感情タグBEST3
文学的な作品です。孤独や貧しさの悲哀がくっきり描かれていて、名作。
悲しい生い立ちを描くのが上手なうめず先生。
疲れた時や仕事の合間に読むと、静けさと力強さのバランスに、すごく癒されます。鎮魂の要素が大きいです。お薦めです。
子供の頃 洗礼や蛇女を読んだことありましたが、イアラという作品には出会えませんでした。この電子書籍で知り早速購入しました、時代を超えて一人の女性を探す発想や、時代の中に松尾芭蕉や千利休の時代背景など緻密な作品でした。
Posted by ブクログ 2019年09月01日
女が死の直前に遺した「イアラ」という言葉の意味を求めて、長い年月をさまようことになった男。女の生まれ変わりらしき人物と出会ってはその意味を求めるが…
女の生まれ変わりを探して生き続けるといえばロマンチックみたいだが、手塚治虫「火の鳥」のような荘厳さがある。
名作。
Posted by ブクログ 2018年09月28日
何のために生きているのか
よくわからない人生を送っている身としては
凄く身に染みた。
何でもない背景でも、楳図先生の書く植物がまた怖いんだわ。
Posted by ブクログ 2017年12月26日
もちろん「火の鳥」からの影響だと思われる。
説明的描写の多さに辟易するという感想も聞くが、ここまで時代をまたげばそれも仕方ないと思う。
それよりも全編通読したときに胸中に残された抒情を重視したい。
ひとりの女を求めて時代を超える。
1章 さなめ 大仏建立の際、溶けた鉄で女が、溶かし込まれ。
2章 ...続きを読むしるし 蒙古襲来で高麗の女が。
3章 わび 千利休と秀吉の対立。無作為の作為。作られた人生。見つめてくる男。
4章 かげろう 芭蕉と曾良。死ぬ間際の女。
5章 うつろい つや姫。
6章 望郷 昭和。イアラを探す男の存在に、はじめて気づいた女。「今までであった女は、さなめではなかったが、さなめでもあったのだと。」……この理屈が琴線に触れる。
終章 終焉(目次に反映されていない)人類の最期。再びあいましょう、いつかどこかで。
連作短編シリーズ、ねむり、雪の夜の童話、指。