VOFANのレビュー一覧
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ネタバレ物語シリーズ第1作化物語では羽川翼を気持ちの悪い化け物と言い表した。今作憑物語はファイナルシリーズの第1作であり、「化物」とはどういったものかをもう一度語っている。つまり今作は原点回帰した物語だ。
阿良々木暦は春休みに吸血鬼になり、そして戻ろうとした。だが、その後様々な怪異に関わっていくうちに意識せずその力に頼り続けていた。その結果、彼は吸血鬼になる瀬戸際にまで行ってしまった。そんな彼に対して、終盤斧乃木余接は自身と繋がりのあった手折正弦を手にかけた後、阿良々木暦に「こうなってはダメだ。このような化け物になってしまっては」と警告をした。
正しくあろうと、正しさに忠実であろうとすることこそが「化物」だと、このシリーズでは述べている。阿良々木暦はいつのまに「化物」に近づいてしまったのだ。
彼はどのような青春の終わりを迎えるのかを楽しみたい。
戯言だけどね -
Posted by ブクログ
西尾維新の<物語シリーズ>12冊目。『囮物語』、そしてセカンドシーズンの完結編。本作の語り部は・・・まさかの、詐欺師・貝木泥舟!(戦場ヶ原だと思ったよ!騙されたよ!)
「卒業式の日に殺す」と、阿良々木暦らと共に、蛇神となった千石撫子に死刑宣告を受けた戦場ヶ原ひたぎは、因縁の相手である詐欺師・貝木泥舟に依頼する。それは、「蛇神・千石撫子を騙して、自分たちを生き長らえさす」こと。依頼を引き受けた貝木は、千石撫子が座す北白蛇神社に向かう―――。
語り部が貝木泥舟という全くの想定外だったが・・・こいつ、クソ面白いじゃねーか!これまでの関わり方からして読者の殆どからヘイトしか向けられていないキャラなのに、語り部になった途端に「愛され面白キャラ(個人評)」になるなんて・・・詐欺だ!嬉しい詐欺だ!そしてセカンドシーズン完結編とか言っておいて、めっちゃ後味悪い締め方しおってからにっ!詐欺だーーーー!
表紙詐欺に詐欺師の語り部に完結詐欺!まさに「100パーセント悪趣味で書かれた小説です」! -
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ネタバレ暦くんにとっての正義や正しさに向き合う回。
ファイヤーシスターズに対する評価や老倉さん回などでも仄めかされていた、暦くんの正義感に彼自身が向き合う話。
正解を知るということは不正解を知ることでもあり、自分の正義の正体を掴むためには己の間違いへ向き合うことになる、そんな回。
ここのところ暦くんの失敗談ばかり続いていたので、なんだか第一作目に立ち返ったような展開があって嬉しくなった。間違いを肯定するでも否定するでもなく、ただその存在を認めるにとどめてくれたのもよかった。案外それがいちばん難しいので。間違いを正したい、理系アタマの暦くんなら尚更だと思うし。 -
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本書は物語シリーズにおけるアララギ君の高校生活最後の一年間を大きく振り返ったものだ。その上で振り返りつつ、小さなエピソードを多数収録したのが本書である。短編集と言ったところだ。このひとつひとつのエピソードにちゃんとオチがあって、かつ物語シリーズらしさが存分に出ている。アニメも好きだがやはり原作もいい。この活字を巧みに使いこなすスタンスは、西尾さん並みのワードマスターでなければ難しいだろう。そしてまた、アララギくんの終始一貫した利他主義は、ここでもブレなかった。もっとも今さら彼にブレが生じるわけもない。殺されても曲がらない彼の信念には、やはり漢としての憧れを抱いてしまう。別に利他主義であることがいいこととは思えないし、彼もその思想を無意識にもっていたから痛い目を見ているわけだが、それでも尊敬には値する。やはり彼はすごい。
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「続・終物語」について語っていく。先日ついに読み終えた。時系列としては卒業式の次の日くらいだ。高校を卒業しちょっとしたノスタルジーと喪失感に教われる最中、アララギくんは鏡の中の違和感に気づく。反射的に手を鏡に伸ばした結果、あろうことかアララギくんは鏡の世界に引きずり込まれてしまうのだった。あらすじはこんなものである。当初、このあらすじに目を通したときは内容が緩く感じてしまったのだが、結果から言えばそうでもなかった。ちゃんと出るとこは出るメリハリのついた展開は一貫していて、全然面白かった。今回の物語は割りと衝撃的な部分が多かった気がする。まず驚いたのは鏡文字である。アララギくんが鏡の世界にやって来てしばらくは、鏡の世界の住人の発言が鏡文字で書き起こされる。正直言ってめちゃくちゃ困惑した。簡単なひらがなならともかく、難解な漢字はルビが振ってあっても多分わからない。それに悪質な文字もある。例えば「ち」という文字が反転すると「さ」に近い文字が生まれて、それを見たときはよく見間違えた。マジで困らせに来ていた。こういうときは「人」とか「土」と「半」とかの線対象な文字がすごくありがたかった。次にいろんなキャラの裏面が面白かった。どんなキャラにもその要素としてキャラクター性というものがあるが、それが完全に真逆をいっていた。八九寺大明神はお姉さん属性になっているし、忍ちゃんはアセロラ姫だし、斧乃木ちゃんには表情があるし。羽川が猫で、神原が猿でとか自由度高すぎるだろ。Wordpressでもここまで自由度は高くない(どうしてここでワープロが出てきたのかは俺にも謎だ)。まあそんな感じでしっちゃかめっちゃかな世界観なのだが、デレデレな老倉さんというのは斬新で素敵だった。しかし老倉さんが苦戦する数学パズルを圧倒するだなんて、アララギくんの数学のポテンシャルは相当高いのか?最終的に鏡に写らない「20%の光」をアララギくんが無意識に助けてしまったがためにこんなことになったらしいが、そのあたりは流石アララギくんという感じである。「カンガルーじゃない、蛙なんだ」という名言(迷言?)は一生忘れないだろう(まあ三ヶ月もすれば完全に忘れるだろうが)。