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Posted by ブクログ
2013.9.8再読 処分
小説「メルカトルと美袋のための殺人」より、「化粧した男の冒険」「彷徨える美袋」「小人間居為不善」「水難」の4篇。
「後々までその名を人々の心に刻む銘探偵」を自称するメルカトル鮎。
日本一性格の悪い探偵だが、死体を足蹴にしたり、人が死ぬのを知りながら黙認したり、暇潰しのために自ら殺人が起きるよう仕向けたりする辺り、人として常軌を逸している。
そんな主人公を殺してやりたいとさえ思いながら、なぜか縁が切れない、ミステリ作家美袋(みなぎ)がワトソン役。
ミステリとしては小ぶりながら面白いが、探偵の特異さに目がいく1冊だった。