あらすじ
帝に舞を披露したことで注目され、突然「モテ期」が到来した宗孝。女房たちから何通もの恋文をもらうが、和歌が苦手で返事に悩む中、中将宣能は、筆跡から書き手の感情が読み解ける妹の初草に、文の鑑定をしてもらおうと言い出し・・・・・・。一方、九の姉が振り付けた桜の舞で大成功をおさめた稲荷社の専女衆は、次の演目として「藤の舞」を計画していた。手伝いをすることになった宗孝だが・・・・・・?
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今回のお話は、宗孝がちょっと可哀想だと思ったのと同時に、彼の優しさがよく分かりました。めちゃくちゃビビりだけど、人のことを想える優しい人で、舞も上手い。魅力的だと思うんだけどなあ…
舞の舞台もトラブルがありすぎましたが、みんなのそれに対する判断力と行動力がすごすぎて感心しました。私も実際に見られたらいいのになあと思いながら、必死に頭の中で想像していました。無理…私の頭じゃあ全然美しくできない…
そして最後に真相が明かされた文は、たった一言だけれど、その背景を知ると本当に切なくて、儚さも感じられました。たった一瞬の場面だったけれど、とても綺麗で一番心に残りました。
そして、もう本当に春若と小桜丸のコンビが好きすぎる…。この2人が本当に可愛いのでずっと見ていたいです。もちろん、春若の恋の行方も本当に気になります!
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中将さま、今回も素敵♪
死者からの恋文の一件、切なすぎる。
その想いを大事にできる宗孝が好き。
姉君たちにこき使われて舞台作りに奔走する姿もいい。
暴走したお子様がいらしたような?(笑)
あれは、爆笑だったわ♪
いや、健気なのだけどね。
初草のこともあるし、どうなっていくのだろう。
お互いが好きだけでは結婚できないって切ない。
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買ったまま放置してて漸く読み始めたのだが、読むと楽しい。
姉が多すぎて時々どの姉か忘れるけども、それぞれに個性的でよいな。
今回はモテ期到来か、ということだったけど初期段階で潰されているのに笑った。そこまでするんかい。
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宗孝に恋文が多数舞い込むが、そのうちの一通が死者からの者だった!その顛末はちょっとホロっとするものだけれどもね。一方、専女衆は九の姉のもと、藤の舞と杜若の舞を披露する。五の姉のからくりも加わるが、勿論一波乱も二波乱もある。なかなか面白いよ。
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小ネタは出てきましたが、全体的には舞を中心とした風流さがあります。
表紙の藤と宣能、宗孝はとてもいいですね。
怪異は少ないし人間関係的な話が多いですが、最後は泣けました。短歌と一言だけで思いを伝え受け取るって、素敵だなぁと思います。
現代人も見習うべきところだと思います。
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怪異大好き中将・宣能と地味で臆病な右兵衛佐・宗孝コンビのシリーズ第八作。
前作で期せずして帝の前で舞を披露した宗孝は再び帝に請われ舞を披露。そのことで宮廷内の女房たちに注目され、たくさんの文が舞い込む。突然来たモテ期に戸惑う宗孝は宣能のアイデアで初草の君に文を見てもらい、送り主の気持ちが本気なのか冷やかしなのかを鑑定してもらうことにするが…。
宣能の妹思いには微笑ましく感じることが多いが、今回はちょっと宗孝が可哀想な気もする。生まれながらにして東宮妃になることが決められている可哀想な妹・初草の、初恋の相手が急にモテだしたのだから面白くないだろうが。
しかし恋の機微に疎い宗孝に初草の気持ちに気付けと言っても無理だろう。身分も違う、畏れ多くも未来の東宮妃、そしてまだ幼い彼女を恋の相手にというのは真面目で人の好い宗孝には酷な話。それでも宗孝に少し変化の兆しが現れたのは今後の伏線だろうか。
それにしても右大臣…怖い、鋭い。
これまで宣能の怪異巡りに付き合っても(幸いにも)ことごとく空振りだったが、ついに宗孝は老人の幽霊を見てしまう。その上、恋文の一つが死者の筆跡にそっくりで、宗孝はすっかり怯えきってしまう。逆に、本物の怪異に巡り会えたと喜ぶ宣能だがその顛末はさて。
ネタバレになるので詳しくは明かせないが、何とも良い結末だった。宗孝がこのことで怪異をただただ恐ろしいもの、近寄ってはいけないものとするのではなく、別の視点で見られるようになったのが良かった。
この怪異に対する新たな認識は宣能の認識とは少し違っていて、宣能が感心するように宗孝の人柄の好さを改めて印象付けることになった。
前作で九の姉君を通じて親しくなった老巫女軍団の専女衆だが、右大臣の汚れ仕事を引き受ける多情丸に何故か嫌がらせを受けているようだ。この理由とその展開も気になるところ。多情丸と彼の手下・狗王の複雑そうな関係と、狗王と十郎太こと十の姉君の関係も気になる。
宗孝は専女衆からモテモテ。老女たちにキャアキャア言われても嬉しくないだろうが、老人と子供に好かれるのも宗孝の人柄の好さか。
春若こと東宮がいまだ十二の姉・真白にご執心なのも、読んでいる側は楽しいが、宗孝は気が気ではないだろう。初草同様、今は幼い可愛らしい恋で済んでいるが、やがて成長しても思いが変わらなければどうなるのか。春若が何とも憎めない少年だけに恋も上手く行って欲しいような、それはそれで心配なような。
色々と気になるところを残したままだが、宗孝が怪異に対する意識が変わったことと、九の姉君が健全な生き甲斐を見つけたことが良かったことだろうか。
右大臣の不穏な予言のように、宗孝が様々な駆け引きにうっかり引き込まれないよう祈るのみ。
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宗孝にモテ期到来!?結果的には裏がありましたが、宗孝は性格は悪くないし、よい家柄の子だし、普通にモテていいはずなのに、この本の中の女たちは見る目がない。恋の相関図はいよいよ複雑に、恋の糸がいい具合に絡まりあって、これからどう解けていくのか楽しみです。
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シリーズ第八弾。
本当に、宣能と初草の兄妹は宗孝のことが大好きなのですね。
今回の舞台はハプニングだらけでしたが、力を合わせて良いものを創ろうという姿が良かったです。
右大臣が何を考えているかわからないので不気味ですが、皆が幸せになってくれるといいですね。
そして、春若君の空回りっぷりもお約束で楽しめます。
Posted by ブクログ
うーん、今回の中将さまはいたたけないなぁ。
あんなやり方であの子の気持ちを明らかにしたり、こんなやり方であの子の恋路を邪魔したり…。
目的のために手段を選ばないって感じでゾクッとしました。
それでも最後は安心感。やっぱりふたりじゃないとね。