【感想・ネタバレ】おろち 3のレビュー

あらすじ

▼第1話/ステージ▼第2話/戦闘●あらすじ/ひき逃げが原因で父親を失った3歳児・佑一。事件の一部始終を目撃していた佑一は、子供向けTV番組に登場する“おはようのお兄さん”田辺新吾が犯人であると証言。おろちが傍聴席で見守る中、犯行を否認する田辺の裁判が開かれるが…(第1話)。●本巻の特徴/摩訶不思議な力を持ち、時を超えて存在する美少女・おろち。行く先々で哀しき運命を背負った人間と出会い、その翻弄されゆく人生を傍らから観察し続ける…。楳図かずおデビュー50周年記念企画として、先に刊行された『へび女』『ねがい』『蟲たちの家』に続く“UMEZZ PERFECTION!”第2弾が、全4巻で登場!!

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Posted by ブクログ

おろちのお顔が五つも大きさを変えて並んでいる表紙。表情は同じ。
カラーの扉絵が、今までおろちが見てきた人たちなのだろうか。人差し指でぐるぐるとまかれた渦の中にたくさんの人たちがいる。

3巻の二つの物語には〝父親〟という共通項目があった。

ステージ
幼少期に目の前で父親が車から轢かれそうになった自分を庇い、数時間後に命を落とした父。
幼ながらに犯人の証言をするが信用されずに。
それから、祐一の復讐が始まっていく。
こんなに執念深く、人を復讐していく闇の深さが恐ろしかった。
でも、結局おろちが最後、少し助けたからか、
お互いの命は助かりま、犯人の気持ちを聞けたから、
祐一は、また母親の前に姿を現し、人生をやり直すことが出来たのかと思った。

戦闘
ガダルカナル島での戦争を体験した父。
その父が人の肉を食べて生き抜いたことを知った正。
それまでは親切な父の存在しか知らなかったが、
他者からその情報を得てから、気が狂っていく。
結局、あの親子は雪山でどうなったかわからない。
でも、その直前に正も父親と似たような体験をしたのが印象的だった。
お互いに、苦しいことを持っているのに、それを隠し、自分のうちに秘めて、大きな問題を抱え続けている苦悩さを感じた。
戦争はそうゆうものなのか、みんな人には言えない恐ろしさを各々がそれを抱えていたのかと思うと、
現在、高騰や便利な世の中だけど、幸せなのかなと思った。
正の、「気をまわすと何でもないことでも意味ありげにみえてくるのだ」
と恐らく2回ほど言ってた。

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2025年01月21日

購入済み

ストーリーとは関係ないのですが、描写のあちこちに昭和レトロな風情があって、新鮮。
男は男らしく、女は女らしく、父母はそれぞれの役割を果たし、ひたむきで真面目で。子供は子供らしく。
そこに口を開く重い不条理。

まだ住まいにも心にも、今のように洗練された抗菌衛生処理が施されていなかった時代の匂いを感じます。

人の心の闇を丸ごと受け入れるおろちの浄化作用、冷徹さが際立っています。

#深い #シュール #怖い

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

「ステージ」「戦闘」
 戦争中の描写は、現実を知らないだけに、
 読んでいて脳が補完に努めようとするので、一層怖い。

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2012年11月07日

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