柴田勝家のレビュー一覧

  • アメリカン・ブッダ

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    ネタバレ

    雲南省スー族におけるVR 技術の使用例
     端童の女性が語った「全ての人が同じものを見ていると信じこんでいるだけ」
    皆それぞれの見ている世界に生きていてそれは決して同じではない
    最後にはスー族の存在、報告をする教授の存在さえも不確かであるとされる

    鏡石異端
    記憶子によって書き換えられる過去
    自分を守るため過去の記憶を無意識に改ざんすることもある
    もはや過去さえ確かなものではない

    邪義の壁
    ウワヌリ、罪を上塗りし表面はきれいに磨かれた壁
    人もまた然り

    龍動幕の内
    南方&逸仙
    ホームズ&ワトソンみたい

    検疫官
    少年はその存在が物語をうむ

    アメリカン・ブッダ
    脳を凍結しコンピュータ上

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    2024年06月07日
  • アメリカン・ブッダ

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    SFと民俗学の融合のような話が多い。
    以下ふたつが特に好きだった。

    古い実家の壁が崩れ、そこにあったものにどんどん狂わされていく『邪義の壁』。
    主人公が壁に魅了され、おかしな方向に傾倒していくホラー感が好き。

    物語は悪いものであり感染するものなので、物語を国内に持ち込ませないようにする『検疫官』。
    検疫官である主人公が少年と出会い、数十年後に……という話でオチがとても良かった。

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    2024年03月21日
  • 走馬灯のセトリは考えておいて

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    本書を知るきっかけは『世にも奇妙な物語』
    そして、作者が柴田勝家!

    柴田勝家さんの本は二作品目になります。
    本作品も、近未来っぽい世界のSF短編集になってます。

    オンライン福男:お正月に走る福男をオンラインでやってみたら・・・

    クランツマンの秘仏:秘仏研究科の人生を追う物語、開帳しない秘仏って本当に入っているの・・・

    絶滅の作法:人類が滅亡した地球で暮らす異星人達の話!?異星人達は地球人の文化に触れる事で!!!

    火星環境下における宗教性原虫の適応と分布:宗教の成り立ちと布教についての新解釈。

    姫日記:一番サクサクと読めた!主人公は毛利元就に仕える軍師、クソゲーの話!?実話?

    走馬

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    2023年12月08日
  • 走馬灯のセトリは考えておいて

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    2023-11-30
    柴田勝家、実は「ニルヤの島」は今ひとつのめり込めなかったが、「アメリカンブッダ」や本作はかなり好き。想う事の構造の思索と外抽が刺さる。
    特に表題作と「クランツマンの秘仏」は表裏一体の物語。
    ニルヤは物語に捕らわれすぎて、そこまで読めていなかったのかも。

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    2023年11月30日
  • アメリカン・ブッダ

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    なにかの書評で見かけてからずっと読んでみたかった小説。
    なにより作家の名前が「柴田勝家」さんというのが忘れがたくて(笑)。
    久しぶりに日本のSF読んだなぁ。
    仮想空間にまつわる話が多かった。
    ”仮想空間のSFもの”というと、ウィリアム・ギブスンの「モナリザオーバードライブ」なんかを思い出しちゃうけど、本作の仮想空間は、なんていうか、植物的な?穏やかな涅槃的世界観。リアルと仮想の狭間で緊迫した戦いなんてない。
    モナリザの頃は、サイバーパンクなんて呼ばれてたけど、あれから40年超。仮想空間の世界はパンクから緩やかな死へ向かっているみたい。
    当時はどこまでも広がる無限の空間だった電子世界は、

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    2023年11月04日
  • デッドマンズショウ 心霊科学捜査官

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    心霊科学が発達し犯罪捜査にも使われるようになった日本を舞台にした特殊設定ミステリ。怨霊や憑依と言った超自然現象も一定のルールに従うので、ロジックに取り込める。ただ、そうした心霊科学の設定が細かすぎ、読者の側に伝わりにくいので本気で犯人当てをするのは少し難しいかも知れない。終盤で怪異の謎がロジカルに解き明かされる、ミステリ的展開を持つホラーだと思った方がいいかも知れない。それでもロジックは緻密で真相は意外で凄惨。愉しい。

