大鐘稔彦のレビュー一覧
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孤高のメス 第1巻
現役医師が実体験を小説化したものということだが、第1巻では白い巨棟を飛び出し、地方医療に従事したいという希望を胸に、先ずは自分の腕を上げることが必要と、大学、研修センターとして海外の有名外科医に師事するのだが、本当にこんな方がいるのだろうかと疑いたくなるような、話になっている。また海外の外科医の門戸を叩き、その手術現場に入り込み、手術の技を盗むということが、現代医療の現実の場面なのかとびっくりする。たしかに学校で日進月歩の技を教えることはできないだろう。と同時に、教えられたからといって誰もができるわけでもないのだということを改めて知らされた。
「エホバの証人」も無輸血手術 -
Posted by ブクログ
医者をどうやって選ぶべきか?
著者の実体験を基に書かれたフィクションで、一部実名で記載という前書きからも、この本の内容が現実に起きている医療現場の様子をかなりの部分再現していると想像できるが、普段何気なく掛かっている医者の腕前にも大きな差があるということは、あまり気にしたことが無い。また個人個人のモラルの問題も診療という行為に現れてくるということが良く分った。怖いことである。
優秀な外科であっても専門外の分野では、他人に任せなければならない。それが自分の肉親であり、しかも自分が分野こそ違え優秀であったなら。任せた医者が信頼に足りない人であったなら。それでもミスではないかという疑念を抑えること