【感想・ネタバレ】人間にとって法とは何かのレビュー

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Posted by ブクログ 2010年03月03日

まさに、法とは何かについて書いてある本。法についての素人に分かりやすく書かれている。橋爪大三郎の本は、全て何か、一貫した価値観の基に書かれているので、それに共感できればどれも面白いが、共感できないと面白くないんだろうと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

2ちゃんねるで誰かがすすめているのを見て、半信半疑で買ってみた本。

まだまだ法務のプロとは言えない私ですが、一応は大学で4年間法律を学んだ身です。法律とは何か?という問いに対する答えぐらいは、自分なりに持っていたつもりでした。

しかし、この本のレベルには全然達していませんでした。

特に、法を考...続きを読むえるにあたって前提となる「公共性」についての一節に学びを得ました。
「自分の幸せを犠牲にして「公」のために尽くす、その分だけ自分は不幸せになるけれども、それは仕方がない−そういう関係ではいやですから、誰だって公共性のことなんか関心を持たないし、考えない(後略)」
「自分が幸せになるために、相手を不幸せにしてしまうのではいけない。相手も同じことを考えた場合、自分も不幸せになってしまうわけですから、なんとかここに調和を見出したいと思うわけです。(中略)法律もその手段だと思います。そして、このことこそ公共性ではないだろうか。」

その他、目次を見ていただければ分かりますが、歴史や宗教と法律とのかかわりについても、幅広くおさえられています。

法律について、酒の席で雑学チックに語りたい人にもお薦めします。

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Posted by ブクログ 2011年03月22日

橋爪さんは社会学者であり法学者ではないが、実にまともな理解の上に法を捉えており、大変読みやすい。
憲法についてもそうだ。つまりなぜ憲法に無関係に暮らすのが正しい態度なのかということを適切に答えられない人は意外と多いのではないか。
大まかにではあるが、宗教的な観点から法を捉え直すことに関しても、有意義...続きを読むだった。ユダヤ教にはじまる契約の概念と、儒教的な法の在り方の違い、そして日本人の法意識がこれらとどう関わっているのか、認識を改めた点が多くあった。

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Posted by ブクログ 2010年08月05日

宗教と法の関連性からリバタリアリズム、日本の法まで幅広く書かれている。また言語ゲームからの観点というのが法学者の書くものとは違うので新鮮。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

統治論のお話。法というルールや宗教という慣習の中でどのように統治していくかということが書かれとる。
最初宗教とか出てきて飛躍しすぎやろって思ったけど、うまく統治って観点でまとめられとって理解できた。そこらへんの宗教書読むよか、ためになる。

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Posted by ブクログ 2022年02月08日

宮崎版新書ブックガイドから。同作からのピックアップ数が多過ぎて、もうどれくらい読んだことやら…って感じ。身についている感、殆ど無いけど。それはさておき、本書も味わい深かった。著者が書いている通り、最終章だけで独立したエッセンスを持っていると思うし、そこだけ読んでも、タイトルの意味には迫れるんじゃない...続きを読むか、って感じ。明治維新で一気に欧風化を目指したように見えるけど、その実、律令制をずっと引っ張っていて、さらには天皇をどう扱うかってことまで絡んでくるという日本の特殊性が、当然のごと、法にも如実に表れている訳ですわな。何となく分かった風。

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Posted by ブクログ 2018年01月28日

社会学の立場から「法」の基礎をわかりやすく解説している本です。

とはいうものの、いわゆるポストモダン法学が問題にしているような、法の基礎についての考察を展開することが、本書のもくろみではありません。本書の議論の枠組みになっているのは、ウィトゲンシュタインの「言語ゲーム」の発想を借りつつ、著者自身の...続きを読む「言語的社会学」の観点から解釈された、アメリカの法哲学者ハートの法哲学の理解であるといってよいと思います。もっとも、こうした論点について掘り下げた説明はなく、むしろそうした議論の枠組みを前提に、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教の宗教が、近代法の形成にそれぞれどのような関係をもってきたのかということについての歴史的な解説がなされています。

そのほか、日本社会における法のありかたや、リバタリアニズム、国際法などの諸問題にも触れられていますが、いずれもかいなで程度にとりあげられているといった印象です。

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Posted by ブクログ 2013年01月14日

人間社会から自然に発生したであろう、法という概念。何であるか?と問われ、すぐには回答できそうにない。法が起こる歴史的過程で、宗教とのかかわりが密接である事を知る。ユダヤ教やイスラム教は、教義そのものが法律である。キリスト教は政治に上手に利用された感じがする。仏教では、教義は社会ルールとはならなかった...続きを読むようだ。中国社会では儒教で支配、日本では宗教は全く別物と言う感じがする。法感覚が他民族とずれているのかもしれない。寛容さ、順応性を持ち、場の「空気」により、支配を行っていた。リバタニアリズムは、民主主義における、経済的自由と人格的自由を基軸とする。自由とは?どこまで民営化するか、などの問題を含んでいる。国際法とは法ではない。

講義ノートのようだ。平易な説明であり、分かりやすい。専門用語の使用は、控えめである。全体的な構成、話の流れも良くできていると思った。

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Posted by ブクログ 2010年07月27日

法の原理といった非常に基本的なことが説明されている。

宗教と法に関する説明が非常に多い。といっても、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、仏教・・・など、様々な宗教と法の関係について簡単に書かれているだけなのだが。

法学部や法律を勉強している人には、基本的な内容過ぎておススメしない。

むしろ、今ま...続きを読むでまったく法律と無縁な生活をしてきた人に、法律の考え方をさらりと知ることができるので、おススメします。

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Posted by ブクログ 2010年05月29日

[ 内容 ]
イスラム法では利子が禁止!?
アメリカのリバタリアニズムは売春やドラッグの合法化を主張している!?
時代や文化圏によって異なる法には、どのような根拠や正当性があるのか。
本書は、近代法の本質を「言語ゲーム」の観点から読み解き、キリスト教、イスラム教、仏教など宗教法の成り立ちを探る。
...続きを読むらに「公」の概念をもとに日本の法秩序を問い直す。
人類は法によっていかに幸福を実現できるのか。
自由と公共性は両立できるか―。
正しい法感覚を磨くための最良のテキスト。

[ 目次 ]
第1部 法の原理―法はなぜ必要なのか(法とは何か ハートの法理論 近代法の原則とは何か)
第2部 法の歴史―古代宗教と法(ユダヤ教と法 キリスト教と法 イスラム教とイスラム法 仏教と法 儒教と法)
第3部 日本人と法―法感覚を鍛えるために(日本社会と法 明治国家と法)
第4部 未来を構想するために―法と自由をめぐるいくつかの問題(民主主義とリバタリアニズム 国際社会と法)

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