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    2023年04月24日
  • 走馬灯のセトリは考えておいて

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    人文科学系SFの泰斗、柴田勝家氏によるバラエティ豊かな短編集。現実と非現実、本物と偽物、生者と死者、といった文化的な対立項を巧みに活かして一つの作品にまとめ上げる、氏の手管の技を堪能できる一巻です。

    表題作が巻の3分の1ほどを占め、作者的に最も力を入れた作品だろうと思います。・・・が、鴨的には主人公の2名のどちらにも感情移入することができず、ちょっといまいちな感じ。それよりも、前半に納められた洒脱で知的好奇心に溢れる軽い作品の方が、楽しく読めましたね。
    人によって好き嫌いの出る作家さんだと思います。今の日本SFシーンにおいて貴重な作風だと思いますので、これからも期待しています。

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    2023年04月12日
  • アメリカン・ブッダ

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    民俗学とSFの融合、概念を覆しに来る感じ、ケン・リュウとかテッド・チャンを思い浮かべた。劣らず話もまあまあややこしいのが多く、イメージし切れないことも多々。個人的には、鏡石異譚の考え方なんか凄いなと思った。ついていけんのだけど。スー族とかアメリカン・ブッダも、同様に凄いと思いつつも若干引く程の世界観。あと、やっぱりSF自体が苦手かなって思い知った。

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    2023年03月25日
  • ニルヤの島

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    ネタバレ

    時間跳躍があって一人称の複数視点なの読みにくいなぁと思っていたけど、ラストで複数の視点が統合されていく様が堪能出来たから満足。土着の湿度と、コンピュータの演算が人を動かす感じとが入り交じる生々しさもよかった。

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    2023年02月25日
  • アメリカン・ブッダ

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    民俗学×SFは面白い視点だなぁと思って読んだ。でもどっちも分野×分野なので、物語の中でそういうものを読者に分かるよう説明しつつ掛け合わせるのは難しいことだなぁと表題作読みながら思いました。
    「雲南省〜」と「検閲官」、表題作の「アメリカン・ブッダ」が好き。個人的には最後に驚きや伏線回収がもたらされる話が好きなんだけど、そういうものは少ないように感じた。

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    2022年10月26日
  • スーサイドホーム

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    ネタバレ

    『アメリカン・ブッダ』の作者さんらしいホラーだなぁと思いつつ完読。

    民俗学と深く結びついている呪詛をうまく使われているなぁと感心!

    信じてないよ! と言いながら私たちはそうした風俗にがんじがらめになっていたりするんだよね。

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    2022年05月06日
  • 本格王2021

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    【収録作品】「コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎」笛吹 太郎/「弔千手」羽生 飛鳥/「顔」 降田 天/「笛を吹く家」 澤村 伊智/「すていほぉ〜む殺人事件」 柴田 勝家/「犯人は言った。」倉井 眉介/「アミュレット・ホテル」方丈 貴恵
    つまらなくはない。でも、これがトップクラスの短編だと言われると…… 「アミュレット・ホテル」は、既視感があるものの、連作でまとまったら読んでみたいと思える。続きあるかな。

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    2022年01月15日
  • ヒト夜の永い夢

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    作中、南方熊楠は、世界は「物」と「心」が掛け合わさって「事」が生じると論じています。ウランは自然にも崩壊していきますが、連鎖反応は人の心が作用しないと発生しないですよね。いつかは心が物理でフォローされるようになるんでしょうか。

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    2021年11月18日
  • アメリカン・ブッダ

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    民俗学SFが6篇。人々が人口冬眠して意識だけVR世界に移し平和に暮らしている世界に、リアル世界からブッダの教えを説くインディアンが語りかけると大混乱。最後は「百億の昼と千億の夜」を思い起こさせる壮大な展開になっていきます。

