あらすじ
「十二の君は預かった」。不吉な投げ文に、慌てて真白の実家に向かった宗孝。姉の無事を確かめてほっとしたのも束の間、宣能の妹・初草が凶賊・多情丸の手下に連れ去られたことが発覚する。多情丸は十郎太を誘い出すために、真白を人質にしようとして間違って初草をさらったのだ。大切な初草を取り戻すため、宣能と宗孝は夜の都を駆け回るが・・・・・・。いよいよ迎えた多情丸との直接対決、その衝撃の顛末とは!? さらに、事件の裏でそれぞれの恋路が密かに動き出して――!? 平安冒険譚、シリーズは佳境へ!
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Posted by ブクログ
最近ちょっと話が広がりすぎて、そもそもの怪異探しもおざなりになっていて、ちょっとな~と思っていたけれど、ここにきて、怒涛の盛り上がり→ひとまず一件落着にもってきたのがすごい。
途中、宗孝が宜能のために体を張って狗王と対峙するところは 不覚にも泣きそうになったり。
ラストへの道筋がぼんやり見えて気がしなくもないけれども、今後の展開にますます期待します。
Posted by ブクログ
よかった。諸々決着がそれなりの方向に落ち着いてよかった。
やはり、ばけもの好む中将はこうでないと。日常に戻ったのが楽しくて嬉しい。あとマジで黒龍王にはびっくりした。そこかよー
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初草のために鬼神のごとく戦う中将様、かっこよかった。
人殺しはしてほしくなかったけど、あの戦いっぷりは素敵すぎる。
しかし、宇津木があんなふうになるとは意外だった。
そういうことからは遠いところにいるようなイメージだったから。
真白と春若のあれには大笑い。春若にはごめんだけど、笑っちゃうよね。
ここで完結と言われてもおかしくないようなラストだったけど、続きが読めることを大いに期待。
Posted by ブクログ
狗王が初草の兄だったり、真白に春若の正体がバレたり色々と真実があきらかに(1番の驚きは黒茂!)
多情丸との決着もつき、宣能が無邪気に怪異探しをする気になっているのが何よりうれしい。宗孝はまたお付き合いで大変だけれど
右大臣が何やら企んでいそうなのが怖い…
Posted by ブクログ
シリーズ最新作。
前作でとんでもない展開になってしまって先が気になっていたので、早く出していただいてありがたい。
宣能の父・右大臣の闇の仕事を請け負っている多情丸が、先代の孫・十郎太(宗孝の姉)に執着していることから始まった、宗孝の姉たちの危機。
底に巻き込まれてしまった初草の姫を救うために、宣能と宗孝が夜の都を駆ける…。
という、シリアスな設定なのだがそこはこのシリーズ、シリアスだけには収まらない。
初草の姫の窮地のきっかけとなり責任感を感じている十二の姉(真白の君)、初草の姫に会いに右大臣家にお忍びで来た春若君(東宮)とお付きの小桜丸も初草姫を探すことになり、ワチャワチャしてくる。
そこに多情丸が真に狙う十郎太も参戦し、オールキャストで闘っている感じがして楽しい。
一方で、多情丸グループに囚われた初草姫は、多情丸の一番の手下・狗王から意外な話を聞く。
初草姫の複雑な事情がまた増えたような。
どのような結末を迎えるのかとハラハラしたが、宣能が長年抱えてきた負の感情を昇華させることが出来たし、宗孝は文字通り体を張って宣能をサポートしたし、皆がそれぞれの立ち位置と自分の出来ることで初草姫を救うために活躍した。
勿論良いことばかりではないのだけれど。
そしてエピローグでまたまた驚愕の事実が明らかに。
誰かが去って誰かが現れる。
誰かが去り、誰かが後を継ぐ。
何よりホッとしたのは宣能が再び怪異に興味を示し始めたこと。
発明好きな五の姉とその夫が作った『死者の怨念渦巻く恐怖の邸』(お化け屋敷?)もそのことに一役買っている。
それにしても宗孝が本物の怪異に出会って、宣能が出会えないのは何とも皮肉。
これでシリーズはやっとひと段落といったところだが、これから第二章に入るのか。
まだまだ長いシリーズになりそう。
※シリーズ作品は全てレビュー登録済
Posted by ブクログ
シリーズ第十三弾。
宗孝の実家(権大納言邸)に「十二の君は預かった」との投げ文が放り込まれます。
急遽、真白(十二の姉上)の実家に向かったところ、真白は無事でしたが、彼女と間違われて宣能の妹・初草の君が多情丸の手下に連れ去られたことが発覚して・・。
“えーっここで終わり?!”という、まさに“鬼切り”状態だった前巻からの怒涛の流れで、本巻では一気に事が動いていきます。
宜能は、ただでさえ乳母の仇ということで多情丸への復讐心を募らせていたのに、ここに来て最愛の妹・初草を(間違いだったとはいえ)拉致られて、もう激オコ中将さまでございます。
そして、宗孝も宜能に塩対応されながらも、必死に食らいつくように初草救出の為、共に奔走します。
さらに、真白や春若&小桜丸、そして渦中の十郎太(十の姉上)も加わわって、皆で初草探索に尽力する展開に。
・・ということで、今回は久々に春若と真白の掛け合いが楽しめて、これが個人的に嬉しかったですね~。
そして、そんな春若と真白を見た右大臣が“とある企み(?)”を思いついたご様子でして、私的には“そのアイデア、ええやん!右大臣!”と、珍しく(?)右大臣プッシュしたくなりましたw。
一方、初草の方は狗王との驚きの関係性が明らかになって、こちらも注目でしたね~。
・・と、もう色々な要素が絡みあいながら話は展開するのですが、ついに迎える宜能VS多情丸のクライマックスを経て、一連の“多情丸絡みの問題”がマルっと解決し、めでたしめでたしでホッとしました。
そんなわけで、ここのところ怪異とかどうでも良くなっちゃったの?と読者(私だけ?)から心配されていた宜能も、終盤では前巻に出てきた五の姉上の、からくりお化け屋敷を
「〈死者の怨念渦巻く恐怖の邸〉か。素晴らしい趣向だね。」
と、ご堪能されていて何よりでしたし、何といっても
「・・心躍る怪異探しの夜歩きをまた再開させなくてはな。」
との仰せに、“良かった!いつもの中将さまだ・・”と思わず感無量の私です。
あと、前から薄々思っていましたが、宜能は怪異云々よりも宗孝が怖がる様子を見るのが楽しそうなので、宗孝よ・・今後も頑張って怖がってくれたまえ!って感じですね。
さて、何となくこの巻で話が一段落した印象なのですが、まだ続くのですかね?
また新たな展開(できれば愉快な方向)を期待したいので、続きが出るのを楽しみにしております~。
Posted by ブクログ
今回の中将はゴリラだった…。
宗孝もしっかり?活躍してて、ようがんばった!と謎の姉目線に。
シリーズは佳境とのことだけど、あとは恋愛方面のあれやこれやを解決したら終幕なのかしら。
Posted by ブクログ
前作から短い期間で続編が出て嬉しい限り。少し展開が早すぎる気もするが色々な謎や関係が一気に明らかになりそうだったのかと予想外な事実も。多情丸との話が終わり真白達の恋の行方も本人達の知らないところで動きがありそうだし次作からの展開が楽しみ。