堀茂樹のレビュー一覧

  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 上 アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか

    Posted by ブクログ

    経済ではなく、家族構造、宗教、教育等の人々の無意識や下意識で行動を形作る文化人類学的観点から過去および現在の各民族の立ち位置を解き明かす本。新たな視点がたくさんで興味深かった。

    以下、興味深かったキーポイント。
    ☀︎原始の人間は外婚制、核家族で、女性の地位が高い。そこから家族形態を進歩させてきたところほど日本やドイツのような直系家族やロシアや中国、中東のような共同体家族である。
    ☀︎民主制こそ原始的。
    ☀︎ロシアは共同体家族でありながら女性の地位が高い。
    ☀︎もともとは宗教改革から始まった識字化が、産業革命等の経済革命の素地をつくった。
    ☀︎直系家族は、強力な推進力を持つが、既存のシステムを

    0
    2026年06月08日
  • シンプルな情熱

    Posted by ブクログ

    山田詠美とマルグリット・デュラスの、ロマンチシズムを抜いた、まさに「シンプルな」、激しい恋という感じがした!湿っぽくはなく、からっとして、事実を述べた日記みたい。

    0
    2026年05月24日
  • シンプルな情熱

    Posted by ブクログ


    ひたすら男性を待ち続け
    不毛な関係を良しとしている作者の赤裸々な情熱を表現した作品  この作品を世に出すのは一抹の不安があったのではないのかしら? それもこれも作家の肥やしかしら?

    0
    2026年05月04日
  • ある女

    Posted by ブクログ

    娘が母の生誕、父との出会い 結婚生活 自分の誕生
    母との葛藤、そして避けられない老人病の中で 淡々と
    母を見つめている語彙力とcoolな表現にしばしば納得した

    0
    2026年05月03日
  • 「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告

    Posted by ブクログ

    出版されて10年以上経ち、ドイツはかなり変容したように思うが、ここにきて徴兵制を導入しようとしている。
    移民受け入れ、貿易は中国、エネルギーはロシアに、と舵を切っていたがウクライナの戦争以降おかしなことになってきたように見えるドイツ。
    緑の党がある種、無茶苦茶なことやった反動が怖い

    0
    2026年04月27日
  • 場所

    Posted by ブクログ

    労働者階級の父親の人生と、自分を見下してきたブルジョワ階級まで学業で駆け上がった娘に対して抱いた感情を極めて客観的に描いている。自分の父親も主人公と似た境遇で、彼は農家に生まれて一族初の大卒になり、若いときは自分の家族に対して複雑な感情を抱いていたらしい。だけど、もう亡くなった祖父があるとき「xx(父)は頭が良くて気難しいところがあるけど、本当にいい子なんだよ」と言っていたのを久しぶりに思い出した。いい読書体験だった。

    0
    2026年04月16日
  • ある女

    Posted by ブクログ

    冷静な観察。この人の、心の中に暑さや温かさを持ちつつも、こうも表層がドライなのはなんなんだろう?不思議な後味。

    0
    2026年03月28日
  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下 民主主義の野蛮な起源

    Posted by ブクログ

    新しい視点、家族のあり方、民主主義の野蛮性を得られたことで、世界を見る目に広がりを得たようにかんします。

    少し論に飛躍というか、そこはどうだろうとか思う部分もあったけれども、そこも含めいろんなことを考えたりしながら読めたのでおもしろかったです。

    0
    2026年03月16日
  • 第三の嘘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三部作の最終巻。作者は第一巻『悪童日記』を書いたときには、続編を書くことは未定だったけれど、書く余白を残していたという。

    悪童日記では、残酷ながらも双子の強い絆や戦時下で生き延びる強かさに、多少の憧憬があったが、まさかの全否定。

    母親を殺し、自分も死ぬことを考えるラストの救いは、その目的が再び4人になるということ。

    0
    2026年03月01日
  • ふたりの証拠

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    悪童日記の続編

    「ぼくら」双子が別れ、「おばあちゃん」の家の国に残ったリュカの物語がメイン。
    戦争が終わったものの、全体主義?が支配する重苦しさがある世界。

    前著ではなかった固有名詞が出てきて、リュカにも個人的に人間関係を築いていく。前著同様に、感情を排した文章ながら、それぞれの人物の感情を感じさせる事柄が描かれる。
    そして、リュカも、実の父親との間に生まれた子を抱える母親とその子を家に住まわせ、自分の子のように愛情を注ぐ。

