橋爪大三郎のレビュー一覧

  • ふしぎなキリスト教

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    大澤真幸が最初に、この本はとても素晴らしいと自画自賛してて、橋爪大三郎も最後で同様に自画自賛してるんだけど、本人たちが言ってるほど、おもしろくはなかったぞ。

    でも、分かりやすい部分もあって、読んで良かったと思ってる。
    分かりやすかったのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の関係。どこまで一緒で、どこからが違うのか?それが、クリアーに整理されてた。

    イスラム教の方が、論理的に矛盾が少なく、キリスト教は矛盾がいろいろあるので、ギリシャ哲学みたいなものを通じて「三位一体」という、どう考えても、理解しにくい理屈をつくりだした。

    ところが、前近代までは、イスラム世界や中国のほうが文明的にリードして

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    2022年01月07日
  • 人間にとって法とは何か

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    人間社会から自然に発生したであろう、法という概念。何であるか?と問われ、すぐには回答できそうにない。法が起こる歴史的過程で、宗教とのかかわりが密接である事を知る。ユダヤ教やイスラム教は、教義そのものが法律である。キリスト教は政治に上手に利用された感じがする。仏教では、教義は社会ルールとはならなかったようだ。中国社会では儒教で支配、日本では宗教は全く別物と言う感じがする。法感覚が他民族とずれているのかもしれない。寛容さ、順応性を持ち、場の「空気」により、支配を行っていた。リバタニアリズムは、民主主義における、経済的自由と人格的自由を基軸とする。自由とは?どこまで民営化するか、などの問題を含んでい

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    2013年01月14日
  • 世界がわかる宗教社会学入門

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    この本読んで一番最初に感じたことは、高校時代に世界史Bを習ってなかった人には未知語だらけで読み進めるのが大変だろうな、ということ。世界史を習ったことがある人はお馴染みの用語や人名が多いため入りやすいと思った。ビギナーにとって宗教思想に触れるのによい一冊だったと思う。何度も読んだ方が知識が蓄積されそうな一冊。

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    2019年04月25日
  • アメリカの行動原理

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    アメリカを理解するために新大陸とキリスト教を補助線として使って考える。
    話し言葉でわかりやすいんだけど、ちょっとそれはどうかなって議論もあったり。
    でもトクヴィルが出てきたり面白い指摘は多かった。

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    2012年06月22日
  • 政治の教室

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    教室という名の通り、政治の起源から話を始めています。
    国家というのは統治契約に基づくもの、というのが基本スタンスで、憲法がその契約条文である、というもの。

    それはそれで一つの国家観なのですが、まぁ教室というくらいなのでもう少し概括的な内容も期待したかったところです。

    ただ、鳥瞰図ではない代わりにストーリーがきちんとできていたので読み物としては面白いかと。行動する政治学としては成功してるかもしれません。

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    2012年06月05日
  • はじめての言語ゲーム

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    言語ゲームというものを初めて知るという立場からすると何となくのイメージはつかめるが、詳しいところは良くわからない。
    論考の概略説明も、元々が難解なのは仕方ないにしても、単純化しすぎの様に思う。対角線法の説明は1ページ割かれている程度だが、これだけ見ても自分には理解できないと思う(事前の知識があったから何とかわかる)。
    ヴィトゲンシュタインが生きた時代背景を交えて、思想的な側面をさらうことができたのは良かった。

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    2012年05月27日
  • はじめての言語ゲーム

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    文体が割とキツメのトンデモ臭を放っていたので、私にはこの本を正しく評価できないかもしれない。でも、「論考」の「7.語りえぬものについては、沈黙しなければならない」については、別視点から眺められたような気がする。まあ、読んで良かったのかなー。

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    2011年11月14日
  • はじめての言語ゲーム

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    哲学者ヴィトゲンシュタインは、前期と後期で思想が異なるが、後期は言語ゲームに没頭した。本書はヴィトゲンシュタインの思想を解説しながら、世界は「言語ゲーム」で理解することができる。
    また後半では人類が新たな世界観を獲得するのも「言語ゲーム」によるのだという。

    前期ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』と後期ヴィトゲンシュタインの『哲学論考』を対比させながら説明している。また、ヴィトゲンシュタインの生涯をおっていて、親近感がわいてきた。それにしてもユダヤ人の才能はすごい。

