柴田よしきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ヤクザの元夫から逃れ、アルバイトをしつつジャズシンガーとして生きる杏子には、あるときから忌まわしい力が備わった。
死者の残留思念やその場所に留まった記憶を聴き、声帯模写できるという。
初め、その力の発動の条件は、恐れる夫が一緒であること。警察の要請でやむなくその力を使い、ある事件解決に協力した時、杏子に新たな出会いと未来への可能性を示すことに。
5つの短編に分かれた本作。
主人公の成長をありありと読める。
読後、幸せになって欲しいな〜、としみじみ。
強い女、を書いているイメージの著者の作品の中で、とにかく最初は弱い主人公だな〜、と思った。 -
Posted by ブクログ
学生時代、同級生だった二人が、卒業後交際に発展し、結婚して5年。
完璧な DINKS(←死語だよねぇ) 生活をしていた草薙雄大と鮎美、33歳。
大企業のエリートサラリーマンの夫に、大手出版社の雑誌編集者の妻。
生活費は、お互いの給与から15万円ずつを宛がい、残りはそれぞれが管理。
基本、何もかもきっちり折半。食事はそれぞれが食べたい時に作りる。ほぼ別々だ。
そうじは週に一度、ハウスクリーニング業者に委託。
洗濯は妻、ゴミ出し、植木などの水やりは夫、あとは全て各自。共に悠々自適だ。
ところが雄大は、会社の派閥抗争に敗れ、職を失ってしまう。
今まで保たれていた生活のバランスが、片方から崩れ始める。
雄大は大荒れ生活へと転落。朝からパチンコに出かけ、毎夜酒に溺れる。
そんなある日、
泥酔状態で買い物(もちろん酒)に出かけた挙句、オヤジ狩りに遭う。
しかし、酔っていたため一切の記憶がない。 (〃´o`)=3 フゥ
怪我をした雄大を前に、鮎美は、「専業主夫」になって欲しいと告げたのだ。
いきなり「専業主夫」に、と言われ戸惑う雄大。そして彼を襲う、更なる災難。
ついに鮎美が誘拐・監禁され……。正体不明の悪意が牙を剥き始める。
ここから先は、
マンションという「社会」の中で孤立するエリート共働き夫婦の実状が現れます。
一昔前に流行った「ディンクス」vs「専業主婦」って感じでしょうか。
他人に迷惑を掛けず、真っ当に、極普通に生きているつもりでも…
あちこちで誤解が存在し、様々な面で思いもよらない恨みを買っていたり。
逆恨みからも逃れられず、また知らぬ間に言葉で人を傷つけていることもある。
そう気付かされたときの驚きと、後悔が…本書の全てだと思う。
また、働く女性に対しての警鐘と受け止められているようですが、
これは生きているのに最低限のことができていない、そんな人たち全てに向けた声。
どちらかというと家庭の入門書(笑)のような気がする。
仕事をしているから社会に貢献しているんだ、というのは、幻想なのかも。
主婦の仕事もそれなりに大変なのだ。 とにかく、足元の生活は大事にしないと、ね。
この物語は一体どう落着くんだろう?と、全く分からずに読み進んだ。
ラストは、ううむ…一応、納得。
でも、犯罪の動機が、どうしても弱い。ゆるいんだ。 (恨むなら会長を恨むべきだろう。)
この誘拐の目的からみても、決してミステリィとは呼べそうもない。
だが、職場の対人関係を始め、マンションの住人や主人公を取り巻く面々が
本当にいそうなリアリティがあって、怖かった。
最後に本書のどうしても気になって仕方が無かった記述を(苦笑)。
「激ウマ」 「昼サロ」 「カウチポテト」 w(゜o゜)w いつの時代だ???
東京生まれ、東京在住の女子中学生なのに・・・「マクド」 ∴∵ゞ(゚ε゚ )ブッ
言葉の古さ、というか的外れさは・・・ 何とかならなかったのでしょうか。
柴田女史、イメージダウンですよ;;
でも、次は 『Miss You』 を読む予定です。懲りません、このくらいでは。 アハハ -
Posted by ブクログ
ブログ友さんに、怖いよ〜! と薦められて読んだ作品。
いや別に、怖い作品が好きだということでは、ない。
どちらかと言えば、嫌いなほうかもしれない。
だから普段は
ホラー小説は友人に薦められた場合しか、手にはしません(苦笑)。
本書は、9つの短編集。
単なるホラーではなかった。
男女の恋愛をベースに9つの愛が9つの恐怖に。
内容も、ミステリィに、ホラーに、不思議系に、いろいろだ。
ジャンルがバラバラなので、好きとイマイチの振れ幅が、大きい短編集でもあるかも。
私は、柴田よしき氏の、サービス精神を感じました。
「フェアリーリング」
「ウォーターヒヤシンス」
「つぶつぶ」
「語りかける愛に」
「夕焼け小焼け」
「顔」
「毒殺」
「願い」 の9編。
9つを繋ぐ語り手が、登場します。
先生、トヨさん、ひげ三、サトーさん。そして今夜は「彼女」というゲスト。
夜ごと集う、謎めいた人々を語り部にして、9編が繋げられているのです。
これは、イイ。
作品全体を、神秘的なのに恐怖も感じる雰囲気に導いていますね。
スプラッタではない、不思議な物語の世界に浸りたい方、オススメです。
読後は、なかなかさっぱりでした。
個人的には「夕焼け小焼け」のリアル感が好きだ。