    リュカの話がメインで進むが、終わりにもう一人の双子が登場する。そこでは日記がもう一人のクラウスの妄想であるようなことがほのめかされる。

    0
    2026年02月21日
  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下 民主主義の野蛮な起源

    Posted by ブクログ

    原作はトランプ当選、ブレグジット、フランス極右政党の拡大があった2016〜2017直後に出版されているが、その当時すでにここまで情勢について分析・理解が進んでいたとは驚きだった。ブレグジットについては社会の上層が下層に寄り添った結果だと評価する姿勢だったが、あとがきで最新のイギリスの動向(ロシアフォビアと米国追従)について懸念が示される立場となっている。初等教育→中等教育→高等教育受講者割合が高まっていく傾向は先進国に共通しているが、教育の階層化によって格差が広がり社会の分断が生じている。英米はとくに、エリート層が短期的に最大利潤を得るためにグローバル化を進め、産業をどんどん労働力の安い海外に

    0
    2026年02月06日
  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 上 アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか

    Posted by ブクログ

    人類史あるいは社会発展を物語る際に現代人は地政学と経済に重きを置いており、社会を語るのに国家・宗教・教育を重要視しがちだが、人間社会の最小単位である家族システムに注目すると、驚くべき相関関係が見出されることを説明する。トッドとしては家族システムで全てを説明できるわけではない、還元主義とは一線を画すと言っているが、論調的には全てを説明しようとしているように見受けられる点が引っかかる。どこまで現実を正確に表しているか、ちょっと後付け・こじ付けがすぎると思われる点もあるが、原因と結果の説明がうまく聞こえることもあるため、非常に興味深い主張ではある。
    まず原初のホモ・サピエンスは外婚制・移動性の高い核

    0
    2026年01月28日
  • 第三の嘘

    Posted by ブクログ

    読みながら「スクラップ・アンド・ビルド」という言葉が頭に浮かんできた。
    『悪童日記』『ふたりの証拠』に続く三部作の完結編ということになっているが、普通の小説の三部作とは全く違う。何が違うのかは実際に読んで確かめて欲しいし、そもそも感想を綴るのが非常に難しい作品ではあるのだが、あえて書くとすれば、本作のタイトルにもなっている「嘘」とは何か?という点が物語全体を通した鍵であるということと、大ヒットした作品の続編でこの仕掛けをやったのは凄い、という点に尽きるかな。
    まさにこれこそ「スクラップ・アンド・ビルド」。

    それにしても『悪童日記』は大抵の書店に置いてあるのに、『ふたりの証拠』『第三の嘘』が全

    0
    2026年01月19日
  • ふたりの証拠

    Posted by ブクログ

    『悪童日記』の続編で、前作のラストで生き別れとなった双子の片割れのその後が描かれている。
    戦争を背景にした悲劇の物語というベースの設定は変わらないものの、前作とは打って変わり、5ページ前後だった一章あたりの長さがどんと増えたことが特徴的で、ともなって主人公を含めた登場人物の造詣に厚みが加わったように思う。語り手も双子から三人称のものへと変わり、客観的な描写が主になったので読んでいてずいぶん印象が異なる。
    またよく読むと、特に主役が変わる最終章で顕著なのだが、前作と辻褄が合わない箇所が出てくる。これは次作に繋がる意図的な仕掛けなのだが、読者は面食らうかもしれない。
    総じて『悪童日記』の衝撃度には

    0
    2026年01月17日
  • ふたりの証拠

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    双子の兄弟クラウスに国境を越えさせてからのリュカの物語。父親の子を抱えたヤスミーヌ、障害を持った子マティアス、反逆罪で無実の夫を殺されたクララ、党書記のベテール、本屋のヴィクトールと色んな人間たちが面白い。とても引き込まれて行く物語で一気に読んでしまった。

