堀茂樹のレビュー一覧
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家族システムの分布を伝播主義モデルで説明すると、初期の人類は双系性の核家族で暮らしていたと考えられる。核家族の社会では個人主義的な傾向が強く、直系家族の社会では世代間の連帯が重視され、共同体家族の社会では兄弟間の連帯が重視される。
ヨーロッパでは、中世末期から直系家族に変化し、宗教改革によってそれ...続きを読むPosted by ブクログ -
グローバリゼーションの崩壊から未来世界について、人口動態、家族形態、教育、宗教観など多彩な指標からデータを分析して解説すると共に、著者自身の学問的背景についても語り、世界を経済だけではなく広い視野で観る重要性を説きます。
地域に根付く家族構造によって、共産主義になったり、教育水準が高くなったりするな...続きを読むPosted by ブクログ -
前作に続いて独自の視点で欧州を中心とする世界の動向を解説している。
ただ簡単な本ではないと感じた。欧州のことについての基礎知識を積み上げてから、再び読んでみたい。Posted by ブクログ -
イスラム諷刺画がISの怒りを招き、テロ事件のターゲットになったフランスの「シャルリ・エブド」。15年1月は「私はシャルリ」とのプラカードを掲げる400万人の大デモが行われた。暴力に対する民主的なアピールとして報道されているが、イスラムを冒涜する自由とは何なのか!?実は排他主義の横行ではないのか。フラ...続きを読むPosted by ブクログ
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インタビュー形式の翻訳ものなので、ちょっと意味がとりづらいところもあったが、現在のヨーロッパを理解するうえでは役に立つところが多かった。
どうしても自分が好きな国ばかり勉強してしまうが(私の場合はフランス、イタリア、イギリス)、やはりヨーロッパは1国だけ理解していてもダメで、特に19世紀以降はドイツ...続きを読むPosted by ブクログ -
フランス人の著者がドイツがヨーロッパ大陸を牛耳りつつあることを、隷属するフランス、ウクライナ問題を皮切りにドイツ圏などドイツが経済的に支配している地域や米国との衝突などを解説、まさに第四帝国化するドイツです。現在のドイツの好調はユーロを巧みに利用した通貨安と工場などを人件費の安い旧東欧に設置して実現...続きを読むPosted by ブクログ
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緊急出版であり、急いで訳したためか生硬で読みづらい。作者が日本の無宗教に触れているが、無宗教というカタチの日本教は今後グローバリズムや新自由主義の荒波の中で心の空白を埋めることができるだろうか。Posted by ブクログ
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「シャルリ・エブド事件」を軸に、フランス社会、ヨーロッパ社会に対する批判を展開する。
その手法は、各地域の人口動態(デモ参加率、投票行動、信仰、階級等)や家族構造といったデータの分析に基づくものであり、説得的である。
基本は現在のフランス批判であるため、フランスの地理、歴史、政治についての予備知識...続きを読むPosted by ブクログ -
大変興味深く面白い内容だった。
丸丸全部言う通りということはないと思うが
確からしいと思えた内容だった。
面白かったなという点を抜粋しようと思ったら
巻末の編集部の編集後記にすごくきれいにまとまっていた。
ここまで綺麗に読んだ内容をまとめられないなと感じ
歴史や現在の社会情勢に対する自分の知識の...続きを読むPosted by ブクログ -
現代におけるドイツの擡頭(他の欧州諸国に対する経済的・政治的支配による「ドイツ帝国」化。ヨーロッパの危機)を軸に、EU問題(ユーロ問題)、フランス批判、ロシアの「健全さ」(女性の活躍率など)、アメリカ帝国の崩壊…等も描く。
巻頭の「ドイツ帝国」の勢力図を見れば、まさにヨーロッパの現状が一目瞭然であ...続きを読むPosted by ブクログ -
本書を駆け足で読み、エマニュエル・トッド来日講演を聴きに行った。サブタイトルが原題では「宗教的危機の社会学」であり、文庫化に際してこちらがメインタイトルとなったことから分かるように、トッドはシャルリ・エブド事件やそれに続くイスラム系組織によるテロを主題にしているのではない。現在のフランスが置かれた状...続きを読むPosted by ブクログ
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トッドの部分を抜き読みするだけでも、現代国際社会の問題点の一端を知る事ができる。
『有効な手立てを打ちたいなら、方向転換を成功させるには、まず次の事実を受け入れなければなりません。多くの人は受動的で、現状に対して協力的であり、とりわけ高年齢層はそうだということです』
日本の現状を言い当てている...続きを読むPosted by ブクログ -
グローバル化とよく叫ばれる中でグローバル化を分かりやすく批判的のとらえた一冊。
読み進める前には国境が取り払われ、規制緩和が進む現代において、保護主義的な政策の重要性を説くのは一見ナンセンスに感じた。でも違った。決して保護主義政策をとって自国を鎖国状態にするということを主張しているのではなく、グロー...続きを読むPosted by ブクログ -
自由貿易で世界経済が復活するということに対して警告を発する。世界の経済成長率が、新自由主義が勃興する前後で約3%から1.5%へと落ちている事実など、必ずしも寄与していないという。日本では、小泉政権、そして安部政権でも、これを称賛する動きがあったのも事実。企業が儲かれば、法人税も沢山入り、国も潤うかも...続きを読むPosted by ブクログ
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京都大学で行われたシンポジウムの書籍化。
グローバル化は、不可逆で必然的な流れなどではなく、抑制できる、すべきであること。
ネオリベは、劣化したエリートが自己利益増大化に利用するために飛びついただけの空疎なイデオロギーであること。
グローバリズムを抑制するには、保守に立ち返ることが議論されています。...続きを読むPosted by ブクログ