。四人に訪れる人生の岐路。古都の移ろい行く季節の中、せつない青春群像を描く、傑作ミステリ連作集。
本書裏表紙 より
大学を卒業し社会に出て少し経ったころに訪れる心の迷いが丁寧に描かれている.いろいろ事件も起こるけど、それよりも若者の心の動きに重きが置かれた作品.四人の心の成長が楽しい1冊. -
- カート
-
試し読み