麻耶雄嵩のレビュー一覧
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ネタバレ化石マニアの女子高生・神舞まりあ(探偵)、幼馴染で1つ年下の桑島彰(ワトソン)の物語。
連作短編集。
<あらすじ>
マリアは赤点ばかり取ってるバカで、化石好きで、古生物部の部長。
桑島はマリアの下僕というかツッコミ担当で、いやいや古生物部に入部させられてる。
古生物部の部員はその2人のみ。
そこで生徒会は、部室の不足を理由に古生物部の廃部を迫ってくる。
それに反抗するマリア。
そんな中、周囲で殺人事件が次々と発生。
(全6章で各章に1事件)
マリアは事件の度に推理。
その推理で導き出す犯人は必ず生徒会の人間。
何故ならマリアは生徒会の面々がキライだから。
そんな推理に桑島はツッコミまくりのダメ出し。そもそも探偵は頭が良い人がやるもんだ、とけなし、マリアは渋々引き下がる。。。
どの事件も警察が介入するが結局犯人はわからず。
そんなやりとりを6回繰り返した後、真実が明かされる。
<オチ>
最後は古生物部に新入部員として入ってきた生徒が殺害される事件だった。
マリアは相変わらず生徒会の人間を犯人とした推理を桑島に披露したが、桑島はその推理がほぼ正解だったことに驚いた。
何故推理がオシイことがわかったのか。
それはその事件の犯人は桑島だから。
新入部員がマリア殺害を計画してて、桑島はそれを止めようとして殺害してしまったのだ。
これまでのマリアの推理はズサンだったからツッコミを入れて推理を否定していたが、その推理が実はすべて当っていたのでは?と思う桑島。
そして桑島はマリアのワトソン役として、マリアの推理は今後も否定し続けようと心に決めた。
そうしないといずれマリアが真相にたどり着き、桑島が犯人だと推理してしまうから。。。 -
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貴族探偵シリーズ第2弾。
使用人たちに推理をさせる優雅な高等遊民「貴族探偵」に、新米女探偵高徳愛香が果敢に挑む。
事件を解決できるのは、果たしてどちらか。
推理などという〈雑事〉はすべて使用人任せという斬新な探偵ミステリですが、この続編では女探偵との推理バトルものとなっています。
行く先々で事件に遭遇する女探偵が誤った推理をし、ことごとく貴族探偵(の使用人)に真相を喝破されるという毎度のお約束展開にちょっと冗長を感じつつも、凝った説がいくつも披露される推理合戦は単純に面白かったです。
ものすごいトリッキーな趣向を取り入れたお話もあり、無理矢理な推理と感じてしまうお話もあり、中々アクロバティックなミステリ短編集でした。
論理的な推理をぞんぶんに楽しめるという点では素晴らしい作品です。
推理には影響のない、脇役の妙なキャラ立ちも気になりました。
独特の味を醸し出している作家さんなので、たまに無性に読みたくなります。 -
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やっぱりこの人の作品は面白い。
前作、貴族探偵もよかったですが
本作では女探偵の高徳愛香という新キャラが登場し、また違ったテイストになっています。
愛香の周りで事件
↓
使命感により操作開始
↓
愛香の推理
↓
貴族探偵の使用人の推理
という決まった流れです。
愛香が健気で、一生懸命で可愛い。
今までの麻耶さんのパターンだと
愛香がブラックになりそうですが、
本作ではそんなことはなく、安定した主人公キャラでした。
ドラマ化で武井咲さんが演じるということで、ぴったりなんじゃないかな。
そして、やはりひねりのあるお話が一つ。
詳しくは書きませんが、
あれ?誤植かな?と思ってしまう部分があります。
さすが麻耶さんだと思いました。 -
購入済み
普通
普通に面白かったが、目新しいところがあったかというと推理してるのかしていないのかあいまいな主人公くらいか。
そのかっこいいらしい貴族探偵がどうもわたしは好きになれず。
