あらすじ
怪異をこよなく愛する〈ばけもの好む中将〉宣能。木枯らしが吹く冬でも怪異への愛と情熱は燃え上がるばかりで、お供の宗孝を引き連れ、都の怪異を訪ね歩くが、空振りを続ける日々。その頃ちまたでは、奇跡が次々と起こるという寺・本憲寺に参詣者が詰めかけていた。偶然にも同じ日にそれぞれ姉妹と共に寺を訪れた宣能と宗孝は、思わぬ騒動に巻き込まれ…。大人気平安怪奇冒険譚、第4弾!
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単純に面白かったです。
新たに登場した五の姉と十二の姉。2人とも個性的でした。今までに比べてだいぶドタバタしていましたが、宗孝がどんどん前向きになっていて宣能との関係も遠慮なくなっているように思います。
東宮もようやくの登場なのでこれからも楽しみです。
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仏に仕える者でも、欲に溺れる者、寺の為に努力した者と分かれるから人間は面白い。面白いと言えば、いろいろ現代にあるようなものを発明し、果てにはからくり寺まで作ってしまった五の姉上夫婦と頭の中将様が凄い。十二の姉上は今までの姉たちとは違いアクティブで面白い。思わぬ良縁に恵まれそうでよかった。あと梨壺の更衣様はご懐妊おめでとうございます!それを知った女御様の贈り物が怖い…。
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今回の大ヒットは、春若くん!
もちろん、最初から正体が分っているから、十二の姉とのやりとりがなんとも楽しくて。
自分の呼び名を大声で主張する様子が、微笑ましいというか、可愛いというか(笑)
とはいえ、宗孝と宣能の家の関係が、さらに複雑になりそうで、先が楽しみでもあり、気がかりでもあり。
今回の怪異は、かなり大掛かりで人騒がせ。
そして、やっぱり宗孝姉が関わる、と(笑)
悪人が1人退場したものの、さらなる黒幕がいるようなのも気になるところ。
早く先が読みたい。
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今回はどんな怪異が待ち受けているのかとわくわくしながら読んでました。わくわくしながら読んだのだけれど、ここまで笑うとは思わなかったwww これまではかなり暗躍っぽい雰囲気もあったのに、今回は全体的に楽しいお話でした。こういうのもいいですね。そして相変わらずの怪異のwww なんやかんやで宗孝くん一族すごいんじゃないかな……。
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今回も大笑いさせていただきました。奇跡と怪異。似て非なるものですが、どちらも人がでっちあげることができる。それで救われる人がいてもいいけど、欲にまみれてしまっては、やはり罰が当たるのかもしれないね。
個人的なつぼは美顔ローラーと高枝切り鋏の平安ネームですかね。さすがに聖霊シリーズを書かれたギャグセンスが健在でうれしいです。あっちもこちらへ移植してくれればいいのにな~。
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新年ですね。
あけましておめでとうございます。
今年も自分のペースでのんびり本を読んでいきたいと思っています。
という訳で今年一冊目は去年から読んでいた中将の4巻目からスタートです。
去年中に読み終われるかなーとか思って読み出したんですけど流石に年末、予想外に忙しすぎて読み終えられなかった……という訳で年は跨いでしまったけどまぁいいんです。
月が変わっただけだし。
さて、今回は「化け物」というよりも寺に纏わる有難い奇跡、と言った感じのストーリーでしたね。
どっかで聞いたことあるサブタイトルだなぁと思いながら読み進めてたんですけど、踊るというよりはドタバタ劇って感じでした。
相変わらずピタゴラスイッチのように不幸に突き進んでいく宗孝だけでなく今回は宣能もなかなかの不幸な目に遭います。
ただそこは宣能、一歩間違えれば死んでいたのでは?案件も「いやー楽しかった」で終わらせてしまうの凄い。
あと宣能の中では鬼も奇跡も同じような非日常で括っちゃってるのも凄い。
まぁでも確かに場所が違えばそれは怪奇現象では?という奇跡も結構ありそうな気はするよね。
あと五の姉の発明品の名前発表の時ずっと某ネコ型ロボットが頭をよぎり続けてました。
そして今回の話、ドタバタ劇で涙が出るほど笑った部分もあったのだけれど割とシリアスなストーリーもあったよね。
もしかしてあれは話が変わっていくターニングポイントか?とか今これを書きながら思ったりしていたり。
新しく登場したアイツと宗孝のお姉ちゃんとの今後も気になる。
真実に気付いた時お姉ちゃんどうなっちゃうんだろうか。
そしてそして。
とてもどうでもいいんだけど
どうして踊るなの?
元ネタのあの話は踊るの???
何かバタバタしてるねっていう比喩表現的な???
