柴田勝家のレビュー一覧

  • クロニスタ 戦争人類学者

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    ぼくは書評も広く見ています。そこで、「え? 随分変わった本を書いている人がいるな」というときは必ず買うようにしているんです。これは、日系の米軍の軍属が、南アメリカでたった1人しかいない民族の生き残りに出会うっていうお話です。その筋書きが面白いじゃないですか。しかもその世界では全ての人間がネットに生体でつながっているので、何もパーツを必要としないんですよね。いいアイディアだよね。世界中がネットにつながれて、クラウドな社会になった時に、個々の民族が自分の文化をどうやって生き延びさせるのか。うん。すごくいいテーマだと思いますね。

    (石田衣良公式メルマガ「ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』」24号

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    2016年11月18日
  • ニルヤの島

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    ネタバレ

    2017.05.20
    2回目。時系列を書き出しながら再読。

    死ぬ間際に真の安らぎを得るには、天国を確信すること。
    強く広く伝播することを指向するミームが「ニルヤの島」という死者のための国を新たに「実存」させる。他者への不理解と断絶を乗り越えた海の向こうにこそ永遠があると「確信」することで生死の差異は無効化される。
    航海士の役目は入れ替わった。乗り物としての役割が終わり、進化の終着に辿りつく。ニルヤの島で、きっとすべてはゆるやかに停止する。
    船頭が導いた先で涙を流すのは、不理解も断絶も、愛さない理由にはならないからだろう。

    2016.11.14
    一回目。
    あ、これ二回読んで完成するやつだ。

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    2017年05月20日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    いろんな作家さんの短編集。
    伊藤計画っぽさとかは問うていないらしい。
    伊藤計画らしいのもあれば、全く違うものも。
    影響を受けて書いた作品というところでまとめてもこれだけ幅のある短編になるんだなあと感心しました。

    個人的には、「怠惰の大罪」という作品が面白く、「公正的戦闘規範」という作品が伊藤計画っぽいかなと思いました。

    読むのに結構時間かかってしまいましたが、その他の作品もお薦めです。

    伊藤計画さんの本を読んでなくても楽しめると思う。

    短編集なのに長編の冒頭だという作品が複数有り、(「怠惰の大罪」もだけど・・・)何だよ~という感じだったので星3つ。

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    2016年07月01日
  • 伊藤計劃トリビュート

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     今は亡き伊藤計劃。
     彼に贈る儚さに満ちた物語。
     サイコパスまんまだなぁ、とか、ブレードランナーだなぁ、とか、ディックだなぁ、とか。
     藤井さんのゲームの大元が、っていうのは実際ありそうだなー、とか。
     殆どが、血にまみれ肉にまみれ、痛々しい箇所もありますがそれもご愛嬌。

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    2016年04月06日
  • 伊藤計劃トリビュート

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    「未明の晩餐」「仮想の在処」「フランケンシュタイン三原則」がよかった。「ノット・ワンダフル〜」は露悪的すぎて感心しないけど、後期クィーン的問題なのはよかった。

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    2015年09月03日