    0
    2025年12月29日
  • 若い男/もうひとりの娘

    Posted by ブクログ

    非常におもしろい。

    無駄な比喩がなく、本質が凝縮されたような文体。つまり、出来事の語りと視点の語りがうまく混ざり合っていた。
    視点にはキリスト教や常識など文化的なものもあるし、立場や個人的な感情に立脚してもいた。

    『若い男』では、周りの人から特別な意味で「見られてしまう」自分たちの関係を、そうした見方とのあからさまな対立を持ちだして掘り下げていくのではなく、相手をプライベートな人間と見なして、つまり好きな人間として相手と関わっていて、それにまつわる感情と知性と官能を描いていた。相手をあるカテゴリーに当てはめることはしてるけど、そうすることで相手を理解しようとかそういうことじゃなくて、自身の

    0
    2025年11月26日
  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下 民主主義の野蛮な起源

    Posted by ブクログ

    フロイトの精神分析的に社会を意識、下意識、無意識の重層的構造としてイメージすると今まで見えなかったものが見えてくる。
    •意識は政治、経済。この経済こそが決定的な要因を持つものとして分析するのが経済学。経済の発展段階の上部構造に政治があるというのが従来の考え方である。
    では、経済はどのようにして決まってくるのが。なぜ世界の地域により経済に差があるのか。
    例えばマルクスは(1) 原始共産制 → (2) 古代奴隷制 → (3) 封建制 → (4) 資本主義 → (5) 社会主義 → (6) 共産主義と生産力の発展に伴って進むと考えたが、西洋視点の偏りという問題点がある。

    これを人間で下意識と無意識

    0
    2025年11月24日
  • 我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下 民主主義の野蛮な起源

    Posted by ブクログ

    人類史を家族構成から読み解き、民主主義の本質に焦点を当てる。
    著者によれば、現在先進国に見られる核家族の形態は原始的なものであるという。原始の人類は核家族を単位として生活していたが、それが直系家族、内婚性共同家族、外婚性共同家族などに分岐し、それぞれ独自の政治的経済的様態を生じるようになった。核家族の形態を持っている先進国においてはある意味原始の形態に収斂した結果という。
    そして核家族の形態の国々(個人の自由という概念が生まれやすい)が民主主義を発展させ、資本主義に基づく豊かな生活を謳歌しているわけだが、著者はこの民主主義に警鐘を鳴らしている。
    特に核家族形態を突き詰めた英米などは、資本主義に

    0
    2025年10月18日
  • ある女

    Posted by ブクログ

    表紙のスーツ姿の女性が、まず実母と重なって…手にとった一冊。こんな色が好きだった母親を想って。
    「歪な関係」を抱えた人、特に親と…少なくはないと思うけれど、そんな人には共感する部分が多い作品だと思う。私的な感情を感情的に語りすぎず、適度にクールな点がより「母親」像を浮かび上がらせていると思う。 同じように、母親の異常に気づき、部屋を片付け、施設を探し、入院、他界まで…一年という時間の中で過ぎていった嵐のような昨年を振り返った。

    作中の母親と実母とが重なる部分が多く、特に認知症を発症してからの様子が手に取るようにわかるため、切なくて思わず涙。

    個としての輪郭が無くなっても、やはり親と子として

    0
    2025年10月14日
  • シンプルな情熱

    Posted by ブクログ

    ネタバレ




    『シンプルな情熱』


    フランスの作家 アニー・エルノー の
    自分自身の体験を語った問題作♡



    【早川書房創立80周年記念
    ハヤカワ文庫の80冊】
    今、ハヤカワ文庫の帯には
    各界の著名人による
    推薦コメントが書いてあるんですよね!



    この『シンプルな情熱』の帯は
    金原ひとみさん 素敵でしょ(ღ*ˇ ˇ*)。o♡


    なんて書いてあるかと言うと……

    「ここまでの超常的な
    俯瞰視点の達成は、

    0
    2025年10月01日