瀬川貴次のレビュー一覧
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「ばけもの好む中将」のスピンオフ的な物語でした!
今源氏と名高い中将が色んな怪異に悩まされるという内容でした!
「ばけもの好む中将」を読んでいても読んでいなくても楽しめる内容でした!
全てが源氏物語にかかってるのも面白かったです!
宣能は本物の怪異に遭遇したいのに、遭遇できず…
雅平は怪異が苦手なのに、本物の怪異に遭遇してしまい……
でも、雅平の話を宣能は偽物の怪異として理路整然と説き伏せてしまうんですよ!
だけど、1部は本物の怪異だったという…なんということでしょう!
最後に雅平の分身が現れて、彼の恋人のもとを訪れるのは怖かったです!
後、女性の生霊……
女性ほど恐ろしい存在はいないと改め -
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「ばけもの好む中将」シリーズの作家さんだけに、テンポよく読めて楽しめた。
表紙の二人はずいぶん愛らしく描かれているが、作中の二人は当時で言えば中年。清少納言に至ってはまだ四十前後のはずだが出家姿の髪は白くなっている。
この作品での源氏物語は、紫式部(香子)が中宮・彰子に仕える前に第一部は出来ていて評判になっているという設定。その評判をわが娘・彰子と主上とを繋ぐ手段に使おうと、道長が香子を御所に呼ぶ。
一方の清少納言の方は、御所を下がって何年も経ちあばら家暮らし。
そんな二人が御所を徘徊する霊鬼の正体をあばくためにタッグを組むことになり…という作家さんお得意の展開。
個人的に興味深く読んだ -
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〈ばけもの好む中将〉シリーズのスピンオフ。
『今源氏』と噂される中将カルテットの中で一番のプレイボーイ・雅平が出遭う、「源氏物語」を髣髴とさせる怪異4話。
本編の方がシリアス展開になってきているので、こちらはちょっと息抜きの感じで楽しかった。
雅平にすれば次々怖いことが起こって堪ったものではないだろうが。
それにかれが単なるプレイボーイではなくて女性に対してきちんと優しい気遣いもしているということが分かって評価格上げとなった。
「雨夜の怪異がたり、もしくは末摘花」
奥手の上総宮の姫君に通うと、何故か鼻の長い男性の霊が出てきて邪魔をして…。
「廃屋での逢瀬、とくれば夕顔」
陰陽師の占いによ -
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「ばけもの好む中将」シリーズのスピンオフ作品。
宰相の中将・雅平をメインとした連作四編&幕間に著者のコラムが収録されております。
“今源氏”と名を馳せる宰相の中将・雅平は、数々の女性と浮名を流しているプレイボーイ。
そんなイタリア人男性もとい光源氏ばりに恋を追いかける雅平ですが、“源氏物語”を彷彿とさせる怪事に次々と見舞われてしまい・・・。
本編の方がシリアス展開になってなってきているので、番外編の本書では、初期の頃のようなドタバタ感が楽しめて、良い羽休めになった感じで良かったです。
今回雅平のお相手(?)として登場する女性陣も、上総宮の姫君(末摘花)、昼顔の君(夕顔)、月夜野の君(朧 -
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ばけもの好む中将のスピンオフ。
悩まない光源氏な中将が主人公。
本編では主人公たちが化物騒動に自らつっこんでいくのにその種明かしを自分でしてしまうという推理ものだが、今回は本編主人公に種明かしされたあとやっぱりちゃんと怪異譚だったということを本人だけが酷い目に遭ってわかる(そして本編主人公たちには信じてもらえない)というホラーコメディ。
光源氏とくらべてこちらの中将は基本的にひとがいい。光源氏と比べると格段に家庭環境にも恵まれお坊ちゃんでポジティブ。
自分好みに幼女を育てるなんてとんでもない、自分で美しくなった花である女性だからこそ恋愛したいとかなりまっとうな性癖。
下心あるとはいってもへたく -
購入済み
淡々といく
先生の本は何冊も読んでいて好きな本も多いのですが、このシリーズは地の文が淡々としていて、何も引っ掛からず終わったという印象です。
ここまで綺麗なだけの文章にしなくてもいいのでは?と思います。
一巻よりも二巻の方がキャラが動いてきた気がしますが、もう買わなくていいかなって感じです。 -
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ネタバレ仁寿殿で発見された大量の鮮血。
洛外の稲荷神社に深夜現れる三本角の鬼の正体は。
葵祭の場所取りの集団が出逢った四つ目の物の怪たち。
歌も楽器も苦手で恋人もなかなか出来ない、右兵衛佐宗孝は、「ばけもの好む中将」と噂の貴公子、左近衛中将宣能に引きづられて奇怪な事件に巻き込まれるが。
最近、あやかしの本が多い中、ホームズのような宣能の洞察力にワクワクして、不器用な宗孝もワトソンみたいだし、このコンビのこれからに期待。
平安時代の後宮のドロドロやきな臭い闇で起こる怪異をこれからも二人でひっそりと解決するのかな。
宗孝の12人の異母姉、今回は5人?しか紹介されなかったけど、それぞれ個性的でニヤニヤして -