VOFANのレビュー一覧
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本書では前作同様二話構成になっていて、おうぎライトとおうぎフライトがある。ライトの方ではアララギくんが友人の食飼ちゃんから彼氏とのいざこざについて相談を受けて、それと同時期にガハラさんから別れ話を持ちかけられる。この二つの出来事にはある共通点があって、平謝りされたという点だ。それも異常なまでの謝意で、誠意を押し付けてくる。アララギくんはそのあと老倉さんからも同じく謝り倒される。それらの件からアララギくんは怪異による事案であることを確信して、急遽帰郷する。そこで準レギュラーの日傘ちゃんや扇ちゃんと接触して、犯人探しを始める。それでまた新キャラがでてきてその人が犯人みたいな感じで終わるのだが、前作よりもテーマ性があって面白かった。被害と加害の哲学とか、謝罪の在り方とか、元来の物語シリーズの面白さがうかがえた。フライトの方では撫子がかつて自分に呪いをかけた同級生のもとにお見舞いに行く。そこで反省していない人を許すのは難しいみたいな話をして、そのあと貝木が出てきた。思わず高揚した。貝木が出てきただけでも嬉しい(*≧ω≦)。物語全体のオーラが変わるというか。それで撫子と斧乃木ちゃんと貝木が手を組んでアラウンドを倒しに行くみたいなラストで終わった。物語終幕への助走という雰囲気だ。あとは残すところ死物語だけとなった。
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めちゃくちゃおもしろかった。物語シリーズモンスターシーズンの中でも、個人的には一番の出来だった。死物語は上下巻ともに本来の物語シリーズらしさが出ていて、最初から読んできた読者としては嬉しかった。しかし千石撫子のサバイバル能力というか、生存力が高すぎる。同い年とは思えない。しかし千石撫子ほど最初と最後の印象が異なる人物も珍しい。初めに登場した時のキャラクター性はもはやない。というか、千石は毎シーズンごとにキャラクターが変わっているな。神にもなればヤンデレにもなるし、最後の方はマジでカッコいい夢追い人だ。あと、専門家連中の秘密がいろいろ発覚したのは興味深かった。ネットで考察が載っていたが、それぞれが罹った呪いからどの部位を作ったかが推測できる。我煙さんは頭、影縫さんと手折さんは足、忍野は「腰を据えられない」から腰、貝木は「腹を割って話せない」から胴体。大した考察だ。というか多分、そういう風に作ってある。しかし化物語や偽物語の時点でそれを考えていたとは、素晴らしい発想力だ。つまりはあの時点でシリーズがここまで長期化することを見越していたわけだろ。2006年に初出版だったわけだから、14年ぶりの伏線回収だ。すごいな。まあさすがに忍野のころから仕組んではいないだろうが。
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忘却探偵シリーズ1作目。災難に巻き込まれやすい体質の隠館厄介は、トラブルに遭う度に周囲の人に疑われてしまう。そんな厄介が疑いを晴らすために助けを乞う探偵の1人が掟上今日子。彼女は寝ると記憶がリセットされてしまうので、ほぼ1日で依頼された事件を解決していく。
事件の結末を自分で推理するには与えられた情報が少なく感じたが、ストーリーや登場人物の掛け合いはおもしろい。シリーズ1作目なので、厄介と今日子さんが過去に関わった事件や、今日子さん自身に関しての謎など、今後のシリーズ展開の布石が随所に散りばめられていてワクワクした。
ラストの今日子さんのお願いは厄介に助手として働いてもらうとかかなって思ってたら、予想外の内容でビックリ。 -
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ネタバレだいすきスーサイドマスター!
西尾維新にしては珍しく、なんとなく終わり方が見えた気がします、これは私がこのシリーズに慣れてしまったのかそれとも。
がはらさんが可愛い!もっとでてきてもいいよ。
めにこちゃんがいい味出してる!おっらー!って挨拶はなんの略?
とにもかくにも阿良々木くんにお友達が出来て良かった。阿良々木ハーレムへようこそ。
クロスオーバー要素も沢山出てきて全読破してるわたしとしては嬉しくてたまらなかった!
それにしても、部活動ってそんなに厳しいものだったのだろうか。
私自身はオフになると練習できなくて鬱々としたし、自主練もすべて参加して、ただ単純に時間をかければ上手くなることが楽しくて楽しくてたまらなかったけれども。
世の中の人たちは、きっと違うのだろうな。
なーんてことを思った忍物語!
最後に、影縫さんの大人っぷりがとっても格好良かった!大人と子どもの微妙な線引きが西尾維新はとても上手。そういう感覚がすき。 -
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ネタバレオフシーズン!