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    2021年11月18日
  • ニルヤの島

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    意識をコンピュータやネットに移して不死になるという話はたくさんありますがこれはユニークではないかと思います。でも、そのやり方だと再生できるのは生まれてから死ぬまでの間のはずなので、永遠にループするの?などと少し疑問も。

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    2021年11月18日
  • ヒト夜の永い夢

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    ネタバレ

    昭和初期。千里眼研究で世を追われた福来友吉に誘われ、「昭和考幽学会」なる怪しい研究者の集まりに参加することになった博物学者・南方熊楠。かつて英国留学中に出会った親友の孫文が遺した「人の動きを計算する機械の〈設計図〉」と粘菌が結晶化した人工宝石の力によって、悲願である少女型アンドロイド〈天皇機関〉を完成させた熊楠たちは今上天皇にその姿をお披露目しようと画策するも、実は学会内部に別の目的を持った裏切り者が紛れ込んでいて……。粘菌AIを中心に据え、熊楠をはじめとして宮沢賢治や江戸川乱歩、北一輝に石原莞爾らの運命が絡まり合うSF伝奇小説。


    破天荒な熊楠おじさんを主人公に、粘菌でできた人工知能という

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    2021年11月03日
  • ゴーストケース 心霊科学捜査官

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    出だしのホラー感とか主人公の描写とか良かったんだけど、そもそもの世界設定で科学的に心霊現象が解決されている設定だと、さて、どう感じるべきか迷いますね。(^^;
    一応、ホラー要素有りの推理小説だけれど、そう怖くないし、かといって推理小説として目新しいかというと、それもちょっと疑問。
    オリジナリティはあるけれど、素直に楽しめない感じとでも言いましょうか。
    この手のからくりに慣れていない人なら楽しめるとは思いますが。(^^;

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    2020年10月11日
  • ヒト夜の永い夢

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    SF物は久しぶりに読んだ。南方熊楠が主人公。1860年〜1910年位までの実在の有名人がわんさか登場。2.26事件も絡み、最終対決の北一輝と南方熊楠との闘いは…という話。死体を使った生き人形を製作するまでには、たくさんの人が絡む。最終目的は違っても意思を持つ人形製作の情熱は本物。宮沢賢治、江戸川乱歩も登場。昭和初期に詳しい人ならより楽しめそう。

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    2020年05月04日
  • ゴーストケース 心霊科学捜査官

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    色々なジャンルでマンガのようにキャラクター性の強い作品が増えてきているけど、これもなかなかだった。土佐弁で陰陽師で捜査官の主人公。だけど思考は割と常識的だから、同僚の捜査官たちのアクの強さがまあ目立つ、目立つ……。
    カルト宗教マニアで、あらゆる宗教団体からブラックリストに入れられてるキャラなんて、自分は一生かかっても思いつかないだろうなあ。

    この小説はいわゆる特殊設定のミステリです。“霊子”や"怨素”などといった人間の精神から発せられる原子など発見によって、霊現象や祟り、呪いが科学捜査にも使われるという設定。
    だから主人公である陰陽師の御陵(みささぎ)も捜査官の一員で、警視庁にも心

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    2020年04月15日
  • ゴーストケース 心霊科学捜査官

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    初めましての作家さん。
    幽霊が科学的に解明されている世界。
    霊子科学(リョウシカガク)が発達して、高校くらいなら知っている事。
    心霊科学捜査研究所(略して霊捜研)の心霊科学捜査官っていうのが
    新しい。しかも陰陽師!
    そんな世界だから警視庁には死後犯罪撲滅キャンペーンとか
    幽霊との遺産相続問題とか、防霊スプレーとか漢方とか
    幽霊が商業利用されている。
    ≧(´▽`)≦アハハハハハ・・・
    一風変わった捜査の結果、浮き上がって来たのは
    あまりにも切ないアイドルの真実
    まぁ感動まではいかないまでも、楽しめました。

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    2019年12月18日