朝井リョウのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
★★★ 読めて良かった
両親を事故で失い、伯母夫婦に引き取られたものの虐待を受けるようになってしまった太輔は、児童養護施設で母のような佐緒里、同級生の淳也、その妹麻利、おしゃまな1つ下の美保子と出会い、数年の月日を過ごした。高校卒業を間近に控え、受験に向け準備を進めていた佐緒里だったが、彼女の進学の夢は親戚からの就職の指示により絶たれてしまう。そんな彼女の願いを少しだけでも叶えるべく、太輔たちは作戦を始める。
児童養護施設を舞台にしているだけあり、いじめや虐待など、それぞれの抱える問題は重い。その重さを、安易なハッピーエンドには落とし込まず、かといって希望のない終結ではないのが良かった。
大切だった誰かと離れてしまっても、それで終わりではなく、その先で同じように大切にできたり、約束をできたりする人々に出会える。希望はあるが少し切ない結論に達してしまうところも含めて、読めてよかった。 -
Posted by ブクログ
誰かと一緒に楽しく暮らしたいのに
何か上手くいかない、アンソロジー8編
各部屋間取り付きでイメージが湧きますね
「それでは二人組を作ってください」朝井リョウ
これは「何様」に収録されていた短編ですね
ぞわり、隠しきりたい心情をえぐるタイプの
大好きなやつ。何者→何様で読んでいただけたら幸いです
「女子的生活」坂本司
これは、もしかしたら、昔NHKドラマ10で志尊淳が、めちゃかわ女装男子を演じていた原作ですかな?
意味深なストーリーへの入りも良い
吹っ切れた、女の子になって女の子と付き合いたい、今はまだ女装男子の切れ味良い攻め気味の会話がそそる
「十八階のよく飛ぶ神様」似鳥鶏
悪い神様と良い神様との同居
シュール 似鳥さんはこちらが本領なのかな
「冷やし中華にマヨネーズ」吉川トリコ
十三年という時間を過ごしたカップル
最初は確かに好きだった
生活感の食い違い 目に付く悪癖
いつしか 部屋をシェアする関係に
クズな男が浮気を繰り返し部屋を出ていく
そうそう、今は悲しくても別れて正解
「ジャンピングニー」越谷オサム
好きな男はどうも生き方が甘い
嫌いになったわけではないが、自分次のために別れを告る
「隣の空も青い」飛鳥井千砂
「鳥かごの中身」徳永圭
彼女がインコを逃して出ていく
そのあとに迷い込む隣の部屋の少女
「月の砂漠を」三上延
順不同でしたー -
Posted by ブクログ
◆心に刺さったワード◆
⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
⚫強い心は強い肉体に宿る
◆読んでみたい本◆
⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
⚫世界の実相をつかみたい人 古井由吉 辻
⚫次から次に変人が出てくる 村上龍 ライン