白浜鴎のレビュー一覧
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キーフリーとオルーギオの過去が深く描かれた第16巻。
あの2人にも喧嘩をしたり、冒険をしたり、夢を語ったり……そういう子供らしい子供時代があったことにちょっと安心した。険悪な仲から始まった友情というのがまた堪らないね。キーフリーの家出を止めるのではなく、一緒に行こうとするオルーギオの優しさはもちろん、その優しさをきちんと受け止めたいと願うキーフリーの人間性が本当に尊い。
だからこそ、図書の塔に挑んだときのエピソードは悲しくて仕方なかった。親友のために自らを犠牲にしたオルーギオ……親友との約束を守るために嘘をつき続ける道を歩むことになったキーフリー……どちらの想いも報われないまま現在に繋がっ -
Posted by ブクログ
長かった銀夜祭編もついに佳境。
絶望的なピンチを救うのは、やっぱり子供の柔軟な発想なんだね。掟に縛られた大人よりよっぽど頼もしい。ココがアイデアを出し、アガット、テティア、リチェがそれを形にしていく……得意も好きもバラバラだった子供たちが手を取り合う姿にただただ感動しちゃったよ。心なしか、作風も一気に明るくなった気がする。
とくに終盤……ひとりで飛び出したココをアガットが追いかける場面なんかは、王道ながらもワクワクが止まらなくなる最高の演出だった。あの「不可能を可能にしてやろう」っていう気概は、『リトルウィッチアカデミア』っぽくて嫌いじゃない。むしろ、好きよりの好き。
何にせよ、希望に溢 -
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魔法の万能性を隠したい魔警団、魔法の力を公にしたい国王たち、禁止された魔法の復活を目論むつばあり帽、そして魔法の掟に疑問を持ち始めた魔法使い……。
各陣営の思惑や疑念が複雑に入り乱れ、いよいよ銀夜祭編の着地点が見えなくなってきた。当初の予定としては、ココが銀夜行列で優勝(?)して王様に謁見する権利を得ることだったはず……それが国を巻き込んだ大騒動に発展するとはね。もはや、テロの領域。
どの陣営にとっても益になるとは思えないけど、これで誰か得する人がいるのかな?
もしこれらすべてがエンゲンディルの利己的な行動ゆえの騒動だとしたら、本当に迷惑な爺さんだな……。混乱の元凶を早々に打ち倒してくれ -
Posted by ブクログ
10巻という長い時間を経て、ついに和解。
決して仲が悪かったわけではないけど、「ごめんさい」をきちんと言葉にするのとしないのとでは、やっぱり雲泥の差だよね。なあなあで済ませず、正面から向き合ったことで、さらに深まっていくココとアガットの友情がとにかく最高だった。ココの真っ直ぐな誉め言葉に照れるアガットの可愛らしさはもちろん、妹弟子のピンチに駆けつけてくれる姉弟子の姿には、胸がアツくなっちゃったよ。
これは、どこか危うさを孕んだ大人の友情(キーフリー×オルーギオ)の対比だったりするんかな……まぁ、何にせよ、ココとアガットがこれから紡いでいくであろう魔法にめっちゃ期待してる自分がいる。
暗雲 -
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ネタバレ見えない流れに運ばれながら、それでも、私たちは光を求めて羽ばたく
上橋先生が、執筆から20年以上の時を経て蘇った「幻の1冊」。
それに、なんと言っても、装丁が素敵すぎる…!
本作は、フリガナも振ってあるので、小学生でも読める。
ファンタジー初心者にも、オスメメの作品な気がする◎
1話完結のファンタジー小説!
世界観に一気に惹き込まれます!
読みやすくて、手に取りやすい作品です。
最後の終わり方が良かった!
実際に最初に執筆してた時代の本作を読んで、読み比べてみたいなぁ。
それで、何がどう変わったのか、改めて読み直したいと思いました! -
Posted by ブクログ
漫画で性暴力被害に関するフラッシュバックの注意喚起を見たのは、これが初めてかもしれない。人の心に寄り添う優しい世界観ゆえの配慮なのかな……作者と出版社の心遣いに感激してしまった。被害に遭った女性キャラの意志と尊厳を保ちつつ、男性キャラが性加害者をキッチリ断罪している描写には、作者の「人となり」というのか……誠実な正義感に触れたようで気持ちが好かった。
そして、つばあり帽と出会ってしまったクスタスくんは、やっぱり闇堕ちしていたご様子。
でも、まぁ……世界の理を保つためとはいえ、打ちひしがれているクスタスからしてみてれば、「掟があるから救わない」なんていう魔法使いの戯言は知ったこっちゃないよね