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平安時代、怪異をこよなく愛するばけもの好む中将こと、
佐近衛中将宣能に翻弄される、十二人の姉を持つ、右兵衛佐宗孝が
主人公の連作短編シリーズ第4弾。
今作では奇跡が次々に起こるという寺・本憲寺を参拝するべく宣能が、
なかなか家を出ることが叶わない年の離れた妹の初草の君を連れていくが・・・。
五の姉の発明が物語に大いに絡んでいくが、テレビ通販を連想してしまった。
十二の姉は、おしとやかとは真逆とも思えるヤンチャっぷりが今作の見どころかな。
個人的に、中盤があまりな感じもしたけど終盤にかけての展開が良かったので、
全体的には楽しめました。
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寺で起こる奇跡をめぐって大騒動。いやあ、そのハチャメチャぶりが楽しい。発明好きの五の姉が面白い。いや一二の姉のじゃじゃ馬ぶりも楽しい。おっと、主人公の宗孝も結構頑張ったぞ。初草の姫も屋敷の外で溌溂とできてよかったなあ。勿論中将さんも堂々としてましたぜ。
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怪異大好き中将・宣能と彼に付き合わされ振り回される宗孝コンビのシリーズ第四作。
変なサブタイトルと思っていたら、内容は踊る以上に狂騒といった感じで楽しかった。
相変わらず怪異譚を仕入れては現場を訪ね歩くも怪異は現れてくれない。しかしまたまたその行き先で宗孝の姉と出会ってしまう。それも学者の妻で自身も発明好きな五の姉と、頭の中将・繁成との密会現場。
真面目で色事には無縁と思っていた五の姉が不倫とは…と衝撃を受ける宗孝だが、その真相は。
あいも変わらず弘徽殿の女御の、梨壺の更衣に対する意地悪のすごいこと。江戸の大奥もこんな感じだったのか、いや中には毒殺なんてこともあったくらいだから、これくらい可愛いものか。
しかしその弘徽殿の女御の意地悪が逆に梨壺の更衣に仕える十一の姉を助けるのだから分からない。
今回はばけものではなくて仏様による奇蹟。薪を割ると現れた『南無阿弥陀仏』の文字、寺の池から時折浮かんでくる青い蓮、勝手に鳴り出す境内の鐘などなど。
そこにはどんな秘密が隠されているのか。
以前少し出てきた十二の姉が意外な個性を発揮する。
奥ゆかしく浮世離れした如何にもな姫君かと思いきや、木登りはするわ出会ったばかりの高貴そうな若君を足蹴にするわ罵るわ、なかなかのお転婆娘ではないか。
しかもそんな十二の姉を謎の若君は気に入ったようだし。
正にボーイミーツガールの世界。
そして発明マニアの五の姉君。高枝切り鋏や美顔ローラー、ダイエットサンダルまで作ってしまう。
今で言えば発明主婦といったところだろうか。学者の夫もそんな妻に触発されてさらなる発明をするのだから、エジソン夫婦。
最終章は寺院を舞台に宣能、宗孝、五の姉君と様々な視点で様々な事件が起こる。いつも一番気の毒な目に遭っている宗孝だが、今回は宣能がそれにも増して大変な目に。しかしそれでもそこを格好良く乗り越える宣能、さすがだ。
あっちもこっちも大変なことばかりだが読んでいるこちらは楽しい。
これまで時折見られた宣能の父・右大臣に関わる黒い部分が更にクローズアップ。このまま行けば宣能は父のそんな闇の部分まで引き継ぐことになるのだが宣能と父とは確執がありそうだし。
そして宣能の妹・初草は未来の東宮妃と決まっているのに何故かそれを強烈に恐れている様子。それは東宮の母で初草の叔母でもある弘徽殿の女御がアレだからというだけではなさそう。
政治の世界の黒い部分と、無邪気な十二の姉との対比がこれからの展開を期待させる。
宣能の行く道は暗いのか明るいのか。清濁併せ呑むくらいの覚悟がないと突き進めない政治の道ではあるが、彼のそばに宗孝や宗孝の姉たちや初草がいて、せめて一緒に彼を支えるくらいのことがあって欲しいと思ってしまう。
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人間関係や設定も十二人の姉がいればなんでもありだなとは前から思っていたけれど、そういうものを抜きにしてハチャメチャ具合が面白くなってきた。遊園地みたいなお話だった。
2018/5/12
Posted by ブクログ
個人的には、今までで一番面白かったです笑!
ドタバタコメディー色かなり強いので、好き好きだとは思いますが。
五の姉君も強烈!!発明家ってのは、その発明がどのように使われるか、その功罪はあんまり考えないのが、玉に瑕ですよね…。
まぁ、悪用する奴が一番いけないんですけど…今回はどう使われるか、分かってるわけだし。人騙してるし。
でも何より好きになったのは、春若と真白ちゃんですね!いいわー、バカボンをスパンスパン殴っちゃって、いっそ清々しいですよ!!
