大鐘稔彦のレビュー一覧
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孤高のメス 第1巻
現役医師が実体験を小説化したものということだが、第1巻では白い巨棟を飛び出し、地方医療に従事したいという希望を胸に、先ずは自分の腕を上げることが必要と、大学、研修センターとして海外の有名外科医に師事するのだが、本当にこんな方がいるのだろうかと疑いたくなるような、話になっている。また海外の外科医の門戸を叩き、その手術現場に入り込み、手術の技を盗むということが、現代医療の現実の場面なのかとびっくりする。たしかに学校で日進月歩の技を教えることはできないだろう。と同時に、教えられたからといって誰もができるわけでもないのだということを改めて知らされた。
「エホバの証人」も無輸血手術の章では、助けたいという良心の塊のような思いだけで本当にリスクを負う人間がいるのかと半信半疑でもある。
だからこそ自分会社を選ばなければならないのだということについて考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
医者をどうやって選ぶべきか?
著者の実体験を基に書かれたフィクションで、一部実名で記載という前書きからも、この本の内容が現実に起きている医療現場の様子をかなりの部分再現していると想像できるが、普段何気なく掛かっている医者の腕前にも大きな差があるということは、あまり気にしたことが無い。また個人個人のモラルの問題も診療という行為に現れてくるということが良く分った。怖いことである。
優秀な外科であっても専門外の分野では、他人に任せなければならない。それが自分の肉親であり、しかも自分が分野こそ違え優秀であったなら。任せた医者が信頼に足りない人であったなら。それでもミスではないかという疑念を抑えることが本当にできるのだろうか?
当麻鉄彦の母親の手術後の経過からは、脳外科手術に及んだ執刀医の能力不足を非難する気持ちは無いのだろうか?
病気をするのが怖いと思わせる。たかが痔疾患一つでも、外科医の腕や技術しだいで後々に遺恨を残すことがあるなんて。 -
Posted by ブクログ
孤高のメス 第5巻
生体肝移植を行った実川の失敗から1年。自分の目の前に肝移植を行うことで助けられる患者と、ドナーとなる脳死患者がいる。その時医師は何を考え、どんな行動を取るのか?
そもそも、肝移植に当たっては、乗り越えなければならない相性の問題が存在する。いくつもの条件をクリアしなければ移植をすることができないのだが、この体験を基にしたフィクションでは、時期も条件も合致した例がすぐに見つかっている。逆に言えば肝移植を必要としている人と、脳死と呼ばれる人が、実は想像をはるかに超える数 世の中に入るということなのか?
もしそうだとすれば、自分が健康体でいられることが実はかなり幸運なことなのかもしれない。