    言語ゲーム:規則(ルール)に従った人々のふるまい。

    ・世界は、n人m個の言語ゲーム。
    ・紙幣に価値があるのは皆が共有し

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    2011年11月01日
  • はじめての言語ゲーム

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    前半は快調。やっぱり橋爪大三郎はおもしろい。と思ったが、後半の宗教の話になると俄然眠くなった。夏の暑さのせいか?同じところを何度も繰り返す始末。読みだした動機が、野矢茂樹『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』を読む前に、軽くアウトラインを頭に入れておこうというものだったけれど、この本はタイトル通り、言語ゲームについての話で、私の期待と微妙にずれていた。ウィトゲンシュタインにまつわる話は興味深かった。数学の内容は…。久しぶりに「対角線論法」の文字が懐かしく、でもなんとなく自分の記憶と違って『解析概論』をみたらやっぱり少し違っていた。「論法」としては同じ。

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    2011年08月15日
  • 政治の教室

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    ネタバレ

    「安保タダ乗り論」:なぜタダ乗りさせてもらえたかというと、冷戦構造のもと、日本が自由主義陣営のショウウインドウになっていたため。ソ連と中国の目と鼻の先で、敗戦のズタボロからみるみる立ち直った。そんな日本が繁栄すればするほど、「ほら、資本主義になればこんなに得するんですよ」とアピールできる。そのためには、日本の安全保障を負担するくらい、アメリカにとってはお安い御用だったのです。p141

    【草の根民主主義の作り方 10箇条】
    ①政党として、活動しよう
    ②どんな意見も、自由に述べよう
    ③何人か集まりグループをつくろう
    ④地域ごとに、政党支部をつくろう
    ⑤政党支部の役員を、選挙しよう
    ⑥予備選の準備

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    2011年05月26日
  • アメリカの行動原理

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    覇権国家アメリカは究極的に何を目指しているのか。
    社会学の視点で“新大陸”“キリスト教国家”などの成り立ちを捉えれば、「自由の国」の行動原理が浮き彫りになる。
    財産の相続法や選挙など平等と民主主義を実現する社会の仕組みから、ハンバーガーやジーンズといった便利さを追求する消費文化、そして冷戦や9・11を経て至った単独行動主義まで、アメリカならではの思考パターンを考察。
    はたしてその覇権は続くのか、日本がとるべき道とは…。
    エッセンスを明快につかみ出した超常識のアメリカ論。

    [ 目次 ]
    プロローグ 講義を始めるにあたって
    第1部 歴史から見えるアメリカ(アメリカとは何なのか;宗教

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    2011年04月23日
  • 政治の教室

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    政治はダーティーだから、軽蔑する。
    軽蔑するから関わらない。
    関わらないから政治はよくならない。
    よくならないからますます軽蔑する-日本を覆っているそんな悪循環をどう断ち切るか?民主主義の成立を歴史的・宗教的に解きおこす“原理編”。
    日本的政治の問題点をクリアに分析する“現実編”。
    政治がよくなる「金」「人」「情報」のあり方を提案する“改革編”。
    民主主義についての正しい知識と理解を身につけ、私たち一人一人が政治の主人公として行動するのをサポートする、待望の教科書。

    [ 目次 ]
    第1部 原理編(政治の本質 ギリシャの民主制 ユダヤ教の政治思想 儒教の政治思想 近代民主主義の特

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    2011年04月20日
  • 世界がわかる宗教社会学入門

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     日本のキリスト教徒が1%とは驚いた。隣りの韓国では国民の半分がキリスト教徒なのだとか。日曜日は安息日なので遊べないはずなのだが、ソウルあたりの賑わいをTVで見るとにわかには信じられない。わたし的には厳しい戒律がない、緩やかな宗教が好みなのだ。そうすると当然、一神教は肌に合わないだろう。「鰯の頭も信心から」と言うし、どちらにしても信じない者は救われない。

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    2015年05月11日
  • はじめての言語ゲーム

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    たまには、コムズカしい本でも読んでみようかと思ったのだけど・・・どうなんだろ。

