楳図かずおのレビュー一覧

  • イアラ短編シリーズ(2)ドアのむこう

    購入済み

    どれか一つと言われても選べないほど、すべて良い作品でした。
    「傷」、「ほくろ」、「耳」、「ドアの向こう」、「こがらし」まで。どれも、読み進めるうちに、はっとするほどの重みと臨場感がありました。
    どうしてこれほど切なくて辛くて、時空さえ歪めてしまうストーリーができるのでしょう。
    道具立てのない生身の現実が、実際には無限に不可思議である事を感じさせてくれます。

    #切ない #深い #泣ける

    0
    2022年09月30日
  • おろち 1

    購入済み

    「姉妹」もよかったけれど、「骨」に圧倒されました。自らの血を注いで人形に生命を与えようとするおろちの激しさ、気迫にも、腐って生き返った登場人物が記憶で辿った情念にも。

    おろちの他の作品では、どちらかというと、おろちに鎮魂に似たイメージを持った事があります。
    じっとおろちを見詰めていると、生きる事の慌ただしさの中で、癒されるというより、雑念が鎮められる気がするのです。

    でもそんなふうに見えて、おろちは命を賭けていたんですね。
    おろちシリーズ、もっと読みたかったです。楳図先生の最高傑作の一つ。

    #泣ける #深い #切ない

    0
    2022年09月30日
  • 赤んぼ少女

    購入済み

    最初はタマミの容姿と行動の強烈さばかり目につきましたが、タマミの目に浮かぶ涙を見るとやはりかわいそうです。
    きれいになりたくてお化粧しているタマミの姿はつらい。

    楳図先生、アイデアにしてもイメージにしても、これほどインパクトあるものをどうすれば描けるのでしょう。

    初期(?)の傑作の一つだと思います。こういうのが少女マンガに連載されていたのですね。

    #怖い #泣ける #切ない

    0
    2022年09月30日
  • おろち 4

    購入済み

    おろち、心に染みます。感銘深いです。完成度高く、まるで文学作品のようです。

    「血」では、おろちが百年に一度の長い眠りにつくことが描いてありました。
    目覚めたおろちが別の少女の中へ入って生きる過程は不思議。
    殺伐とした世の中で、独り淡々と現実の酷さをを見詰めるおろちのまなざしが圧巻。

    楳図先生さすがです。評価の☆マーク、いくつ付けても足らない。何度でも読み返せます。

    #癒やされる #深い #感動する

    0
    2022年09月30日
  • おろち 2

    購入済み

    一話目はただ切なくて泣けました。まるで文芸作品を読んでいるようでした。そしておろちが素敵でした。

    二話目は、やはり最初は切ないストーリーかと思いましたが、途中から驚愕の急展開で、すごい迫力に戦慄しました。

    作品の年代を見ると、1960年代終わりから70年代初め。

    この時代には、生身の人間をこれほど露に描く名作があったのだという事を、しみじみ実感します。
    生きる事の光と闇に為す術もなく翻弄される人間にとって、おろちは一筋の清涼な息吹きのようにも思いました。

    #深い #泣ける #シュール

    0
    2022年09月30日
  • おろち 3

    購入済み

    ストーリーとは関係ないのですが、描写のあちこちに昭和レトロな風情があって、新鮮。
    男は男らしく、女は女らしく、父母はそれぞれの役割を果たし、ひたむきで真面目で。子供は子供らしく。
    そこに口を開く重い不条理。

    まだ住まいにも心にも、今のように洗練された抗菌衛生処理が施されていなかった時代の匂いを感じます。

    人の心の闇を丸ごと受け入れるおろちの浄化作用、冷徹さが際立っています。

    #怖い #シュール #深い

    0
    2022年09月30日
  • 蟲たちの家

    購入済み

    切なくて、過酷で、深いです。
    特に、ロウソク、夏の終わり、きずながよかった。ロウソクは本当に泣けました。
    泣けたし、時代性や人間の内奥をこんなふうに表現できる事がすごい。
    世の中には生い立ちに起因したやりきれない事件が沢山あるから、これが実話でないのがせめてもの救い。

    全作品どれも不思議な読後感で、いろいろな思いが湧いてきます。

    #切ない #シュール #深い

    0
    2022年09月30日
  • 赤んぼ少女

    購入済み

    恐怖

    子供の頃には怖くて読めませんでしたが、読み返してみるととてもかわいそうです。ラストが悲しい…。タマミちゃんって意外といい子だな…。こういう事実は、日常十分にありうることだな、と思いました。

