あらすじ
▼第1話/姉妹▼第2話/骨▼私のUMEZZ体験●あらすじ/激しい嵐をさけるため、おろちが立ち寄ったお屋敷。そこには美しい姉妹がふたりきりで住んでいた。姉・エミ17歳、妹・ルミ16歳。だが奇妙なことに、ふたりとも18歳になることを異常なくらい恐れていた。身の毛もよだつような、恐ろしい血筋の家に秘められたナゾとは…?(第1話)●本巻の特徴/摩訶不思議な力を持ち、時を超えて存在する美少女・おろち。行く先々で哀しき運命を背負った人間と出会い、その翻弄されゆく人生を傍らから観察し続ける…。楳図かずおデビュー50周年記念企画として、先に刊行された『へび女』『ねがい』『蟲たちの家』に続く“UMEZZ PERFECTION!”第2弾が、全4巻で登場!!
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匿名
人間の醜悪さ
楳図作品は初めて読んだが、一枚の皮をはぎ取った人間の考えるおぞましさを極限まで煮詰めて、表現する方法には舌を巻いた。
作者は常に美しさとは、醜さとはと常に問い続け、人の考えることなどたかが知れていると嘲笑うが如く、作品に昇華していて素晴らしかった。
Posted by ブクログ
実写映画がきっかけで、原作漫画に手を伸ばしました。不思議な少女「おろち」が見つめるいずれの話もホラーというよりもどちらかといえばサスペンスチックで、かなり面白かったです。それに、やっぱり「おろち」というキャラそのものが魅力的ですね。
Posted by ブクログ
楳図かずお先生を電車でお見かけしたころから、
確か去年ぐらいかなぁ?作品に興味を持ち、
舞台にもなった、私はシンゴから、職場の方に勧められて漂流教室を読み終えたところだった。
そしたら、楳図かずお先生の訃報が入り驚いた。
自分も歳を重ねるつれて、当たり前だけど命の終わりの儚さを感じます。
おろち
表紙は主人公となるおろち 美少女
緻密に描かれている髪の毛、まつ毛、そして瞳。
ずっと見てられるし、絵だけど、しっかりと姿勢を感じる。
背表紙は金箔で、おろち 楳図かずお 印刷されている。
物語は
・姉妹
・骨
の2つ
今まで読んだ作品でもそうだけど、
楳図かずお先生は、人間の心理描写が素晴らしい。
2つの作品を読んでいて、相変わらずおろちという美少女は謎。
自傷し血を出して妙な力を出す。
途中セリフでもあるが、彼女は人間では無さそう。
人間の心情というものに四苦八苦している様子。
効果音や呻き声が描かれているのだが、
途中声に出して読みたくなるほど。
18才までは美女だか18歳を超えると、徐々に体にほくろのようなものが出来、醜く変わってしまう家系。
まるで最後は、なんだろう西洋画で見たことがあるぐらい、恐怖の姿に変わっていってる。
骨では、こんなに苦労した女性が、また自分と同じ過ちを人にし、また自分も同じ過を起こすのだろうか。
この時におろちが、「わからない、、、人の心だけはなぞだ」
と言っている。
ほんとその通りで、人間の感情は不思議なもので理解も難しいこともある。
最後に私のUMEZU体験がミュージシャンのASUKAだった。
それがまたよかった。
「姉妹」もよかったけれど、「骨」に圧倒されました。自らの血を注いで人形に生命を与えようとするおろちの激しさ、気迫にも、腐って生き返った登場人物が記憶で辿った情念にも。
おろちの他の作品では、どちらかというと、おろちに鎮魂に似たイメージを持った事があります。
じっとおろちを見詰めていると、生きる事の慌ただしさの中で、癒されるというより、雑念が鎮められる気がするのです。
でもそんなふうに見えて、おろちは命を賭けていたんですね。
おろちシリーズ、もっと読みたかったです。楳図先生の最高傑作の一つ。
Posted by ブクログ
おろち美しい♪
楳図かずお原画展で見た時、この作品に限らず描きこみの細かさ、美しさに驚いた。
楳図かずおの描く女性は美しい人が多いが、おろちの美少女っぷりと、「洗礼」のさくらのかわいさにはメロメロになってしまう。
Posted by ブクログ
人間の愛と憎しみの物語。それを物影からのぞくのは、ときにお節介でときに慈愛に満ちたおろちの瞳。
手に取るだけで背筋がピっと伸びるようなカッコイイ装丁もすばらしい!
Posted by ブクログ
おろちの存在感がすきです。
遠くから見守ってて、強い能力者みたいな!
楳図かずおの漫画は
強いといえば悪役ばかりのような・・
こんなキャラ珍しいですよね。
かわいー。
短編というのも良い!
毎回楳図さんの頭のなかが覗けるようで
うれしー。
Posted by ブクログ
わたしはおろち。おろちが美しすぎ、エピソードも美しいくらいに恐ろしい。
パーフェクションシリーズでは装丁に難があることが多いのだが、この「おろち」シリーズは落ち着いていて、素晴らしい。
白のコントラスト、表紙も4冊すべて白黒で統一感があり、良い。
Posted by ブクログ
見事なストーリー展開と、作品によってはラストでのどんでん返しが素晴らしく、恐怖漫画というよりも、人間の持つ醜い部分を描き出す心理的なドラマとして読める傑作。
Posted by ブクログ
持ってるのは違う版だけど、とりあえず。初めて読んだのは小学生だったかな。とにかく怖かった。大人になって読み返して、意外に「女」なんだと気づき、ますます恐ろしさが強まったと思う。
Posted by ブクログ
俺の記念すべき恐怖漫画デビュー作品
楳図 かずおは人間の本性とかを剥き出しにして
描くのが本当に上手で
読むと背筋がゾクゾクって来ます
あまりにも現実に差し迫りすぎているので
かえって現実よりも恐怖を感じる
そんな奇妙な論理(ロジック)をも内包している作品
主人公はおろちという女の子で
この出口の無い物語の一応の解決法を見出そうとしています
そうやってもがいている姿はきっと読者と同じ立場を描いているのでしょう
今の漫画は殺人とかグロさで人々の恐怖を煽っていますが(ゆえに不自然なリアル)
そうではない原生的な恐怖というものをぜひお試しあれ
なにせこんな時間にレビューしているのだから
言わなくても分かるはずです 感想はw
これは本当の恐怖とは何かを教えてくれる教科書
新鮮な怖さに刮目しました
Posted by ブクログ
3巻に収録された「ステージ」「戦闘」の2作品に衝撃を受けすぎてしばらく動けませんでした。楳図かずお作品の存在する時代に生まれて良かったと思いました。