あらすじ
数えで12歳となった白菊丸は、母と離れて勿径(もっけい)寺へと入った。さる貴き方の落胤である白菊丸は寺で修業し、ゆくゆくは僧侶となるのだ。始まった寺での日々。同じように預けられた稚児たちと一緒に学び、幅広い教養を身に着けていく白菊丸は、ある日、先輩稚児たちに声をかけられた。曰く、勿径寺の宝蔵には力ある物の怪たちの骸が封印されている。新しく寺に入った者は、胆力を鍛えるため、夜中にひとりでその宝蔵に行かなければならない、と。新人いびりとも知らず、その夜、白菊丸が宝蔵を訪れるとそこには白い毛皮をまとった物の怪がいて…。稚児たちがつぎつぎと騒動に巻き込まれるなか、和尚には何やら隠し事があるようで?
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Posted by ブクログ
幼くして寺に稚児として預けられた白菊丸。
とてもいい子なのだけど、和尚様の定心をはじめ、小坊主の知念、先輩稚児の千手にその取り巻きの2人と周囲の人たちが魅力的であっという間に読んでしまった。
封印されたあやかしのたまずさもいつ裏切ってくるかわからない危うさも込みで魅力的。
そんな中でも、白菊にライバル心を燃やす千手が特に好き。
少しずつでも仲良くなっていけるといいね。
ということで、ぜひとも続きを!
Posted by ブクログ
『母上さま、お元気ですか』 というフレーズが頭の中で繰り返し、繰り返し、流れていました(笑)
相変わらずのホラーコメディは主人公の出自の複雑さを薙ぎ倒してましたねぇ。
今回も楽しく読ませていただきました。次の作品も大いに楽しみです♪
Posted by ブクログ
あとがきにもある通り、平安ぽいけど時代はいつかな?でもそこにこだわらず楽しめばいいか〜とゆるっと読める作品
白菊丸が自分の生まれを深刻にとらえず明るく、まわりの嫌味にも気づかないほどの素直さも良い
白菊丸含め寺稚児がみんなかわいくてやりとりにほんわかするも、妖物の出てくる場面はなかなか凄惨でギャップがすごい
定心和尚についてもっと知りたかった(謎多きままで終わってしまった)