そうか、以前にはまった浅見さんとは正反対だもんな。 -
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ネタバレ捜査どころか、推理まで使用人にさせる貴族探偵が主人公のシリーズ。5つの短編からなるが,「こうもり」が秀逸。ただし,総合すると,複雑すぎる嫌いがある。もっとシンプルに騙してほしいところ。設定は面白いが,その設定を生かしきっているとも言い難い。★3で。
〇 ウィーンの森の物語
デキ:★★☆☆☆
密室モノ。トリックも平凡だし,そもそもバックルに正津の指紋があったことが真相に繋がる証拠とは思い難い。貴族探偵による真相解明という雰囲気だけはよいが,ミステリとしては及第点以下
※ あらすじ
都倉計器の社長,都倉政一が密室で殺害される。密室は,密室にするために糸をつかった偽装がされていることがあきらからであり,自殺ではなく,他殺であると断定され捜査がされる。容疑者は以下の人物
都倉政一の妻 光恵
都倉政一の愛人 旗手真佐子
都倉計器の営業部長 正津幸彦
都倉政一の姪 都倉江梨子
都倉政一の子 都倉忠仁
その後,旗手真佐子が自宅で殺害されていることが分かる。貴族探偵は,都倉江梨子とドライブをするために,事件を早期に解決すると宣言し,執事である山本を利用して推理をする。犯人は光恵。密室の偽装工作に失敗し,糸という物的証拠を残してしまう。光恵は,自分のバックと真佐子のバックを交換し,鍵をもっていないという状態を作ることで容疑の外に出ようとしたが,物的証拠が残ってしまったので,真佐子を殺害し,鍵を手に入れ,糸を回収する。その後,改めて偽装を行う。正津は光恵のバックに一度も触れていなかったが,光恵のバックのバックルから正津の指紋が出てきたことが証拠となった。
〇 トリッチ・トラッチ・ポルカ
デキ:★★★☆☆
死体の首が切られた原因として,死体にパーマを描ける姿を見せることでアリバイを作っていたという部分は斬新。話のテンポもよく,なかなか面白い。
※ あらすじ
首を切られた死体が発見される。その死体は複数の人間に恐喝をしていた主婦であり「K」というイニシャルの愛人がいた。教え子との関係を恐喝されていた高校教師の浜村康介が容疑者となるがアリバイが成立する。警察はアリバイ崩しの捜査をするが,捜査をする先々で謎のカップルが警察関係者として捜査をしていた。犯行現場と思われる倉庫で警察が捜査をしていると貴族探偵が現れる。貴族探偵がメイドの田中を使い真相を推理する。真犯人は美容師の小関。犯行時間は午後3時頃であり,犯行後,遺体の首を切り,その首から上にパーマをかけ,その姿を目撃させることでアリバイを作っていたというもの。警察は被害者の愛人の「K」が貴族探偵ではないかと指摘するが…真相は闇の中。
〇 こうもり
デキ:★★★★☆
大杉のそっくりさんである貴生川を絵美の恋人だと思わせる叙述トリックを駆使した作品。字の文では貴生川と書き,会話文では大杉と書く事で,あたかも貴生川と大杉が別の人物として同席していたように読者に誤認させるという技工の限りを尽くした作品。面白い。こういう技巧的な作品は好みである。欠点は技巧的すぎて一読して分かりにくいこと。もう少しすっきり書いて,分かりやすくした上で騙してほしかった。
※ あらすじ
ストーカーに悩まされ,傷心旅行に来た寺崎紀子と安永絵美。二人は老舗旅館,風媒荘を訪れた。風媒荘には,作家,大杉道雄,その友人の作家堂島尚樹,大杉の妻の真知子,真知子の妹の佐和子,佐和子の夫の水橋,そして松野という男がいた。佐和子はかつて松野,堂島と付き合っていたが,現在は大杉と不倫をしていた。佐和子が殺害される。一見,アリバイがあると見えた大杉が犯人であり,妻の真知子も共犯だった。アリバイには貴生川という大杉に似た男を使っていた。
〇 加速度円舞曲
デキ:★★★☆☆
俗説や迷信を盲信する厄神という人物が被害者。殺害現場が異なることを誤魔化すが,北枕にならないように部屋全体を模様替えしたという作品。バカミスなのだが,貴族探偵の設定そのものがバカミスなので,これはこれでアリだろう。
