加藤典洋のレビュー一覧
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3.11の原発事故を契機として現代社会のリスクを根源的に問い直す内容。ここでも、彼は原発事故のもつ思想的な意味を問うため、現代産業論、リスクと保険の関係、科学技術史などを改めて勉強し直す。この誠実さが、結論に関わらず、読み手の納得感を生むのだろう。
まず、著者の心を強く揺さぶったのは、原発にかけられるはずの保険が更新できなかった、という小さい記事だ。これが、産業の発展があるリスクの許容限度を超えたのではとの危機感を著者にもたらす。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」や、「成長の限界」論など「地球の資源はもはや無限ではない、有限だ」という警告は繰り返されてきた。しかしそれらが力を持ちきれなか -
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高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考えるなど科学を発展させている考えが書かれている。
白井聡「消費社会とは何か-『お買い物』の論理を超えて」ではボードリヤールの考えを援用し、いわゆる「消費」的な感覚が政治や教育にも適用させようとする現在の社会のゆがみと弊害を述べる。
山崎雅弘「『国を愛する』ってなんだろう」では、政治的無関心が生む危険 -
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【読書メモ】
p185
・何のために勉強するのですか?
自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を言う。ただそのためだけに勉強するのです。山本義隆
p190
・同じことを、違った側面から考える視点を与えてもらうためにディスカッションをするのです。当たり前のことですが、自分は自分の考えに染まりきっています。そこへ、違う刺激を与えてもらって、自分の考えを方向転換させたり、バージョンアップさせたりすることが重要なのです。
p103
・科学がグローバルである最大の理由は、真実をあつかうからということです。
…科学的な視点は予測できない社会を生きるうえでの全員にとってマストなものの見方なのかもしれ -
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全600ページ余りの大作であるが、意外と読みやすく引き込まれる。歴史に詳しくなく、また特に近現代史については子供並みの知識しか持ってないので、明確な感想は持てないが、まずは世界戦争の評価について。これまでに知っていた事と当然ではあるが裏もあるわけである。戦争を始めるのにも誰もが納得できる理由が必要であるし、戦争を終らせる時に戦後の関係を支配するための策略が作られることもある。特に第二次大戦は米国の原爆の使用を正当化するための策略を練り、明らかに大量破壊兵器であるにもかかわらず、別枠におかれている矛盾。戦後日本の構造として、憲法9条の理念は理想と懲罰が含まれていたが、何よりも国民が最大の支持基盤
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これまで読んだ中で、最も分厚い新書かもしれない。著者は、これを高校生向けに書いたと巻末で述べている。確かに比較的平易な語調で綴られるため、読み進めることは可能だ。そして、現在我々が抱えている、対米関係、憲法9条、基地問題、核の問題を、第1次世界大戦前後より背景を概説しながらひも解いていく。原爆投下の責任に関しての論考はスリリングで、これまで教科書等では決して読めなかったことだ。確かに高校生に勧めたい、というのは頷ける。筆者は説く、問題解決の糸口は国際主義と9条の左折の改憲にあると。後半は、どうすればよいか、ということに力点が置かれ、一気に読み進めてしまった。シリア問題などを見ると、筆者の夢見る