忍野忍(キスショットアセロラオリオンハートアンダーブレード)、阿良々木火憐、羽川翼の三本だて。
うつくし姫とてもよかった。スーサイドマスターかっこいい。憧れてしまう。哀川さんみがあると思ったら…西尾維新のこういうところがとっても好き。
忍ちゃんがどうやって鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼になったのか、そんなお話。アセロラ姫みたいになりたいわけではないけれど、アセロラ姫みたいな心意気で生きていたい、そう思う私はすでに虜になっているのかも。
忍ちゃんに助けを求めた阿良々木くんに、忍ちゃんはどれほど助けられたのだろう。だからこそ、助けられなかった世界線ではああなったのかもしれない。ここまで絡んでくる物語が読めたことに畏怖と喜びを感じる。忍ちゃんが誰かを助けることができてよかった。阿良々木くんと忍ちゃんが一緒にいるその意味がまた浮き彫りになってうれしい。
火憐ちゃんのお話は思春期の子が読んでも大人が読んでも心に刺さると思う。自分をみつけるというのはとても…とても難しくて、だからこそ尊い行為で、見つけた自分が本当に正しい自分なのかでまた迷って、まるで阿良々木くんみたいだなって思う。阿良々木くんは最後の最後で自分を守る選択ができたから、きっとかれんちゃんもいつか出来るようになるんだと思う。
羽川のお話はまだまだ前日譚という感じ!続きが気になるし、双子の吸血鬼に胸触られた時に言った台詞がとてもすきでした。羽川のためにならなんでもできる阿良々木くん、その阿良々木くんこそが彼女の動機であるという関係性に苦しいけど憧れます。自己犠牲と献身の違いを輪郭を持って教えてくれるこのお話はとてもすきでした。 -
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今日子さんとは、1人で決断できる賢さを持つのに間に合った人だと思います。
「忘れる」という現象は、人が生きる上で当然に起こることですので、今日子さんが主人公になり得るのは、「忘れるから」ではないと思います。
でも、昨日の「何か」ではなく「昨日」を忘れてしまっても、今日も何かを「決断する」場面はあり、そのための決断には、基づく根拠が必要です。
根拠の候補には、例えば誰かの助言や、自分の価値観などがありますが、ここで今日子さんにとって「誰かの助言」は、記憶に残らないため「ない」ものとみなされるはずですので、今日子さんのすべての決断は、自分の価値観に基づいていると考えられます。
「根拠」が足りなければ、決断に至らず迷います。でも、今日子さんは、昨日のできごとは忘れても、すでに培った価値観は、生きていくのに十分なほど揺るぎないものであるため、自分の価値観「だけ」で今日も生きていられるのだと思います。
今日子さんが格好いいのは、昨日を忘れても今日を生きられるからではなく、昨日を忘れても今日を生きられるほどの価値観の蓄積をすでに済ませていると思うからです。
なぜ昨日を忘れてしまうことになったのかとともに、いったいどんな経験を積んで価値観の蓄積に至ったのかも気になります。 -
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西尾維新の<物語シリーズ>第6作。表紙が八九寺なので八九寺メイン回かと思うが、実は忍メイン回。
夏休み最終日、宿題を終わらすに絶望的な状況を前に、宿題をする時間を確保するため、忍と昨日へ"時間移動"することとなった暦だが、二人が辿り着いたのは"11年前の5月13日"―――八九寺真宵が母親の家に向かう途中に交通事故に遭い、死して怪異となった日であった。八九寺の"運命"を変えると決意する暦。"運命"を変えたその先に待つものとは―――。
「暦と忍、時空をかけ"運命"に挑む、二人っきりの物語。」
これまでのシリーズ作品と同様、キャラ同士の掛け合い◎、テキストのテンポ◎、構成力◎と、レベルの高さに舌を巻いてしまう。また、自分がすっかり八九寺メイン回と勘違いしていた為、展開に対する驚きがマシマシだった気がする。嬉しい誤算(怪我の功名?)。
忍メイン回&二人っきりということで、暦と忍のじゃれ合いを存分に楽しむことが出来る、忍ファンにっこりな一冊。私的ベストじゃれ合いは、「暦の無自覚べた褒め→忍の照れ隠し吸血鬼ック(「やんっ!」)」(165~166頁)。あとは、吸血鬼ようじょのすべすべあばらが堪r(自主規制)
勿論、笑いだけでない、シリアスで切ない展開もあり。暦と忍、二人のための素敵なエピソード。 -
Posted by ブクログ
登場人物たちのリズミカルな会話や本でしか出来ない文字遊びがあり、読んでいてとても楽しかった。メタ発言や下ネタが多々ありコメディにしか思えないのだが、時折り意表を付くような真理に近い発言が出て考えさせられることも多い。今回の作品では、「本当の正義」について考えさせられた。「正義の第一条件は強いこと。だから、正義はいつも勝つ。」この言葉が一番印象に残っている。私たちが思っている正義は実は正しいからではなく、強いからなのかもしれない。そうならば、正しいだけでは「偽物」となる。これが正解なのかはまだ分からないが、これから考えていく上で大切なヒントをもらった気がする。