弘徽殿の女御が黙ってないでしょうけど、そこは頑張れ春若!私は応援してるよ!君が暗愚な帝にならないためにも!!笑
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そうか、同い年でも姉は姉だよなぁ…ということで、十二の姉上が登場。まだ出てない姉上は…いるんだかいないんだかもう分からない(^^; そして春若君とは先々縁がありそうな雰囲気ですよね、楽しみ。にしても、「高き枝切る鋏」にはワロタ^^
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また大変面白い巻でした。12の君のさばけっぷりが素敵です。この後の展開もすごく気になります。一筋縄ではいかない縁の混線も、きっと綺麗に解決してくれる作家さんだと信じてます。もののけでなく今回は仏。お寺の霊異というかさながらテーマパークでのどたばたぶり。存分に笑いました。続巻はいつ出るのかしら。
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話は相変わらず面白い
今回は怪異ではなく、寺社でおこる奇蹟、を宣能と宗孝が別々の入り口から追うわけだが…
それぞれの心情も上手に描かれる
また、次巻にも期待を高める内容
満足でした
Posted by ブクログ
誰も彼もが強引にまとめる回?
新たなお姉ちゃんずと新たな縁の回でもありますか。
春若君は軽くMなのかしらね…。
それとも好みが父上に似ているのか。
なんにせよ、うっかりこのままうまくまとまって欲しいところです(笑。
そうは問屋が降ろさないんでしょうけど!
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シリーズ4作目。
3つの小中編連作集。
サブタイトル「踊る大菩薩寺院」で分かる通り、
最初は「鬼」で始まり、話は御仏の霊験へ。
本物の怪異になかなか会えない中将さまは、
これも人畜無害な怪異のひとつだと、
かなりざっくりとした考えで、首を突っ込んでいくのですが・・・。
暴走する白象(もちろん偽物)に乗っかって、
子どものように嬉々とした様子が容易に想像されました。
ほんと、愛すべき中将さまです。
今回も宗孝のお姉さんたちがいろいろとやらかしています。
流石12人もいるといろんなタイプが揃ってますね。
今回は十二の姉(唯一の未婚で宗孝と同い年)が初登場。
本人は進路に悩んでいるのですが、
どうやら決まったのではないかという終わり方でした。
でもそうなるとあの恐ろし気な右大臣兄妹と真っ向対立で、
宗孝は益々心の平安から遠ざかって行くようです。
気の毒・・・。
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4巻。五の姉上の高枝切狭(笑)
というわけで仕掛けからくり満載のドタバタ話。
ここで十二の姉も登場。春若君が何ともらしい暴君で微笑ましかったり。
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弘徽殿の女御が誰も知らぬうちに人助けをしていたクダリに笑ってしまった。誰かの嫌がらせが人を救うなんて勧善懲悪とは違った小気味よさがある。
五の姉夫婦の発明に対する熱意もさることながら、政治的なほの暗さも今まで以上に見え隠れしてきた巻でした。やはり踊る大菩薩寺院が好きでした。新登場の姫と懸想する皇子などますますの盛り上がりに期待してしまう。
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洋の東西を問わず、神仏の奇蹟や遺物といったものは人々の注目を集める。この巻ではそんな出来事の裏に前巻から姿を現した謎の集団が存在感を増してくる。そしてそれが右大臣の手先であることが読者に知られる。
宗孝の家族と右大臣家の関係が複雑に絡み合い、宣能と宗孝が更なるトラブルに巻き込まれそう。
短編で読みやすいけど、話は繋がっているので一気に読みたい。
Posted by ブクログ
いきなりカラクリ満載なはっちゃけ展開になっていた。いろいろ工夫はしてるけど、なんちゃって平安度は急上昇で、それがちょっぴり興醒めでもあるような……。とはいうものの、最後まであっという間でした。十二の姉、すごいお転婆だったんだなぁ。なんか「なんで素敵にジャパネスク」の瑠璃姫を思い出さないでもない。中将と右兵衛佐は、ますます良いパートナーになっているようで何より。
Posted by ブクログ
シリーズ第4弾。
完全なる短編連作。
まず、5の姉の密通疑惑から始まり。
薪に出てきたありがたい文字を奉るお寺への参拝。
その寺の住職が祈祷のために宮中を訪れ。
そして、最後にまた新たな霊験の寺。
これらが全部絡んで、最後はわけわからないことになってくる。
最後の話は半分ギャグになっているが、まあ面白く仕上がっている。
12の姉が新たに加わり、宮中とまた複雑に絡み合っていくようである。
次巻はどうなっていくのだろうか?
Posted by ブクログ
ばけもの好む中将シリーズ、4作目。
今回は宗孝の五の姉と十二の姉が登場。五の姉夫婦と頭の中将の、エジソンも平賀源内もビックリの発明博士っぷりが面白かったのだけれど、からくり寺の仕掛けの数々はちょっとやり過ぎ。ドタバタ感が強すぎて逆に白けちゃったかも。でも、十二の姉とあの方との馴れ初めにはドキドキした。この二人の今後の展開にも注目したい。
Posted by ブクログ
シリーズ第四弾。
今回も、アイデア商品(?)が登場したり、“奇跡ランド”のような寺院でドタバタが繰り広げられたりと、何も考えずに楽しめる一冊です。
特に、鐘の中に閉じ込められた宗孝の横を、宣能を引きずった白象(の格好をした猪)が暴走する辺りとか、想像するだに笑えます。
春若こと東宮と、十二の姉上もどうなることやら・・次巻が楽しみですな。