堀茂樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
グローバル化とよく叫ばれる中でグローバル化を分かりやすく批判的のとらえた一冊。
読み進める前には国境が取り払われ、規制緩和が進む現代において、保護主義的な政策の重要性を説くのは一見ナンセンスに感じた。でも違った。決して保護主義政策をとって自国を鎖国状態にするということを主張しているのではなく、グローバル化の負の影響にも目を向ける必要性を訴えているように僕は感じた。なぜグローバル化が発生したのか?どうしてこれほど現代はグローバル化を謳うのか?グローバル化の正・負それぞれの影響は何か?こういった点を理解し、グローバル化の本質にせまる理解をしておくことが現代経済を見つめるためには必要だと感じた。
で -
Posted by ブクログ
自由貿易で世界経済が復活するということに対して警告を発する。世界の経済成長率が、新自由主義が勃興する前後で約3%から1.5%へと落ちている事実など、必ずしも寄与していないという。日本では、小泉政権、そして安部政権でも、これを称賛する動きがあったのも事実。企業が儲かれば、法人税も沢山入り、国も潤うかもしれない。しかし、利益の代償として働く者の給料が減ってしまっては、企業栄えて、国滅ぶにならないだろうか。一部の富裕層のために、それはあるというのは、アメリカ、西欧を見て納得してしまう。自由主義という言葉から連想するのは、解放、個人かもしれないけど、成熟した個人ばかりの社会とは限らない。むしろ、大多数
-
Posted by ブクログ
どなたか知識人の女性がテレビでお勧めしていた1冊。
『ストレートに女の性を描いて話題騒然の書』と帯に書いてありますが性でびっくりしたのはプロローグだけ。
読み進むうちに片思いの切なさ、待つこと以外何もしたくない時間、恋の終わりの予感の妄想や苦しみ、など本気で人を好きになったら勝手に訪れてしまう感情たちがありありと甦って来ました。あの時のあの感情を冷静に文章にしようとしたら、この本が一字一句違わない表現してくれているはず。
自分ではどうにもできない苦しくて時間。アニー・エルノーは今の私位の年齢でこんな経験をしたんだなぁと思うとさっさと経験しておいて良かったかなと。今なら耐えられないよ、きっと私( -
Posted by ブクログ
赤裸々な体験、激しい情熱、衝撃の問題作…、カバーや帯にそんな言葉が踊る本作。
それほどにこれは特殊な内容だろうか。激しく重いのだろうか。
それを淡々と内に秘めている私は、そしてきっといるはずの、たくさんのあなた達は。
極めて主観的な主題も、客観性をもって綴られることで普遍的な物語へと昇華する。
情熱は至ってシンプルだ。単純で、時には愚かな受難でさえある。
どんな危険なものであってもいいから、痕跡を認めたいというような。
静かに静かに、それは発酵する。
山田詠美氏が大絶賛した、というのも納得。
どこか彼女の著作にも通ずる、とろりとした蜂蜜や、甘いバターの香りが漂う。
-
Posted by ブクログ
「私はよく、ひとつの願望と、自分が引き起こすか犠牲になるかする事故、病気など、多少とも痛ましい何かとを天秤にかけてみる。私が自分の願望の強さを計測しようとする!そしてたぶん運命に挑戦しようともするとき、イメージを喚起して、自らの心にその願望の代償を支払う覚悟を問うてみるのは、かなり信頼できるやり方なのだ。たとえば、「いま書き進めているこれを首尾よく書き上げられるのなら、自分の家が焼失してもかまわない」というように」
「いわば私は、旧い痛みによって現在の痛みを和らげることができると、漠然としながら期待しているかのようだった」
という言葉に共感できた。
もっと大人になってから共感できる部分が増え -
Posted by ブクログ
ネタバレ悪童日記では無敵の兄弟を、ふたりの証拠ではその真実の輪郭を、そして今作第三の嘘では残酷な現実を描く。
二作目の時点で一作目が虚構であることはほぼ明かされるのだけど、現実のどうしようもない孤独ややり場のない感情からの逃げ場として作られたことが分かる。「こうありたかった、あれたはずだ」という現実の欠落を埋めるための願望を物語として昇華し落とし込むことで、生きる糧、もしくは命綱としての「僕ら」を作り上げたんじゃないかと想像できる。
また、一作目の徹底して感情を排した文章表現は三部作を読み終えてからだと見え方が一変する。「感情を排す」と言うのは技巧的な選択ではなく、現実で彼が持つ感情が暗く冷ややかな -
Posted by ブクログ
恋のパッションが、客観的に叙述されている。情動を描くのに情動的な文章でないのが新鮮だった。あとがき非常によき。
105 彼が戻ってきたのは現実ではなかったという気がしている。あの夜のことは、私たち二人の物語の時間の内のどこにも存在しない。ただ一月二十日という日付だけが、残っている。あの夜帰ってきた男も、彼がいた一年間、そしてそのあとの執筆期間、私が自分の内にずっと抱き続けていた男性ではない。ほかでもないその男性には、私は絶対に再会することがないだろう。が、それにもかかわらず、あの非現実的で、ほとんど無に等しかったあの夜のことこそが、自分の情熱の意味をまるごと明示してくれる。いわゆる意味がない -
Posted by ブクログ
西洋圏において、文化的マイノリティを守るという名目のもと、マイノリティのアイデンティティを侵害する表現等がないか目を光らせ、引っかかった場合に執拗にその対象者をバッシングし、引きずり下ろすという、この傾向について述べたもの。
この傾向が特に強いのがアメリカの大学生で、タイトルの「傷つきました」はマイノリティが差別発言等を告発する意味もあるが、大学へ講義の撤回等を要求するこの大学生のことも指す。大学側は傷つきやすいこの若者に配慮し、次回の講義の予告をして不愉快な内容だと思えば出席を回避できるよう配慮する等を行っているところもあるという。
多文化主義に対する反発ってなんで起きるのだろうか、既得権