    #ダーク #ドキドキハラハラ

    0
    2021年04月21日
  • おろち 2

    購入済み

    予想通り

    ミステリアスなおろちにはまります。
    4巻で完結なのが残念です、古い作品なので、現代版続編を書いて欲しいです。

    0
    2021年01月28日
  • おろち 1

    なつかし

    おろち 久しぶりに読みたくなりました。

    おろち、相変わらず美しい

    0
    2021年01月24日
  • イアラ 1

    購入済み

    楳図巨匠

    子供の頃 洗礼や蛇女を読んだことありましたが、イアラという作品には出会えませんでした。この電子書籍で知り早速購入しました、時代を超えて一人の女性を探す発想や、時代の中に松尾芭蕉や千利休の時代背景など緻密な作品でした。

    1
    2021年01月03日
  • わたしは真悟 10

    ネタバレ 購入済み

    不朽の名作

    楳図かずお先生の大ファンでその中でも一番好きな作品です。
    しずかちゃんが天国に電話をかけたいのに番号を知らないというのでいつも泣いてしまします。
    生きている子供達と死んでいる子供達が同じ力で真実に近づき,そのことが私に子どもになって子どもを産みたいと思わせるのでした。

    0
    2020年12月09日
  • 漂流教室〔文庫版〕 5

    購入済み

    全巻読むべき漫画

    この漫画を読んで考え方が大きく変わってきた。
    ①生き残るために必要なことを学ぶ。
    ②生活ゴミを減らす。
    ③自分たちだけじゃなく未来の世代のことも考える。
    松本人志さんが楳図さんはこの漫画を何かに書かされていると言っていて、
    その意味を確かめに来てよかった。6巻完結なので読みやすいのも良い。

    0
    2020年07月26日
  • 猫面

    購入済み

    残酷過ぎ!

    とにかく残酷過ぎて恐ろしい!
    何の罪もない人がターゲットにされてやられる場面は
    胸が締め付けられた💧
    人間の心もあんなに変わるものなのかとそら恐ろしくなった。

    0
    2020年04月18日
  • 神の左手悪魔の右手 1

    購入済み

    昔の頃に読んで

    久々に読んだけど、やっぱりカオスなホラーななんとも言えない良さがある

    0
    2019年12月18日
  • イアラ 1

    Posted by ブクログ

    女が死の直前に遺した「イアラ」という言葉の意味を求めて、長い年月をさまようことになった男。女の生まれ変わりらしき人物と出会ってはその意味を求めるが…

    女の生まれ変わりを探して生き続けるといえばロマンチックみたいだが、手塚治虫「火の鳥」のような荘厳さがある。
    名作。

    0
    2019年09月01日
  • 漂流教室〔文庫版〕 1

    ネタバレ

    関谷 FU CK

    子供達よく頑張ったね。
    この残酷な世界の中でよく耐えられたね。
    僕には出来ない。
    ホントにすごいよ。
    ご冥福をお祈りいたします。

    0
    2015年11月28日
  • へび女

    ネタバレ 購入済み

    へび女

    このマンがはもう45年前に発行した懐かしいマンが本ですね。久しぶりにへび女というマンガが見つかったので早速電子書籍でこれを買ってすぐに読みました。懐かしい楳図かずお先生のマンがが大ファンでした。

    0
    2015年09月30日
  • おろち 1

    Posted by ブクログ

    おろち美しい♪
    楳図かずお原画展で見た時、この作品に限らず描きこみの細かさ、美しさに驚いた。
    楳図かずおの描く女性は美しい人が多いが、おろちの美少女っぷりと、「洗礼」のさくらのかわいさにはメロメロになってしまう。

    0
    2013年07月30日
  • 漂流教室〔文庫版〕 1

    Posted by ブクログ

    冒頭から、突き落とされる絶望。
    ただただ怖くて、怖いのにとてもシュールで少し笑ってしまう。
    十五少年漂流記など、子供たちが協力して苦難を乗り越える話はとても好きだが、ここには「乗り越えた」あとの安楽が無い。1つの苦難を乗り越えても、悲しみしかない。また次の苦難が訪れる。
    怖いもの見たさで読み進めている。

    0
    2012年11月16日