〇 春の声
デキ:★★☆☆☆
弥生という女性の三人の婿候補が,お互いに他人を犯人に見せかけて他者を殺害し,死んでしまうという作品。入り組んでいるうえに,読みにくい。正直ピンとこなかった。 -
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アンソロジーは、初読みの作家さんを手に取るきっかけにもなるのだけど、今回は、お馴染みの作家さんに大軍配な感じ。
「ウシュクダラのエンジェル」
他の国の宗教や慣習を安易に批判・否定するわけではないのだけど、なんとも切ない展開だった。そういうお話に、京介の語り口がやけに似つかわしい。
「禁じられた遊び」
ずっと綸太郎パパの入院話で、どんな事件に関わるのかと思ったら。
あの映画を一ひねり二ひねりした展開はさすが。
でも、名探偵の本領発揮はなかったような(笑)
「詩人の死」
なんていう毒を含んだ作品なんだろう。
いかにも葉村晶、いかにも若竹七海。
「バルーン・タウンの裏窓」
懐かしのバルーン・タウン。
どこかユーモラスな展開にほっとする。 -
購入済み
麻耶作品で一番素直なミステリー
ちょっと無理あるストーリーだけど一番衝撃は少なかった。
なるほど、と思える素直なミステリー。
ただ、これだけの狂気を見たあとだと、最後の微笑ましい顔ですら疑いたくなる。 -
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ネタバレ麻耶雄嵩は,文章が読みやすく,えぐい話が多いので,かなり好きな作家のひとり。「隻眼の少女」は,日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した作品ということで,読む前から期待が高まる。
内容は,二部構成になっている。
第一部は,1985年の冬に起こった連続殺人事件を二代目御陵みかげが解決する話。
第二部は,2003年の冬に起こった殺人事件を三代目御陵みかげが解決する話。
いずれの事件の真犯人は二代目御陵みかげ。1985年の事件は,自らの目を2歳のときに抉ったという父を殺害するために,カモフラージュとして琴折家の人間を殺害していく。自らの探偵としてのデビューという位置づけでもあったので,ダミーの犯人としてスガルという被害者の母親を用意するという鬼畜ぶり。
2003年の事件は,1985年の事件で,子どもを作るために利用した自殺志願者の種田静馬という男が生きていることが分かったので,三代目には父はいらないという理由で殺害を計画するというもの。またまた,カモフラージュのために琴折家の人間を殺害する。
種田静馬の視点から見ていると,二代目御陵みかげの手のひらの上で踊らされているという,非常に救いのない話にみえるが,みかげは静馬のことを本当に好きだったとも取れる描写もある。最後は,娘である三代目御陵みかげとともに生きていくというハッピーエンド。そこまで救いがない話ではないか。
どちらかというと,ハッピーエンドで終わらない方が,麻耶雄嵩らしく好みの作品になったと思うが,世間的な評判はハッピーエンドの方がよくなるのかな。
作品全体の雰囲気は好きだけど,最後が、ハッピーエンドだったところが個人的に気に入らないので評価としては★3で。 -
Posted by ブクログ
ネタバレメルカトルが相変わらずと言う感じで、とても好き。
自分の目的の為なら犯人でっちあげなんて当たり前。
なのでメルカトルと美袋の為の殺人同様、本当の犯人が誰か?というのはわからないまま。
それがメルカトル鮎なので、そういうものだと受け入れるしかないけど今回本当に誰が犯人なんだよ!ってなりすぎて。
それが狙いなので仕方ないのはわかってるけど。
個人的には「九州旅行」が最高に好きです。
また、美袋がメルカトルの所為で酷い目に会います。
でもこの話で特によくわかるけど、美袋自身も相当アレな人間なので(翼ある闇を読めば更にわかる)、同情の余地が余りない(笑)