    昔、子供向けの哲学入門書で「人間の論理は言語の限界を超えることができない」みたいなことが、書いてあって、「ふーん」と感じたのを思い出して、読み始めたのでした。

    この手の本では、比較的読みやすい本だけど、読み終わったあと・・「で、なんだったんだっけ」という感覚になってしまった。。読んでるときだけカシコい気分になったのだけど、いまいち身にならなかった。。

    でも、こういう本は電車の中でブックカバーなしで読みたくなります

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    2010年09月18日
  • 人間にとって法とは何か

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    法の原理といった非常に基本的なことが説明されている。

    宗教と法に関する説明が非常に多い。といっても、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、仏教・・・など、様々な宗教と法の関係について簡単に書かれているだけなのだが。

    法学部や法律を勉強している人には、基本的な内容過ぎておススメしない。

    むしろ、今までまったく法律と無縁な生活をしてきた人に、法律の考え方をさらりと知ることができるので、おススメします。

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    2010年07月27日
  • はじめての言語ゲーム

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    橋爪大三郎さんの「はじめての構造主義」が分かりやすかったのでこちらも読んでみることにした。
    現代思想を教養として知っておきたくて(だから特にウィトゲンシュタインについて知りたかったわけではない)、この本を読んだ。講談社現代新書は思想・哲学の分野の入門書に力を入れているようなので、色々読んでみたくて、まずこの本を手に取ったというわけだ。
    といっても、ウィトゲンシュタインについて全く知らなかったわけではない。岩波文庫の「論理哲学論考」を手に取ったことがあるのだが、全く理解できなかったからだ。(始まりからしてわからなかった。)
    しかし、そんな僕でもこの本を読めば大体理解出来た。(内容に関しては相変わ

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    2010年08月14日
  • 人間にとって法とは何か

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    [ 内容 ]
    イスラム法では利子が禁止!?
    アメリカのリバタリアニズムは売春やドラッグの合法化を主張している!?
    時代や文化圏によって異なる法には、どのような根拠や正当性があるのか。
    本書は、近代法の本質を「言語ゲーム」の観点から読み解き、キリスト教、イスラム教、仏教など宗教法の成り立ちを探る。
    さらに「公」の概念をもとに日本の法秩序を問い直す。
    人類は法によっていかに幸福を実現できるのか。
    自由と公共性は両立できるか―。
    正しい法感覚を磨くための最良のテキスト。

    [ 目次 ]
    第1部 法の原理―法はなぜ必要なのか(法とは何か ハートの法理論 近代法の原則とは何か)
    第2部 法の歴史―古代宗

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    2010年05月29日
  • はじめての言語ゲーム

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     哲学者ヴィトゲンシュタインの生い立ちから、前期『論理哲学論考』・後期「言語ゲーム」の思想、それらの思想を産み出した社会的背景などを一通り学ぶことができる。「言語ゲーム」の考え方を、資本主義・全体主義といった政治体制や、世界の宗教に応用して解説されている部分もある。
     講義を聴いている感覚で、読みやすく書かれているのが良かった。前半の数学、論理学の部分は難しい印象を持ったが、肝心の「言語ゲーム」の解説部分はとても刺激的で面白かった。特に印象的だった部分を列挙すると、まず前期『論考』の最後はまるで「自動的に消去される」スパイ映画に出てくるテープのようであること(p.93)、「机」を分からせるため

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    2010年04月13日
  • はじめての言語ゲーム

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    Wittgensteinの言語ゲーム.
    初めて聞く名前だったし,概念すら知らなかった.

    Wittgensteinの思考の流れとともに言語ゲームについて書かれている印象.

    言語ゲームが哲学の諸問題を解決した.という記述が本書に見られるが,よくわからない.
    応用可能範囲が広いとも書かれているが,どのように応用するのかさっぱり・・・

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    2010年01月25日
  • はじめての言語ゲーム

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    メモ
    言語ゲーム:規則(ルール)に従った、人々の振る舞い
    社会は言語ゲームの渦巻きである。言語ゲームは、私たちが言葉を持ち言うことを可能にし、私たちが住むこの世界を成り立たせていることがらそのものである。
    社会は、言語ゲーム(の集まり)であること。
    懐疑論(skepticism)は、規則があるか疑う。⇒ヴィトゲンシュタインは懐疑論に批判的。

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    2009年10月07日